海遊館日記

2016年10月

ルーク通信 ~もふもふルーク~

久しぶりのルーク通信です。

現在バックヤードで暮らしている、カリフォルニアアシカのルーク。

担当者はルークが退屈しないようによく水槽に遊びにいきますが、その時に可愛い写真が撮れました☆
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陸でお昼寝をしていたのか毛が乾いてモフモフになっていてこんな顔になっていました!!

そして私のお気に入りはこちらです☆
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上目遣いが可愛くてたまりませんね!!

またいい写真が撮れたらアップします♪

くまみたいなアシカ

今年の6月に産まれたカリフォルニアアシカの「ナギ」。以前は私たちに近づいてくれなかったのですが・・・、産まれてから数ヶ月、今ではやんちゃ振りを発揮しております(後を追っかけてきたり、カッパや長靴を咬もうとしたり・・・)。

そんな中、お昼寝中の毛が乾燥している「ナギ」に接近して写真を撮ってみました。

それがくまみたいなんです!
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起こしてしまったようです。
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でも、やっぱり眠たいらしいです。
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でもちょっと気になる。
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あと、よく見ると尻尾だけ白い(笑)
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あまり写真を撮っていたところ、「眠たいんだよー」?のような動きをしていたのでおとなしく撤退しました。


実はいます。

 ラッコのパタが暮らしている「アリューシャン列島」水槽。
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パタは基本的には水面、陸場で過ごしています。
パタがメインの水槽ですが、個性豊かなお魚たちが共に暮らしています。
普段はあまり注目を浴びないお魚を紹介したいと思います!

パタの給餌後ふと水槽中央にある擬木に目をやると1匹の魚がこちらを見ていました。

シマソイです。
ばっちり目が合っています。
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普段餌を落としてもなかなか食べないシマソイですが、パタの残したサケを試しにあげるとパクッと食べ、満足したのかそれともカメラが嫌だったのか、ゆっくりと沈んでいきました。

岩陰にうまく隠れてなかなか姿を見ませんが、是非シマソイを探してみてね☆

オウサマペンギン4世代目の雛が誕生!

9月末、オウサマペンギンの雛が誕生しました。

7月に産卵を確認してからすぐ孵卵器に収容し、大切に卵を温め続けて59日目。
▼嘴打ちがはじまりました。
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長期的に展示を維持するために繁殖は必要不可欠ですが、当然ながら世代交代も必須になります。

数年前から少しづつ、繁殖を途絶えさせずに世代交代が進むよう個体群の調整を進めてきました。
しかし、毎年新しいペアを形成させても、なかなか有精卵が得られず、期待する結果が得られませんでした。

そんな中、今年ついに海遊館で4世代目となる雛の誕生に成功!!

あぁ~諦めずに本当に良かった。
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雛の生育を最優先に考え、保育器を使って飼育係員が親鳥の代わり育てる「人工育雛」を行っています。
現在、生後約20日目となり、体重は孵化時の約4.5倍となる約900gまで成長しています。
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展示水槽へ移動は数ヵ月後の話になりますが、雛の成長は随時、海遊館日記で報告させて頂きます。

ぎゅぎゅっとキュートにComing Soon!

開催中の企画展「ぎゅぎゅっとキュート」に新しいメンバーが加わることになりました。  161028_1.jpg

メンバーが誰かはわかっちゃいますね...。
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現在は準備中ですが、みなさま、11月にお会いしましょう!!

魚の唇(カラープロキロダス)

「エクアドル熱帯雨林」水槽のカピバラのところにいるカラープロキロダス。
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尾の模様が矢羽のようできれい。
当館にやってきた時は全長5cmほどでしたが、現在では20cmを超えました。

さて、この魚、付着藻類を食べるということで、観賞魚で飼育されている方は水槽のコケ掃除屋さんとして飼っていることが多いのだとか。
やすりのような歯を持っているらしいのですが、残念ながら、私はまだ歯を見たことはありません。

で、口なんですけども...。
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唇が薄いけど大きくて、まくれあがるようになっています。

右にいるオスカーの口(赤の矢印)は横から見ると、つるんとしていますが、カラープロキロダス(紫の矢印)は唇が突き出ているように見えます。

とてもおおざっぱに言うと、こんな感じ。
①がオスカー、②がカラープロキロダスです。
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前からつまめるのではないか?と思う口、いや、唇です。

ちょっと遠い写真ですが、わかりますか?
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で、この魚、よく群れで水面近くに浮いて、口をぱこぱこ開閉しています。

上から見るとちょっとこわい...。

川などでボラが口を開閉しているのはよく見ますけど、ここで見るとは~。
毎日、昼前に餌を与えていることが多いので、『ぱこぱこ』しているのを見てみてくださいね。

湾岸放流バルブ点検 PartⅢ

このバルブの点検を紹介し始めてから、早いもので3年が経ちました。

(過去の記事はこちらからご覧ください。)
→湾岸放流バルブ点検(PartⅠ)
→湾岸放流バルブ点検(Part Ⅱ)

7年前に分解整備してから特に不具合はないのですが、開閉ができなくなると施設内に水が溢れる恐れがあるので、1年に1回のチェックは欠かせません。

さて、今回もいつものように防塵マスクを装着し、現場に向かいます。

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バルブ室に入るためにフタを外すのですが、その時足元が陥没していて転んでしまいました。
▼おおっと、何じゃコレ! 穴が開いてるやん!
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何とかフタを外し中へ。
▼気を取り直してバルブ室へ
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今度は足場板が古くなり、力をかけると破損して水溜りに落ちそうです。
▼落ちないように用心しながら進みます
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慎重に作業し、事なきを得ました。
後ほど、陥没個所の補修と足場板の交換をすませ、来年の作業に備えました。
▼さぁー回転チェック!
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▼板を新品と交換
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▼ではまた来年!
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"同じ話ばかり聞きたくないわ"という声も聞こえてきそうなので、このシリーズは今回で終了しようと思っています。

「ゴンズイ玉」、わらわらわら・・・

「瀬戸内海」水槽に久しぶりにゴンズイの群れ「ゴンズイ玉」を展示しました。
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以布利センターからやってきた全長10cm強のゴンズイたちです。

ゴンズイはナマズの仲間で、ヒゲは8本。
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このヒゲはたいへんすぐれもので、嗅覚、味覚、聴覚、振動の感知能力、なんでもそろっています。
海遊館「ひげ部」としては、立派なヒゲでうれしい限りです。

ただ、ゴンズイの胸ビレと背ビレの棘には毒があるので、触るのはNGですよ。

さて、「瀬戸内海」水槽に入ったゴンズイたち。
新しい場所に来たので、ぎゅっとかたまった玉になり、警戒中。

ここには大きな魚たちがいますし、びくびく。
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「わー、なんかでかいの来た!」
今朝は、タコハウス(たこつぼ)に入ろうとしていた様子ですが、数が多いので入りきらず...。
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でも、集団という武器で、玉を大きくしたり、小さくしたりしながら、わらわら...と過ごしています。

動名板 リニューアル(その2)

動名板リニューアル(その1)では、物たちの最高の一枚を撮ることがどれほど難しいか...についてご紹介しました。

今回は動名板リニューアルその2といたしまして、動名板には使うことはできない、たまたま撮れちゃった微笑ましい写真をご紹介います!!

そのモデルとなるのは、ゴマフアザラシの「ラピス」です☆
カメラを向けると何故か半目になるラピス。
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息をかけると心地良さそうな表情を浮かべるラピス。
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カメラに近づきすぎてもう誰が誰だか分からないラピス。
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同じ個体でも様々な表情を見せてくれるので、撮影をしていると楽しくなり、カメラのシャッターを押す手が止まりませんでした!!

たくさんの写真を撮影し、それぞれ最高の一枚で動名板を作成したので、海遊館へ来たときには皆さん是非見てみてくださいねっ☆

動名板 リニューアル (その1)

この秋、アシカ・アザラシの動名板をリニューアルします!
動物の名前や生態を紹介しているパネルです!

それに向けて飼育係員はそれぞれの担当のアシカ・アザラシの写真撮影に励んでいます。
ある日アシカ「レオ」の写真撮影をしていましたが、
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シャッターを切ると口を開けたり・・・・

場所を変えて撮影すると・・・

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後ろに「しずく」、「ナギ」のちびっ子コンビが遊びに来たり・・・・

納得いく写真が撮れるまで100枚以上撮影し、ようやく動名板が完成しました!

飼育係員たちの苦労が詰まった動名板を是非足ご覧ください!

ナミとナギ

ある日の「モンタレー湾」水槽にて。
今年生まれた赤ちゃんアシカのナギが、お母さんアシカのナミの上に乗ろうと奮闘していました。
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そのまま見ていると...
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この体勢で落ち着いたようです。
ナミがナギに巻かれているので、名付けて『ナミのナギ巻き!!』

ちなみにナミはカメラ目線!

ナギはナミの上に乗ることが大好きなようで、よく上に乗っています。
その時を狙うと、『ナミのナギ巻き』が見れるかもしれません!

ぜひ、ご注目ください!

ついに目撃!

ペンギン担当者でそれは、噂になっていた。。。。
閉館作業後の「南極大陸」水槽でおきる、ペンギンの行動についてである。

今まで私は見たことがなかった。噂でしかないと思っていた。
しかし、一人係員室で作業をしているときにそれは突然始まった。

その行動を見た私は水槽へ直行!!そこで、撮った映像がこちらです!!!!

▼「雪ぱくぱく」

ぱく。ぱくぱく。ぱく。

雪、食べてるー!!!!!

普段は、積もっている雪を食べたりしていますが。上手にぱくぱく食べてますー。
できたての雪が食べたいみたいです。

稀に見られる行動なので、ぜひ南極大陸水槽をご覧になられる際は、注目してみてください。

北極圏エリアに怪しい人現る!

エントランスビル3F北極圏エリアのプチリニューアルを行いました。
新しい生物を展示して、通路に「北極圏に行ってきました」というパネルと、採集時に係員が着用したドライスーツを設置しています。

▼入口パネルはこちら。
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ベテランS氏と若手のMくんです。足や手をちぎらないでくださいね。

そして、北極海の冷たさにも耐えられる厚手のドライスーツ。
夜、見たらびくっとします。

で、展示開始初日の夕刻、パネルの前を通りかかると...。

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きゃーっ!!マネキンがピースした!!と思ったら、Mくんがスーツを着用し、重い機材をつけて、たたずんでいたのでした。
お客様もさぞ驚いたことでしょう。

Mくん曰く「たまにこの格好でうろうろします」とのことです。
直接、北極のお話が聞けるかもしれませんよ。
お楽しみにー。

「北極圏の旅を終えて...」

みなさんこんにちは!

8月に北極圏へ旅に出ていた飼育員を覚えていますでしょうか?
2週間の旅の中で、たくさんの生き物たちと出会うことができました!

少し苦くてのど越しすっきりの飲み物もたくさん飲みました!
日本へ帰ってきてからも飲んでいます!まさか日本にもあるとは...有名な飲み物なんでしょうか...

さて、話がそれてしまいましたが、採集した生き物たちは9月10日に海遊館にやってきて元気に暮らしております。

新しい展示のための準備もコツコツ進めていき、みなさんにお披露目できるまで後もう少し!

そんな中、10月9日、10日に「北極圏トーク&バックヤードツアー」を開催しました!

こちらがその様子です!▼
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まずは私たちが体験してきた北極についてのお話です。
特に盛り上がったのは海の中で撮影した写真を使っての生き物探しクイズ!
お子様たちはスクリーンに張り付いて生き物を探していて大好評でした!

お話の後は別の部屋へ移動。
バックヤードの通路を進んでいくと...▼
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普段入ることができない予備水槽室が!▼
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中では北極圏で採集した生き物たちが暮らしており、参加されたお客様に一足先にご覧いただきました!

餌の時間と勘違いして水面にあがってきて口をパクパクさせているダンゴウオが好評でした(笑)

他にもグローブをはめて冷たい氷水に手を入れてみたり、潜るときに体につけるおもりを持ち上げたり、潜水道具の体験コーナーも楽しんでいただきました!
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こうして楽しくイベントを終えることができました。

うまくいくかドキドキしていたのですが、『飼育員の体験を聞けて実際に体験もできて楽しかった!』とお声をいただき、とても嬉しかったです(^^)

ご参加いただき、本当にありがとうございました!

そしてもう1つ、重大なお知らせが。

今回のイベントで先行公開した北極圏の生き物たちですが、なんと明日10月14日から新体感エリア「北極圏ゾーン」でデビューします!

日本初展示の生き物にも出会える他、実際に使用した潜水道具や北極の海で撮影した映像も公開します!

ぜひ遊びに来てください!
それでは、今から生き物たちのお引越しにいってきます!

どうぞ、お楽しみに♪

大阪湾で出会った生き物たち「天保山岸壁のウミウシ2」

 過去の海遊館日記で、「天保山岸壁のウミウシ」として5種類を紹介しましたが、9月上旬に行った調査で新たに2種類を見つけました。

大阪湾で出会った生き物たち「天保山岸壁のウミウシ」

▼1つ目は、まだ和名のないウミウシで、学名がTrinchesia perca とされる種です。
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このウミウシは外来種で、ブラジルやカリブ海が原産とされています。

日本では1992年に三重県津市のヨットハーバーの浮き桟橋で発見されたのが初めての記録です。
同じような内湾環境の大阪湾でも2000年頃に見つかっていたようですが、今回わが天保山岸壁にもひそかに侵入していたことがわかりました。

イソギンチャクを食べるようで、同所でよく見つかるチギレイソギンチャクやタテジマイソギンチャクなどを食べているのでしょうか?

▼2つ目も和名のないウミウシで、Tenellia 属の一種とされる種です。
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刺胞動物のヒドロ虫類についている事が多く、そのポリプを食べているようです。

▼ヒドロ虫の群体にはこのウミウシの卵塊と思われるものが多数見つかりました。
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この2種の同定は、きしわだ自然資料館の柏尾氏にお願いしました。

今回紹介したウミウシ2種は大きさがどちらも数ミリしかありませんが、比較的多数が集団で見つかります。

見つけるには少しコツが必要ですが、港のブイ、ロープ、浮桟橋の浮力体などの付着物の中を注意して探すと見つかるかもしれません。

コツメカワウソたちの「あぎあぎ」

久々のカワウソ登場!「日本の森」のコツメカワウソたち。

1日の最後の餌の時間が終了し、全員が「余は満足じゃー」の状態(笑)。
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木に体をこすりつけたり、背中をこしこしこすったり、思い思いの格好です。
・・・が、ん?一番後ろにいるコは何してんの??

近くに寄って見ました。
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木に座り込んで、両前肢を口の中に入れています。手のひらは外側に向ける形です。

わかりやすく言うと、バレーボールのトスをあげる時のような手の形をして、そのまま口の中に突っ込んでます。
この例えは、余計わかりにくいですか??

最初にこの姿に気づいたのは、お昼に与えている人工餌(猫用のかりかり)を食べた後でした。
人工餌は魚や獣肉を粉にして、油分で固めたものですから、かなり粉っぽいです。

私、かりかりを食べたことはありませんが、おそらくクッキーとかスティック状の栄養補助食品のような、ぽそぽそした食感であろうと想像しています。

上記のものを食べると、口の裏にくっついてしまう事がありますよね。
カワウソたちもそんな感じで、口の中でくっついたものを前肢で「あぎあぎ」と取り払っていたのでしょう。

カワウソたち、この「あぎあぎ」がえらく気に入ったらしく、人工餌の時間以外、はては餌の時間以外でも前肢を口に入れて「あぎあぎ」をするようになりました。

特にイガがやっていることが多いようですが、この写真を撮影した日は全員がやっていました。

こちらのショットでもほら!
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横向き「あぎあぎ」じゃん...。

あまりお行儀のよい行動には見えないので、ちょっと控えめにしてほしいなと思います。

砂から目だけ出してるエイ

 「モルディブ諸島」水槽にいるエイの仲間は、現在、4種類です。

▼黒いホシエイ
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▼オトメエイの仲間が2種。オグロオトメエイとヒョウ柄が大阪らしいと評判のヒョウモンオトメエイ
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▼ちょっと小さめヤッコエイ
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「やっこ」とは江戸時代の武家奉公人の中で、身分があまり高くない中間(ちゅうげん)などのこと。

お正月にあげる「やっこ凧」を思い出してください(最近あんまり見ませんが...)。その「やっこ」に形が似ているのでこの名前が付いたそうです。

サンゴ礁域周辺の砂地や、岩礁域に生息するヤッコエイは、時折、砂に潜ります。
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▲ほら、この通り。

なので、ちょっと目は飛び出し気味?「モルディブ諸島」水槽でも砂によく潜っているのですが、突然泳ぎだすため、油断?ができません。
急に接近するので、注意してくださいね!

ゴマフアザラシの変な癖

 「モンタレー湾」水槽に暮らすゴマフアザラシたちのお食事タイムは1日2回。今日、紹介したいのはお食事タイムが終わってからの1コマです。

まず一つ目▼
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満足げに目を閉じて浮いていますね~。「あ~お腹いっぱい」とでも言いたげです。

次に二つ目▼
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歯に餌でも挟まったかな?
実は何も挟まってなく、ただの癖のようです。

ちょっと変わった癖ですよね。お食事タイムが終わった後に少し観察してみてください。

ちなみにこのアザラシの名前は「ネロ」です。

タスマン海水槽 跳ね橋ワイヤー取替作業

カマイルカの「タスマン海」水槽には、「跳ね橋」と呼んでいる飼育員が通行する橋があります。
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このボタンで上げ下げします。
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この跳ね橋のワイヤーが錆びてきたので、先日交換しました。
下の水槽でイルカ達が泳いでいるので、かなり気を使いました(汗)。
(カメラを落とす可能性があったため作業の写真はありません)
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3人で作業すること約2時間、ワイヤー2本をすべて取替しました。
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錆び以外にも細い線が数本切れていました。

改めて海水の酸化力を思い知らされた1日でした。

ミッチ、トレーニング中!

 バックヤードで暮らすミッチ。

いつしかどこかに移動する日があるかもしれないということで、移動するためのケージに入る練習を始めています。

なんでもないように見えますが、ケージそのものがミッチにとって出会ったことのないもの。

一番最初は、見慣れさせることから始まります。
見慣れたら、近づいてみる。近づけたら、タッチしてみる。タッチできたら、中に入ってみる。

少しずつの積み重ねをして、ケージに入ることができるようになりました。

私は先を急いでしまうタイプなので、「すぐにケージに入るやろう」と思ってトレーニングしてしまったのですが、急ぐとうまくいきません。

小さな進歩を毎回を踏んで、ゴールを目指していくことが大切。

私たちが勉強したり、新しい技能を修得するのと同じですね。

このトレーニングは最終的にケージの扉を閉めて、安静な状態を保って移動することを目標に日々進歩しています。

イルカ通信10月号~バックヤードを覗き見てみる~編

バックヤードで暮らす、カマイルカのアクア。

最近ブーム再燃!
つかんでは離し、ばいーーーん!

いっときは「どーでもいー」って様子だったのに。

動物たちのブームはきまぐれ。

夏の終わり

 ふあふあクラゲ館では、夏の間、期間限定で行ったビゼンクラゲの展示が終了し、現在は、タコクラゲを展示しています。
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このタコクラゲたちは高知県の以布利センター周辺の港で係員が採集してきたものです。
2年前のブログで、採集地のようすをご紹介しました。

大発生!!!(以布利センターより)

今年は9月に入って、いくつか台風が土佐清水周辺にもやってきたのですが、例年通り、タコクラゲの採集ができました。
クラゲ担当者だけでなく、私たち魚類チームの一員は、以布利センターから「タコクラゲ、入ったよー」と聞くと、「あー、夏も終わりだなー」と感じます。

カピバラのぴーたんやコツメカワウソのオリーブの水不足?は解消されたようで、やれやれの夏でした。
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▲写真はオリーブ

海の赤備え

今年の大河ドラマで真田信繁(ここでは幸村と称します)が取り上げられています。
「真田家の人たちって、信州の人だよねえ」とか思っていたんですけど、幸村の活躍するのは、大阪夏の陣。

ってことは、これからドラマはいよいよ大阪を舞台にした話に突入ですよ!!
そんなわけで、当館は大阪の水族館として、今回、大阪城とコラボ企画することとなりました。

大阪城天守閣に保存されている重要文化財「大坂夏の陣図屏風」のパネルを背景に期間限定「海の赤備え」水槽を設置し、魚たちを真田隊員に見立ててみました。
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栄えある「真田の赤備え」、そのメンバーは!!

まずは、赤い鎧のような大きな鱗をもつベニマツカサ。
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ベニマツカサの後ろにいる、よく似た形の、背ビレと尻ビレの先が黒い魚はナミマツカサです。

そして、赤に白い縦縞がおしゃれなテリエビス。
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テリエビスは、なんと英名が「Samurai squirrelfish」、サムライ!!
また、ベニマツカサも、英名が「Whitetip soldierfish」で、兵士の魚とあります。

海外の人たちも、大きな鱗やエラの周りにあるごつごつした棘から、戦う人を想像したのかな?

ここでは赤いのぼりの間からちらりと見える「赤備え」の魚たちをご覧になり、多勢に無勢の中、
徳川軍を追い詰めたという幸村の戦いぶりに思いを馳せられてはいかがでしょうか?
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今年もありがとう

少し時期を逸してしまいましたが、お彼岸の少し前、
海遊館近辺の道端でもヒガンバナが咲いていました。
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屋上の植物鉢植えコーナーを見ても、その姿は見当たらず、
「あー、今年は咲かないのかなあ...」と思った数日後。

日本の森の担当者が屋上からヒガンバナの鉢を持ってきていたので、びっくり。
つい数日前にはなかったのに、咲いたのね!

ということで、今年も無事展示できました。
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ヒガンバナは、葉をつくらず、花のみをつける茎=「花茎(かけい)」を持ちます。
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花茎は土からにょきーっと出て、成長とともに茎がのび、最後に花が咲くのです。
数日前に私が鉢を見た時、実はちょろりと花茎が出ていたのだと思います。

しかし、芽が出て花が咲くまでの期間は、その年の気温などによっても変化しますが、だいたい1週間ぐらい。

なので、急に成長するという印象が強いヒガンバナなのでした。
さて、花が終わったヒガンバナ。

よくみると、茎の横に新しい葉が出ています。
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ん?葉??

実は、ヒガンバナ、葉は花が終わると生えてきて、冬の間は葉を繁茂させているのです。
ヒガンバナは球根をつくる植物なので、球根を冬の間に育てようという戦略。

葉は光合成によって栄養分(でんぷん)を球根に貯えたり、新しい球根を育てるためのアイテムなのです。
そして、春になると葉は枯れて、いったん「ヒガンバナはどこ?」という状態になりますが、枯れたわけではなく、球根は土の中でひそみ、秋を待ちます。
お彼岸前後になれば、花茎を伸ばし、急に花を咲かせて、私たちを喜ばせてくれるのです。

例年、冬の間に、植え替えをしたり、肥料をやったりしなくてはーと思うのですが、ついつい忘れて、ごめんね。

そんな中、今年も咲いてくれてありがとう!のヒガンバナでした。

バブルリング

こちらのダイバー、水槽の中で上を向いて、何をしているのでしょうか。
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ダイバーを上から動画で撮影したところ。。。
おっと、バブルリングをだしました!

綺麗な輪ですね!

海遊館では、太平洋水槽に潜っているダイバーさんが、時折バブルリングを披露してくれます。

皆様も、海遊館へお越しの際は、ダイバーさんにバブルリングをお願いしてみると、披露してくれるかもしれませんよ!
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最後に、ダイバー目線のバブルリングをどうぞ!

魚のお引越し

現在、NIFRELで展示しているワモンフグ
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実はこのワモンフグは海遊館から引っ越しました。

ワモンフグのお引越しの時、少し変わった方法を用いました。
それは、ハズバンダリートレーニングです。

ハズバンダリートレーニングとは健康管理などを目的としたトレーニングです。
たとえば、魚の採血など、検診を行う際、トレーニングをしていない魚だと暴れてしまいます。
それもそのはず。

魚からすれば、餌をもらうことはいいこと、うれしいことですが、
捕まえられるのは「いやな事」と思ってしまうからです。

無理に捕まえたり、おさえたりすれば、ストレスがかかり、
せっかく検査をしても、正常な値がでなかったり、また、暴れて魚も人間も怪我をする恐れがあります。

言葉が通じるといいのですが...。

そんなことにならないよう、採血をする時にじっとしてもらったり、
エコー検査をする際には検査しやすい姿勢をとってもらったりと、
魚たちに協力してもらうようにするのがハズバンダリートレーニングです。

ワモンフグには、海遊館のニフレルに移動する水槽(容器)、
移動する水槽(容器)からNIFRELの水槽へ移す時に、
自ら近寄ってきて暴れずにじっとしてもらうトレーニングを行いました。

その時の動画がこちらです。↓ ↓ ↓

○海遊館の予備水槽から移動する水槽

○移動する水槽からNIFRELの水槽

ワモンフグは自ら寄ってきて、まったく暴れず、無事に移動することができました。

ちなみに移動した後、右に左に回転させていたのは、
水から出して空気中に出た際、エラに入った空気を抜くためです(笑)

ワモンフグの他にジンベエザメなど、いろいろな生き物にもハズバンダリートレーニングを用いて健康管理を行っています。

お引越しの後、新居となったNIFRELでしっかり餌を食べたと聞いて、
一安心した元ワモンフグ担当でした。

頭隠さず尻隠さず

みなさまはチンアナゴという魚をご存知でしょうか。
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チンアナゴは全長30㎝程の細長い魚で、
普段は砂の中に潜って、体の3分の1しか出しません。

海遊館では現在チンアナゴを、バックヤードツアーにお越しいただいたお客様がご覧いただける場所に展示しています。

先日、見回りでその水槽の前を通った時に、少し違和感がありました。
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なにか違和感がありませんか?

そう、チンアナゴの尾びれです。普段は頭しか出さないのに、尾びれをちょびっとだしています。
少し引いてみてい見ると。
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頭も出していました。
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「頭隠さず尻隠さず」なチンアナゴでした。
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