海遊館日記

2013年2月

アシカニュースvol.45

海遊館のアシカ達はアクリルガラス越しに人と遊ぶのを楽しみにしています。
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中でも、チカ・コア・ナミの若い3頭はハンカチなどを見せると興味を持ち、全力でそれを追いかけてきます!
子どもたちは好奇心が旺盛でアクリルガラス越しによく人を観察しているのです。
と、ここまで書くと勘の良い方は気付かれたかも知れませんが、逆におとなのアシカ達はおもちゃなどに興味をあまり示しません・・・。
特にお父さんアシカのルークは展示通路から色々アピールしても、チラッと横目で見るだけで非常にクールな受け流しをすることが
しばしば(泣)
しかし、これではいかん!と何かルークが興味を持つ物がないのかな~と色々試してみた結果、ついに発見!
それは・・・『輪っか』でした。
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「おい、これなんや?」
アクリル前にピタッと止まりロープの輪っかをガン見です。

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私「ロープを編んでつくってみたんやけど、どうかなぁ?」
ルーク「・・・ロープの端の始末がちょっと雑やから、まあまあやな。」
と、言ったかどうかは分かりませんがこの後ルークはこのおもちゃを大変気に入り、放り投げるとそれを追いかけたりと、子どもアシカのように元気に遊んでいました。

海遊館にお越しの際はぜひあなたもアシカ達が気に入りそうなおもちゃがないか、色々見せてあげてみてください。
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「テンション上がるおもちゃ待ってんで~。」


実らぬ恋

今月はバレンタインデー、来月はホワイトデーと、巷では騒がれる季節ですが、皆さんはどうでしたか?盛り上がりました?

春先のこの時期、海遊館の生き物たちも恋の季節を迎え、盛り上がっています。

で、今回のブログは、とある生物の少し悲しい恋のお話・・・

 

ジンベエザメがいる「太平洋」水槽には、アオウミガメが一頭暮らしていました。

そのアオウミガメはオス。

しかし、「太平洋」水槽にはメスのアオウミガメはいなかったので、いつも一人寂しく暮らしていた彼が、ついに運命の女性に出会ってしまったのです!

そのお相手は、なんとジンベエザメの遊ちゃん!
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かなり大きさに差がありますが、恋に上下の隔てなし。そんな彼女に猛然とアタックし始めたのです。

あぁ、ついに彼は恋の闇路へと落ちて行くことになるのです。

 

アタックする時間は決まってお食事タイム(注1)。

大人っぽい振る舞いでお食事中の彼女を見つけるや否や、自分の食事はそっちのけで、彼女に向って猪突猛進!

そして、彼女の美しい腕(胸びれ)や、艶やかな背すじ(背側面)にやさしくタッチ。彼はもう愛のマタドール状態、信じるloveはforever・・・

 

しかし、そんな彼のロマンスも長くは続かなかったのです。

なぜなら、恋の看守(担当飼育係)が、彼ら二人を引き裂き(注2)、彼を幽閉したからです!(注3)。
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あぁ、可哀そうなアオウミガメ・・・彼の恋の行方はいかに・・・続く(注4)。

 

注1)給餌中のみ遊ちゃんにアタックする理由として、遊ちゃんは垂直立ちしながら餌を食べるのですが、その時のみ横からでも背側面が見えます。この背側面の模様をカメの甲羅の模様と勘違いしているからと思われます。

注2)担当飼育係が彼らの仲を引き裂いたのは、遊ちゃんがアオウミガメにまとわりつかれて、ゴハンに集中できないためです。決して彼らの仲を妬んだ訳ではありません。

注3)今はちょっと狭いですが、水処理機能・水温維持機能を完備した水槽でしっかりと飼育しています。

注4)彼の繁殖シーズンが終われば、また「太平洋」水槽に戻ってもらう予定ですので、皆さん、落ち込んでいる彼を励ましに来てくださいね。

春の訪れ(以布利センターより)

少しずつ太陽の出ている時間が長くなって、暖かい日もあり、春が近づいてきたなと感じます。

みなさんはどのようなことで春の訪れを感じますか?

フキノトウの話題を聞くと春を感じたりしますね。
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高知県土佐清水市の海遊館以布利センターは、海が近いので、海中でも春の訪れと感じさせてくれることがあります。

どこからともなくあらわれたアメフラシを見ることも多くなりました。
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以布利センターで、一番春だなと感じる魚はこれ!!アゴハゼの幼魚です。

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毎年、この時期になると港のいろいろなところに出現します。この魚を見るともうすぐ春だなと感じます。

これから少しずつ暖かくなって、どんどん生き物との出会いが増えそうで楽しみです。

サンゴトラザメ、愛の結晶

好評開催中の企画展示「アクア ライフ~愛のかたちはさまざま~」も、残すところ1ヵ月となりました。
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展示をぐるりとまわったところにある「愛の結晶」水槽では、サンゴトラザメの卵と子どもを見ることができます。

サンゴトラザメは、インド洋、西部太平洋のサンゴ礁域に生息していて、成長しても1mほどのあまり大きくならないサメです。トラのような縞模様があります。
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サメの仲間は、卵で生まれる種と、卵がお母さんのお腹の中でかえり、赤ちゃんの形で生まれる種にわかれます。このうち、サンゴトラザメは卵で生まれる種です。

卵の縦の大きさは約8cm、横が約2cmで、平たい形をしています。端にはひものようなものがついていて、これを潮などで流されないよう岩場などにひっかけるようにして産みつけます。
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赤ちゃんは産後3~4ヶ月で、全長約10cmの大きさで生まれてきます。
赤ちゃんは色や模様こそ違いますが、親と同じ姿をしているのがわかりますか?

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展示しているのは、写真の左から、初期の卵(卵黄がまだ大きいです)、卵黄を吸収しながら育ちつつある赤ちゃん、そして赤ちゃんが出た後の殻を並べています。
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また、生まれてから数ヵ月経った赤ちゃんも展示しています。
このステージの赤ちゃんは模様がトラっぽいかな?
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卵から赤ちゃんザメの成長過程がよくわかると思いますので、お見逃しなく!
3月12日までの開催です。

「サメにもハズバンダリートレーニング」の今。

以前この日記で紹介した、トラフザメのハズバンダリートレーニングですが、現在はどうなったのでしょうか?


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実は、現在も継続中です!

トレーニングというものは継続することがとても大切なんです。

以前は水槽の外からのみのトレーニングしか行なっていませんでしたが、

今では写真のように、水槽の中からでもトレーニングを行うことが出来ます。

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また、健康管理のための採血も以前よりも、よりスムーズに行えるようになりました。

これからも更にトレーニングを継続して、生き物たちの健康管理に役立てることが出来るようにしていきたいと思います。


オウサマペンギンの摩訶不思議!?

「南極大陸」水槽で暮らすペンギン達の中で、オウサマペンギンがすごいことになっています。

これは餌をあげる直前の写真です。

 

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みんなきれいに整列して順番待ちをしています。さすが海遊館のオウサマペンギンは賢いですなぁ~。

そして、これは餌を食べ終わった後のものです。

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ある程度満足すると、みんなこっちに背中をむけてしまってます。賢いというかあっさりしてますね~。

ていうか、餌を食べる時だけかい!!

ヤリイカ登場

2月に入って、海遊館6階特設展示水槽にヤリイカが仲間入りしました!!アオリイカ、タチウオと一緒に泳いでます。

青い水槽に白く浮かびあがる姿はとてもきれいですよ。
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そして。。。自然の海より水温が少し高いせいか、水槽の底にはたくさんの。。。。

卵!!!

こちらがアオリイカの卵
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こちらがヤリイカの卵
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3~4週間ぐらいで新しい命が誕生します。アオリイカやヤリイカは産卵をした後、その一生を終えます。

命のバトンリレーが見られることはとても素敵なのですが、担当としてはちょっぴり複雑です(^^;)

特設展示水槽にはイカ以外にもこんな隠れキャラ(生物)が暮らしています!

アミメジュズベリヒトデ
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ソメンヤドカリ
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水槽をじーーっとみつめて探してみてください!!

氷恵方巻きの巻

報告が遅くなって申し訳ありません。

2月3日の節分、ラッコたちの健康を祈って氷恵方巻きをプレゼントしました。

まずは氷恵方巻き初体験のクータンに・・・
見事・・・見ただけで遠くかなたへ。

少しへこみつつ、次はパタへ。

「パタちゃん サケやでサケでまいてんねんで」と連呼し、ノリ巻き部分のサケをすこしはがし、パタに渡したところ、「なんやサケやん」と言わんばかりに、食べ始めてくれました。

次は大御所エレンに。
さすがはエレン、すぐに受け取り食べてくれました。

ところですぐにどっかへいってしまったクータンはというと、なんとパタが食べていた氷恵方巻きを奪って食べているではありませんか。

このときばかりは「ナイス クータン」と叫んでしまいました。


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ちなみに氷恵方巻きを食べているのはパタです。

今年もみんなよろしくね。

「イチゴ」ポイント、誰も来ないで!

「パナマ湾」のアカハナグマ。
1月上旬にアズキ親子に加え、アズキの姉・トマトとメスのイチゴを展示したとお伝えしましたが、やはり、トマトはこどもが苦手らしく、こどもが寄ってくると威嚇したり、はては咬みつこうとしたため、現在はバックに移動して、現在はアズキ親子とイチゴの5頭展示となっています。

アズキはお姉ちゃんのトマトが大好きで、トマトを移動するにあたってはかなり悩みましたが、こどもが怪我をしては大変です。なので、ごめんやけど...。

しかし、こどもが苦手ってあるんですねえ。他人とは思えません。でも、トマトは自分が母親になればまた変わるかもね。

で、イチゴはトマトと共にバックに移動するか、展示に残すかを検討しましたが、こどもたちともアズキママとも大きな問題がないので、展示を継続しています。

ですが、イチゴだってひとりになりたい時があります。

そんな時、彼女は展示の中央上方にある岩と岩との間(上は金網)に行きます。
ここは「イチゴポイント(左)」という名がついています。
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時々、イチゴ以外(こども2~3頭)がはさまっていることもありますが、イチゴが収まるとぴったりです。

時にはこんなセクシーポーズをしたりして。
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また、展示右の上方には「イチゴポイント(右)」があり、ここにもイチゴがぴったり収まります。
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ここにイチゴがいる時は「邪魔をしないで」のサイン。

こどもたち、そこには行かないようにしてね。

水槽で使う海水はどこからくるの?

海遊館では、ジンベエザメなどを飼育している「太平洋」水槽(水量5400t)を中心に、たくさんの海水が必要です。

さて、この海水はどこからくるのでしょう?

残念ながら、海遊館のすぐ目の前の海は安治川という川の河口のため、海水中の塩分濃度の変動や濁りの影響で使うことができません。

そのため、和歌山県の日御碕(ひのみさき)沖の海水を、専用の海水運搬船で運んできます!

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海水運搬船「かいゆう2」

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海水をくみ上げるポンプ(中央の黒い物体)。1時間で約300tの海水をくみ上げます。

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海水満載で到着!

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水質検査中。検査を行い、異常がないことを確認してから、搬入します。

1回の搬入で約350tの海水を搬入します。「太平洋」水槽の水量から考えると少なく感じますが、生物にとって、貴重な命の水です。

イルカ通信2月号~クルージング!~編

2月の休館日、館内ではいろんな場所で特別な作業が行われました。
たとえば、新しい照明器具に交換したり、壁をペンキで塗ったり。
そんな中、「タスマン海」水槽でも特別な作業をしました。※遊んでいるのではありません、仕事しています!!

飼育係員、ボートに乗って出発!
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狭いところをくぐるため、頭を低くして!!
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陸場がほとんどないタスマン海水槽で水面から上の作業を行う場合、このボートは必要不可欠なんです。
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作業の目的は、壁面に貼ってある鏡の交換でした。新しくてぴかぴかの鏡に交換することができました。
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終わったー!

念を押しますが、決して遊んでいる訳ではありませんよ!!
うん、でも、「タスマン海」水槽のクルージング、たのしかったなぁ(笑)

魚をはこぶ

先日、高知県土佐清水市以布利にある海遊館以布利センターから魚を運びました。
その様子は、2月11日の読売テレビ「大阪ほんわかテレビ」でも放映されました。
下の写真が輸送するトラックです。
積んでいるのは海遊館が魚をはこぶため特別に制作した水槽です。
大きなサメやマンボウの輸送をすることもあるので、水槽の中は仕切りが無く、広く作られています。
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今回はマダラトビエイ、ヤッコエイ、イヌザメなどを運びました 
土佐清水から海遊館までは7時間くらい掛かりましたが、みんな良い状態で運ぶことができました
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この水槽には、水温が変わらないための断熱構造や、水が揺れない工夫、輸送中の生物の様子を監視するCCDカメラなどを設置しています。
魚を輸送するだけでなく、良い状態で輸送するため色々な工夫をしているのですよ。




アシカニュースvol.44☆バレンタイン特別号

2月14日はバレンタインデーですね☆皆さんは誰かにチョコレートなどプレゼントしましたか?

海遊館でも2月12日~14日の3日間限定でイベントを実施☆

動物たちに飼育係員から日頃の感謝の気持ちと愛を込めて、ラッコ、カワウソ、カピバラ、アカハナグマに「ハート」をプレゼントしました。
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アシカ担当の私も負けじと、オスの「ルーク」と「コア」にハートのおもちゃを作ってみました。

ピンクの画用紙をハート型に切っておもりを付け、ヒモを取りつけて完成。

水槽の前でブラブラ揺らして呼んでみます。

「おーい。私の愛を受け取って~!」
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先に気づいてくれたのはお父さんの「ルーク」。でもあんまり楽しくなさそう・・・(汗)

そこに息子の「コア」くんが登場。
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コア『ん?コレなあに?』

この後、チカちゃん、ナミちゃんも加わって三頭で仲良くハートで遊んでいました。

私の愛は伝わったかな??

手作りバレンタイン...♥

明日はいよいよバレンタインデーということで、皆さん大切な方へのチョコレートは用意出来ていますか?

海遊館では、アカハナグマ・カピバラ・ラッコに飼育係員からプレゼントをします。

もちろんコツメカワウソにもプレゼントします。

カワウソにはハート型のキャットフード(以下、フード)をプレゼントします。(さすがに、チョコではありませんが...)
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それでは、飼育係員の手作りレシピをご紹介!
1) フードプロセッサーでフードを細かく粉状にします。
2) 粉に水を加えてコネコネし、それをハートのクッキー型に入れ押し固めます。
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3) 型からそっと抜いて完成。

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水加減がポイント!水が少ないとぽろぽろと崩れ、多いとびちゃびちゃで固まりません。
さあ、あなたもつくってみて!

いざ、カワウソに与えますが、すぐに無くなってしまいます。
ちゃんと味わって食べている??心をこめて(?)作ったんだよ~。(泣)
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ちなみに予備室にいるゴボウはテストでつくったものを捨てやがりました!!
「変なものいらないよーだ」by ごぼう
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ペンギンたちの健康管理

「南極大陸」水槽で暮らすペンギン達は、健康管理の一環で週1回体重測定を行っています。
ペンギンたちが体重計に乗りやすいように、すべり止めマットを張った板を置いて行います。

↓ こんな感じ☆
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アデリーペンギンとジェンツーペンギンは、体重計を設置すると餌欲しさに自ら乗ってくれます!

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エライ!アデリーペンギンはこの通り♪
今では全羽乗れるようになりましたが、体重測定を開始した当初はペンギン達の警戒心が強く、あまり乗ってくれませんでした。
実は今でもお腹が減っていないペンギンや警戒心が強いペンギンはなかなか乗ってくれないこともあります。

ただ逆に勢いが強すぎると・・・ちゃんと順番を守ってくれる訳ではなく・・・
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あちゃ~(悲) ↑ こんな感じで、複数羽乗ってしまうこともあります。
今はより体重測定が行いやすいよう、絶妙な板のサイズを検討中です。

時期や生物の状況によって変更や中止することもありますが、毎週火曜日にジェンツーペンギンとアデリーペンギンの体重測を実施してます。
体重測定が見られたお客様はラッキーかもしれません。午前中のお食事タイムは要チェックですよ☆

岸壁調査

2ヵ月に1度、海遊館前の岸壁で生物調査を行っています。 海底の泥の中や沈めておいたカゴの中の生物を調べます。また、コンクリート護岸に付着した生物も専用の道具で掻き落として調べます。

昨年の6月から始めましたので、この2月の調査で5回目になります。

始めるまでは、私たち飼育係も「そんなに生物がいないだろうな。」と思っていたのですが、驚いたことに、多い時には約40種類の生物が確認できました。

お気に入りの生物は、ウミウシの仲間たちです。彼らを見ていると、こんなころにも小さなかわいい生物が生き続けていた!と、うれしさがあふれてきます。

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↑ マダラウミウシ

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↑ ミノウミウシの仲間

大阪湾はすてたものじゃないですよ!みなさんももっと身近な生物をクローズアップして覗いてみませんか?意外な感動が味わえるかもしれません!

イルカ通信2月号~元気にしてますよ!~

バックヤードの予備水槽水槽にお引っ越しをした、カマイルカの「ミュー」と「アクア」。
今ではとーっても元気になりました!

こちらはミュー。
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そして「アクア」
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このお引っ越し、とっても心配なことがありました。
「アクア」は2010年に海遊館で生まれてからずっと「タスマン海」水槽で生活をしており、お母さんと一緒に暮らしていました。
そのため、お母さんと離れたことでごはんを食べなくなるのではないか、寂しくて弱ってしまわないか、私は心配でたまりませんでした。

移動後、アクアは少し不安そうで、餌のえり好みをしたり動きが単調になったりしていましたが、2日・3日・・・と過ごしていくうちに環境にも慣れて以前の元気なアクアに戻りました。

予想外のこともありました。
環境が変わっても比較的動じないミューが餌を食べなかったり、端っこで浮いていたりと大きく落ち込んでしまいました。
ミューは人と遊ぶことが大好きなのに、それにも応じませんでした。
日がたつにつれてようやく人にも接近してきて、餌も決まった量を食べるようになりました。

いまは2頭とも元気に生活しています。
また、近いうちにイルカたちのこと、書き込みますね!


目線の違い?

「エクアドル熱帯雨林」水槽のカピバラコーナーに、オオヨコクビガメがいます。

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海遊館にやってきた時は、甲羅の長さが20cmくらいでしたが、今は50cmを超え、重さはなんと13kgと16㎏!

毎月、体重測定と甲羅干しを実施し、2頭を交代で展示しています。

オオヨコクビガメは草食性なので、カピバラが水面近くでチンゲン采などをもしゃもしゃ食べていると、うらやましそうに首をのばしてじーっと見ています。

たまに野菜がころがり、水に落ちると食べようと突進するのですが、コロソマなどの魚が先に到達し、奪われてがっかりしています。

また、カピバラが泳ぐ時、水槽の左にあるステップから降りると、そこはカメのお気に入りの場所なので、踏まれている姿もみかけます。

そんなオオヨコクビガメですが、こどもさんには大人気。

「あっ、カメだ!」とよく声をかけていただいています。

おとなからはあまり声を聞かないような...。

こどもさんとおとなでは目線が違うのか?はたまた、おとなは声に出さないだけなのか?

こんな素敵な顔してますので、見てやってくださいね。

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ならべてみました・・・

海遊館のペンギンたちはおもに3種類のお魚をたべています。

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一番上からホッケ、真ん中はシシャモ、一番下はマアジです。

ちなみにオウサマペンギンは一日にどれくらいお魚を食べるかというと

じゃーん!!

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シシャモでたとえるとなんと60本もたべちゃうんです。

シシャモ一本約30gなんで、なんと1.8kgも。

ならべてみるとすごいことになってしまいました。

このあとちゃんともう一回、きれいに洗ってペンギンさんたちのごはんになりましたよ!



クレーン業務

海遊館でクレーンって何?と思われる方もいるかと思いますが、魚などの移動では海水を入れた容器ごと運ぶことが多く、重い用器を台車に載せることは、とても人力ではムリ!そのため、クレーンを使用します。

クレーンを使用するには資格が必要です。1月末、念願?のクレーン運転業務と玉掛け(クレーン使用時、吊るすものにロープやワイヤーなどを掛けて作業すること)の資格を取得することができました!
 
では、海遊館にある様々なクレーンをご紹介します。

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写真1:小型のクレーンで、大型の魚の移動以外に使用します。

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写真2:大型のクレーンで、ジンベエザメの移動に使用します。

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写真3:実際にジンベエザメを入れた用器を吊っているところ

今回、私が取得したのは小型(5t未満)クレーン運転の資格なので、写真2や写真3のものを動かすことはできませんが、これから小型クレーンをバリバリ使って、動物たちのため、どんどん作業に役立てていきたいと思います。

海遊館は何階建て?

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どこにでもある普通のエレベーターとおもいきや
扉を開けてみると・・・

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普通のエレベーターとはちがいとても奥行きがあります。

これには理由がちゃんとあって、海遊館へやってきたイルカやアシカたちは
このエレベーターに乗って水槽まで運ばれるんです。
そのためここまで広くないといけないんですね。
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ちなにみ人間だと50名まで乗る事ができます。

そろそろタイトルの答えを
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海遊館は8階建です。

1階と2階は事務所と海水をきれいにするためのろ過槽があり、3階の一部と4階から8階が水槽なんですねー。


アリューシャン列島のわき役たち

「アリューシャン列島」水槽では、ラッコたちが暮らしています。

皆さんもラッコたちをご覧になって、とてもかわいく癒されていることと思います。

しか~し、この「アリューシャン列島」水槽には、他にも生き物たちが暮らしているんです。
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、水中部分に眼をやるとたくさんの魚たちを見ることができます。

今回は、その魚たちを少しだけ紹介いたします。

まずこの魚は「アブラボウズ」といい全長が1mくらいの大型の魚になります。
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続いて、オレンジと黒の模様がある、その名も「タイガーロックフィッシュ」
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他に色々な種類の魚たちが暮らしていますので、皆さんで探してみてください。
ちなみにちゃんと魚名板がありますので、答え合わせができますよ。

出前授業 クラゲ編

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1月某日、岸和田市の小学校で出前授業を行いました。
この日のテーマは『クラゲの不思議』。

体育館で6年生の子供たちに世界中のクラゲを紹介したり、カラダの仕組みや飼育の仕方をスライドで説明しました。
授業は約2時間。 生徒たちが飽きてしまったらどうしようかとドキドキしましたが、皆んな最後まで熱心に聞いてくれて大感激!


授業の合間には実際に仮設クラゲ水槽を見てもらったり、採集に使う道具を触ってもらったりしました。
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冬の体育館の寒さとパワフルな生徒たちはいつの時代も変わらないなぁと感じた出来事でした。

休館日の謎

皆さんは、海遊館の休館日は1年に何日あるかご存知ですか?

答えは1月に2日、2月に2日合計4日間です。

でも、この期間は、"みーんな お休み!"なんてことはありません。

海遊館の生き物たちには、もちろんお休みはありません。ということは私たちも休みが無いということになります。

それと、お客様がいらっしゃらないので、いつもとは違った仕事があり忙しいぐらいです。

その時の様子をいくつかご紹介します。

 

"幽霊水槽"

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この水槽は、水もなく、生物もいない、ちょっと不気味、生体反応を全く感じません、怖いくらいです。

普段はカワウソが元気よく泳いでいる「日本の森」水槽なのですが...実は、コケなどの汚れが目立ち始めていたので、水を抜いて清掃をしているところなのです。

 

"神秘の扉"

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これは、檻の中に部屋があり、その奥にもまた部屋があり、これが永遠に続いていくのでしょうか。

いいえ、水槽の水質浄化装置が壁の裏側にあって、それを点検するための通路なのです。

 

"日本の森に階段が?"

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今度からは上まで見ることができるんだ!わぁーい!

...これも違います。足場を組んで岩場の点検をしているところなんです。

このように、休館日でなければ出来ない作業が目白押し。

がんばらなくっちゃ。

新入りの命は短し

海遊館では、生き物たちの暮らす環境をできるだけ自然に近付けるため、人工の岩やサンゴ、木などを本物そっくり再現しています。

ある日の夕方、「パナマ湾」水槽で木登りの大好きなアカハナグマたちのために、人工のツル、その名も擬ツルを1本追加することにしました。新品です!

新しいツルを持って展示内に入った瞬間、なんとなーく嫌な予感はしていました。みんなのテンションが高い...。

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喜んでもらえるのはとても光栄だけど、あなたたちなんだか勘違いしてない?!
特にイチゴなどは、擬ツルのにおいをかいで、「う~ん、おいしそう、どこから食べよっかなぁ」とでも言ってそうな...。

私は「どうか、食べないで...」と祈るばかり。

次の日の朝、さっそく展示へ行ってみると、案の定こうなってました。
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シリコンでできた回りはきれいにかじられ、真ん中のロープが出ているではありませんか。
泣く泣く擬ツルは撤去することにしました。

その日のウンチには、かじられたシリコンがどっさり!!

そりゃそうだよな、咬みごたえよさそうだし、彼らにはきっと良いエンリッチメントになったはず!と思うことにします。(涙)

アシカニュースvol.43

アシカが仲良く寝ているところを写真に撮ろうと、そーっと静かに「モンタレー湾」水槽へ潜入。

向かって左からリップ、ナミ、チカです。気持ち良さそうに寝ています。

ナミちゃんはまだ1歳なので寝る時はお母さんのリップに甘えてくっついていることが多いです。

ひざ枕ならぬ腹枕ですね(笑)

チカちゃんもリップを慕っていて、ちゃっかり後肢を乗っけています。
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アシカは寝る時はこのようにお互いが体を寄せ合い眠ることが多いです。

同じ水槽で暮らすゴマフアザラシはそれとは対照的に他個体と体が触れ合うことをとても嫌がります。

寒いこの季節はアシカの寝姿のほうが暖かくて気持ち良さそうですよね。

と、ブツブツ小声で言いながらカメラを向けていると・・・

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「うるさくて眠れないんですけど~。」

はい。失礼しました・・・。


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