世界の海には8種類のウミガメがいます。
ウミガメたちは、太平洋の比較的あたたかい海域で暮らしています。
ウミガメは、産卵するときだけ砂浜に上がってきますが、その一生のほとんどを海の中だけで暮らしています。そのため、ウミガメは広い海の中を泳ぐためのオールのような四肢を持っています。また、リクガメのように、頭を甲羅の中にひっこめることはできません。
海遊館では、日本の近海にも多いアオウミガメとアカウミガメの2種類を、「クック海峡」水槽で展示しています。
二つを比べてみると、どちらがアオウミガメで、どちらがアカウミガメか一目瞭然。
そうなんです。色がちがいますね。アオウミガメは黒っぽくて、アカウミガメは茶色です。
そのほかに、どんな違いがあるでしょうか。
アオウミガメは、おもにアマモなどの海草やツノマタなどの海藻類を食べます。アカウミガメは、海底の貝類や甲殻類を丈夫な口でかみ砕いて食べます。そのためか、アオウミガメにくらべ、アカウミガメはちょっと気が強そうな顔をしています。
また、アオウミガメのほうがアカウミガメより水温の高い海域で暮らしています。ウミガメはは虫類で変温動物ですから、自力で体温の調整ができません。海遊館では2種類を同じ水槽で飼育しているので、自然より低めの水温でがまんしてもらっているアオウミガメに、時々日光浴をさせて、健康管理をしています。
ウミガメは広い外洋で、どのような生活をしているのか、いまだによくわかっていませんが、産卵で砂浜に上がってくるときにはよく観察されています。アカウミガメは日本の関東以南の海岸に、アオウミガメはもっと南の南西諸島や小笠原諸島の砂浜に産卵のためやってきます。
砂浜ではたくさんの子ガメが生まれます。しかし海鳥やカニ、大型の魚類などに食べられる危険をくぐりぬけ、外洋へとこぎ出せる子ガメはごく一部。そして、そのさらにほんの一部が、太平洋を一周するほどの大回遊をして、15年あまりもかけて再び日本の海岸に戻ってくることが、最近わかってきました。
このような雄大な冒険家の野生動物ウミガメが、いま世界中でどんどん減ってきているそうです。ウミガメは夜は十分に暗く、きれいで静かな砂浜でないと、産卵できません。日本とオーストラリアは世界でも有数のウミガメ産卵地ですから、ウミガメが安心して産卵できるような静かな砂浜を、残しておいてあげたいですね。 |