これら美味なる食材に誘われて、村には多くの料理人が集まりその技を競い合った。
この結果、たこ焼き、お好み焼き、いか焼き、オムライス、混ぜカレー、一口ギョーザなど、多くの新しい料理が誕生した。祠の前には、これらの名店が軒を連ねるようになった。
名店街は、食いしん坊の子猫に因んで「食いしんぼ横丁」と名付けられた。横丁の派出所までもが「食いしんぼ交番」と命名された。また、地名や屋号には、豊漁への感謝を込めて魚の名前が数多く採用された。横丁には、名店の味を求め、なにわ国内は言うに及ばず世界中から旅行者が訪れた。村は繁栄を続けた結果、なにわ国の商都となり港も鉄道も整備された。
豊かになった住人たちは、自分等を救ってくれた神々に感謝し、町の入口に猫神様と鮫神様の銅像を建立し、親しみを込めて「食いしんぼえびす」の愛称で呼んだ。町の祠には、黄金の舟に乗った七体の「福猫神」を奉納し、「七福神社」と命名した。そして、食いしん坊の子猫に対する感謝の気持ちをいつまでも忘れないためのお祭り「食いしんぼ祭り」が毎日催されるようになった。
この横丁を訪れる人々は、いつの頃からか、"えべっさん伝説"を伝え聞き、幸せを願いながら"えべっさん像「食いしんぼえびす」"の足の裏を触るようになった。
美味しい食べ物をお腹いっぱいになるまで堪能した後には、横丁中に貼り巡らされた"貼り紙"の中の魚をウォッチングする「お魚探偵団」の遊びが生まれた。また、横丁に隠された七つの「福塚」を巡った後に「七福神社」を参拝し"七福のご利益"を祈念するという「七福塚巡り」の習わしも生まれた。神社ではカップルが手をつなぎ合って「好っきやねん」と願をかける"縁結びの祈願"も執り行われるようになった。明るくウイットに富んだ人々の手による「ギャグコン(マイ・フェバリット・ギャグコンテスト)」などの催しも盛んに開催された。こうして、楽しい思い出と沢山のお土産を両手いっぱいに抱えながら、皆、「えびす顔」で帰っていくという。

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