なぞのシリアゲ
- 2013.04.15
- 魚類担当
この絵、たぶん海遊館オープン当初からあるので、なんとなくご記憶の方もいらっしゃるかもしれません。
そう、海遊館の「日本の森」からちょっと進んだところの通路の壁に書いてある虫の絵です。
この虫はシリアゲムシといいます。お尻の先が特徴的なハサミのような構造になって上むきに曲がっているので「尻上げ虫」。
でもそれはオスだけの特徴で、メスのお尻はふつうです。この絵はメス。尻あがってません。
さてなぜ海遊館でシリアゲムシの絵かというと、きっとシリアゲムシ・ファンのお客様に喜んでいただくためなんでしょう。
シリアゲ好きは案外多いですからね。日本全国で30人くらいはいると思いますよ。かく言う私もその一人。
しかし、せっかくのシリアゲムシの絵なのに、なんでメスなんでしょう。
オスのお尻のはさみの形態が重要な分類形質なのです。メスでは正確な同定ができないではありませんか。
書きかえちゃだめ? 「キシタトゲシリアゲのオスの横から見たとこ」なんていかがでしょう。