海遊館日記

大阪湾で出会った生き物たち「天保山岸壁のウミウシ」

3月の天保山岸壁の生物調査で、5種類のウミウシの仲間が見つかりました。
これは1回の調査で見つかる最多記録です。 
その5種類とは、ヤマトウミウシ、クロコソデウミウシ、ムツイバラウミウシ、シロイバラウミウシ、ウミフクロウです。

▼ヤマトウミウシ
1ヤマトウミウシ.JPG


▼クロコソデウミウシ
2クロコソデウミウシ.JPG


特に、ムツイバラウミウシとシロイバラウミウシは、大きさが数ミリほどでうっかりすると見逃してしまいそうな種類です。
▼ムツイバラウミウシ
3ムツイバラウミウシ.JPG

彼らはいったい何を食べて暮らしているのでしょうか? 
ウミフクロウは、ゴカイやヨコエビ、クモヒトデなどの小動物や動物の死体を食べ、仲間同士共食いまですると言われています。
▼ウミフクロウ
4ウミフクロウ.JPG


それ以外の4種類のウミウシは、カイメンやコケムシ、ホヤなどの付着動物を食べます。ちなみに、今回の調査で目立った付着動物はイタボヤの仲間でした。
▼イタボヤの仲間
5イタボヤの仲間.JPG
天保山岸壁には、彼らの餌となる多様な生物がすむ環境が存在しているわけですが、これから先、水温が上がるにしたがい海底付近の酸素濃度が低下し、生物にとっては過酷なシーズンが訪れます。 
小さな彼らにガンバレ!と声援を送りたい気持ちです。


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