海遊館日記

飼育係の憂鬱

  • 2009.10.16
  • 魚類担当
  • 飼育担当

 毎朝、皆様が来られる前に、私たち飼育係員には開館作業という仕事があります。言葉のごとく、海遊館をオープンさせるための作業です。その中のひとつに水槽の掃除があり、いろいろな水槽に入って掃除をするのですが、その際に飼育係員を悩ませる生き物がいます。それは「パナマ湾」水槽のカラスエイです。

 掃除の時間を利用して、週に3回エサを与えているのですが、以前はエサのない日でも私たちが水の中に入るとまとわりつき、エサをねだるだけのかわいいものでしたが、最近はエサへの要求が強くなり、水に入る前からこちらの存在に気付き、水面で裏返りをしてエサをねだるため、なかなか水槽に入れません。

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 なんとか水槽に入ると、すぐにカラスエイたちがまとわりついてきます。無視して掃除をはじめると、そのうち、カブっとおなかやお尻を噛んできます。ウエットスーツ越しとはいえ、結構痛いので、おもわず「コラッ」と声がでますが、カラスエイに通じる訳もなく、体をくねらせてかわすようにしています。

 毎朝エサをあげるようにしようかとも考えましたが、太り過ぎても困るので、頑張ってかわすテクニックを磨こうと思います。昼のエサの時間でも、水面で裏返ってエサを食べる姿が見られますので、この変わったエサの食べ方を、ぜひ見に来てください。

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