海遊館日記

2016年3月

シゲノブというアザラシ その1

「モンタレー湾」水槽の上から撮影した写真です。

さて、この中にゴマフアザラシがいるのですが、どこにいるでしょうか???
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正解はここ!
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この寝ているゴマフアザラシは、去年の今頃に海遊館に来た「シゲノブ」。3歳のオスです。

なぜここ!!??って感じです。
わざわざ階段の上に頭を下にして寝なくてもいいのに・・・

まあ、気持ちよさそうに寝てるのでいいかなっ(笑)
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大阪湾で出会った生き物たち「イカナゴ」

イカナゴは、毎年今頃の季節になると「くぎ煮」にするためにスーパーなどに出回ります。
しかし今年は大阪湾周辺では獲れる量が少なく、普段の3倍ほども高値で売られることがあるようです。

イカナゴの親は12月~1月頃になると播磨灘や大阪湾の淡路島側の海底の砂場で産卵します。
水温が低い年は産卵量が増え、さらに西風が強く吹くと明石海峡を通って播磨灘側で生まれた子どもが大阪湾に流されてきて豊漁になることが知られています。

今年は水温が高いため産卵量が少なく、風による効果も少なかったようです。
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3月に入り漁の様子をうかがいに出かけた大阪湾南部の漁港で撮ったのが上の写真です。
大きさが5~6cmほどのイカナゴの新仔(しんこ)と呼ばれるものです。

しかし、獲れた量は非常に少なく出荷するほどもなかったようです。
でも漁師さんは、「あかんわ~」と笑顔でした。
実際には大変なのでしょうが、自然相手の仕事ではくよくよしても仕方がないという潔さを感じました。

下の写真は大きさ15cmほどの成魚で、大きくなると30cmほどになります。
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イカナゴの面白い習性として「夏眠(かみん)」があります。
イカナゴは水温の高い夏~秋は砂に潜って動かなくなり、冬になると砂から出て餌を食べそこで繁殖します。
したがって、イカナゴには潮通しがよいきれいな砂場が必要で、近年そうした生息場所が失われてきたことでイカナゴが減少している可能性もあります。

イワトビペンギンの暮らす、活気あるフォークランド諸島

先日、「フォークランド諸島」水槽にイワトビペンギンを3羽追加展示しました。
1羽は中部地方にある動物園、残りの2羽は関東の水族園から繁殖目的にお借りしているペンギンたちです。

将来、海遊館でイワトビペンギンの展示を維持するために必要不可欠な3羽であり、繁殖の柱になってくれることを期待しています。
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実は「フォークランド諸島」水槽が完成した約3年前、イワトビペンギンの展示羽数は8羽。
国内でトップクラスになる高齢ペンギンもいたため、当時の水槽にイワトビペンギン本来の激しさや活気はありませんでした。

しかし、現在はなんと14羽!ほぼ倍!!
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ようやく、展示スペックに見合う羽数になりました!!!

現在、繁殖前の食欲旺盛な時期。
お食事タイムはものすごい活気で溢れ、餌欲しさにペンギン同士のケンカも頻繁に勃発します。
きっとイワトビペンギンの気性の荒さが伝わるはずです。

くれぐれも水槽の中に手を入れないで下さいね。

感動の再会?アシカの挨拶??

先日、離乳訓練に励み、見事魚を食べられるようになったカリフォルニアアシカのレオ。

「モンタレー湾」水槽に戻った時の光景が、少し感動的だったので紹介します!

動画の左からしずく、コア、レオ、スミレの順ですが、なにやら鼻の先を付け合ってますね。
これは、アシカの挨拶といわれている(?)行動だそうです。
見た目はちょっと面白いですが、アシカからすると感動のご対面なのかもしれませんね。

ちなみに、スミレの子どもがコアとレオですが、この親子とはしずくはまったく関係ありません(笑)

頑張れ!コア ~旅立ち~

3月14日、カリフォルニアアシカのコアが山形の加茂水族館へお婿入りしました。
アクリルガラス越しに、よくお客様と遊ぶ人懐っこい性格のコアでした。
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そんな人が大好きなコアの性格を考えて、山形県まで約12時間(車移動)の道のりは、加茂水族館のスタッフ2名と海遊館スタッフ2名の計4名が付き添いました。

移動中のコアは落ち着いており、ずっとおとなしく寝ていました。

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そして明け方に無事到着!
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すぐにプールへと入り、魚もすぐに食べてくれたので、一同一安心でした。
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これから加茂水族館で元気に暮らしてね(^^)/!!
コアを応援してくださった皆様ありがとうございました。

加茂水族館のコアをこれまらもよろしく御願いいたします。
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開花予想 2016日本の森

現在、日本の森では、先日ご紹介したハナモモがもう終わりかけですが咲いています。
以前の投稿「海遊館日記」
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ひなまつりの後ぐらいに咲くかと思ってましたが、予想より遅かったようです。

そして、サワガニの滝の近くでがサツキ(ツツジ)がもう咲いています。
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皐月というぐらいですから、こちらはちょっとフライング??

サツキの上には、「どうしても花が見たい」と願っていたユキヤナギが咲きました!
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長い枝に白い小さな花がたくさんつく姿が美しいので、咲いてよかったよかった!

さて、今年の大阪の桜開花予想日は23日とのこと。もうすぐですが、日本の森にはソメイヨシノは生えておらず、オオシマザクラがカワウソ水槽の左上に1本あります。オオシマザクラはソメイヨシノより咲く時期が遅く、花と葉はほぼ同時につきます。また、花の色も白っぽいのが特徴。
いつもカワウソの作業をしていると、はなびらがひらひら落ちてきて「あー、咲いてたんだ」と気づきます。ので・・・、今年は予想してみようと思います。
3月30日ぐらい?かな??

外れちゃったら、ごめんなさいね。

NEW 以布利センター!

高知県土佐清水市にある「海遊館 海洋生物研究所以布利センター」は、開設から19年が経ちました。研究所として、より活動を推進するため、「第一水槽」のリニューアル工事を施しました。
▼「第一水槽」外観
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▼「第一水槽」内部
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また、これまで暗くて寂しい雰囲気だった「第二水槽」の観覧通路に、以布利センターの研究活動を紹介したり、地元の小学生が描いてくれた絵画を設置して大変身。にぎやかで、明るくなりました。
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これらのリニューアル工事が完了し、3月19日にセレモニーと内覧会、そして餅撒きを行いました。

セレモニーには、日ごろからとてもお世話になっている土佐清水市の市長や区長、大敷組合長や漁協方々をお招きすることができました。
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以布利では、祝い事があると「餅まき」を行うのです。

お餅の数は、約7,000個。お菓子とぬいぐるみも準備しました。
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前日は大雨でどうなることかと心配しましたが、当日は晴天。多くの方に集まっていただき、たいへん賑やかなセレモニーとなりました。
みなさま、ありがとうございました。
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中でもジンベエザメのぬいぐるみは、子どもたちに大人気でした。
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これからも、黒潮の恵み豊かな以布利の海を調べ、研究し、ジンベエザメをはじめとするすばらしい海洋生物を飼育しながら護れるように努力していきたいと思います。

尚、以布利センターは、一般に公開していません。
地域振興を目的に、限定的な公開となっておりますのでご了承ください。


海水運搬船「かいゆう2」のリボーン!

海水運搬船「かいゆう2」の中間検査、リボーン工事(修繕工事)に立ち会ってきました。

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尾道にやってきました。

「かいゆう2」は、海遊館の生命線である海水を運ぶ船、とても大切です。自動車と同じで定期的に検査を受けないといけません。

船齢が26年!と高くなってきたので、いろいろな箇所の補修工事も行いました。

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なかなか船橋が可愛いらしい渡船で、対岸の「向島」まで渡ります。

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ドック(船の建造や修理を行うところ)では、「かいゆう2」が陸に上がっており船体の塗装剥がしが行われていました。

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エンジンもすでにバラバラに...、ピストンは何処へ~!
それにしても大人数!これが普通?ところせましと作業員の方が作業中でした。

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ピストンは工場でチェックされていました。

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船齢の割には状態が良いようです。

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そして無事に検査や工事が終わり、海遊館にもどってきました。

資格研修「アーク溶接特別教育」

以前、ブログでも紹介させて頂いたように(海遊館を守る設備チームの「資格」)、設備チームの仕事には様々な資格が必要です。
先週は「アーク溶接特別教育」の研修に行ってきました。
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なぜ、アーク溶接が必要なの?と思われるかも知れませんが、緊急時を含め対応が発生するためです。
海遊館には、そのための溶接機もあります。
よく工場とかで見かける風景ですね。バチバチ火花が飛びます(汗)

溶接の実技研修もあり、いくつになっても勉強だなぁと感じます!

天保山岸壁で新たな発見「コエダカイメン」

先日、「大阪湾海岸生物研究会」という研究者の集まりで、海遊館前の天保山岸壁で調べた生物の調査報告をしました。
2012年から2015年までに記録した生物は約130種類で、意外と多くの生物がすむ場所であることがわかりました。

見つかったものの中には、大阪湾初記録となる生き物がいます。
それは「コエダカイメン」という名前のカイメンです。(正確には、神戸市住吉川河口でも同時期に見つかっています。)

このカイメンの特徴は、名前のように小枝のような細い突起が伸びていてることです。
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しかし、正確に種類を特定するには、体の中に無数にちらばる小さな骨片を調べる必要があります。
今回、専門家に骨片を調べていただき「コエダカイメン」と確認されました。
このカイメンは、天保山岸壁や住吉川河口のような都会の閉鎖的な人工護岸を好むのかもしれませんが、日本での分布や生態はまだよく調べられておらず、詳しいことはわかりません。

汚れたイメージの強い都会の海にも、こうした新たな発見がまだまだあることをあらためて感じました。

イガイガイガイガ

「日本海溝」水槽にイガグリガニがやってきました。
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名前に「カニ」とついてますが、足は8本、ヤドカリの仲間です。
しかし、棘がいっぱい、触ると痛い!

ある朝、水槽を見ると...。
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みながおしりを向けて整列してました(笑)

写真がぼけていてごめんなさい、でも、おもしろかったので。

「ん?呼んだ?」
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こちらはコツメカワウソの「イガ」くんでした(^^)

楽しく?食べよう!コツメカワウソのお食事♪

コツメカワウソにはニジマス、ワカサギ、シシャモを与えていますが、おやつとして小さな川のエビやキャットフードを与えています。
キャットフードは、どっと床などに広げてえますが、量がそんなに多くはないので、一瞬で食べ終わってしまいます。
そこで、少しでも時間をかけて食べて欲しいと考えて、こんな容器をつくりました。

その1は、直径5cmの塩ビ管に穴をあけたもの(長さは30cm程度)。
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カワウソたちがこの容器を振ったり、ころがしたりしたらキャットフードがころりと出てくるしくみです。

まずは、ツバキとグミのところに入れてみたところ、カンカラところがして、もくろみ通りでしたが、ツバキママが独占して、グミは触らせてもらえません。
たくさんある穴からこぼれた餌を控えめに食べるグミを見て、もうひとつ容器をつくりましょうということになりました。

それがこちら。
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直径10cmほどのふたつき容器のふたに穴を開けたというたいへんシンプルなものです。

容器が2つあったら、グミにもどっちかあたるでしょう。
でもでも、よくばりツバキのことです。
2つとも独占してしまうかもしれないなあと思いつつ、渡してみると...。

案の定、ツバキが2つとも独占しました(笑)。
グミも容器に向かおうとする努力?がみられましたが、「ママのおこぼれを食べるほうが楽だしぃー」とか思っている気がしないでもありません。

ツバキの名誉のために申し添えますと、他のコツメカワウソでもだいたい気の強い個体が、新しいおもちゃなどを独占します。
ツバキだけがそうなのではありません。

その2の容器はロックでも試してみました。
ロック、どうよ、どの容器?
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なんか面倒くさいかもー(それが目的ですから。)

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でも、うめえーー!!(そりゃよかった。)

もっと楽しい容器を作成したいものです。


動画「ウニのワシャワシャ」

「北極圏ゾーン」にどんな生き物がいるのか、知っていますか?

クリオネとかワモンアザラシとかは、ぱっと出てきますよね。

実はよくよく観察すると・・・

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ウニもいます。

ある夜、閉館作業当番で見回りをしていました。
その夜のウニたち。

小さい足みたいなものがたくさん出てるぅ~

これは何か?

「管足」

といいます。

大辞林 第三版を引用しますと、
「棘皮(きょくひ)動物の体表から伸びる柔らかい細管。先端に吸盤があり、他物への吸着、移動および摂食活動をする。感覚器官や呼吸器官としても働く。」

ということです。

しかし、こんなにワシャワシャ動いて、なにしてたんやろ? 

ワモンアザラシのアラレ「ゴメンネ(謝ることもないけども...)」

ワモンアザラシのアラレです。

笑える写真が撮れたので、皆さんにご披露します!

謝っているみたいなアラレさんです。

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大阪湾で出会った生き物たち「漁師さんを待つ者たち」

先日、漁師さんにお会いするため堺市の漁港に行ったところ、まだ漁から戻っていないので港で帰りを待つことにしました。

しばらく辺りを散策していると、漁師さんを待っているのは自分だけではないことに気づきました。
それが写真の鳥たちです。
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左から「アオサギ」「カワウ」「コサギ」です。
(3種おそろいのショットが撮れたのはラッキーでした!)

彼らは漁師さんが持ち帰る売り物にならない雑魚をもらうために待っているのです。 

やがて漁師さんの船のエンジン音が遠くから聞こえると彼らはそわそわしだしました。
そして船が近づくと待ちきれずアオサギが抜け駆けし、一番のりで船の甲板に降りたち、餌にありついていました。
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漁師待ちの者たちには、野良猫も加わります。
船のエンジン音を合図にそこらじゅうから野良猫たちが集まってきます。
海の上で荒々しく働く漁師さんも、待つ者たちを思って雑魚を持ち帰る心優しい方が多いといつも感じます。


カピバラのぴーたん家、ビフォアアフター

先日、「エクアドル熱帯雨林」のカピバラ槽の改良工事についてお知らせしました。

「オジギビト」カピバラバージョン

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ん?何が変わったの?と思われるかもしれません。

この陸場の奥行きは4mぐらいあるのですが、奥は配管等があり、どうしても平面にすることができず、これまでは3段になっていました。

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この写真でいうと、青い線で囲んだ上段、緑の中段、黄色の下段で、下段から先が水場となっていました。

そして、上段左から中段や下段に行くには赤で囲んだスロープで、右からは黒で囲んだトイレに降りるようになっていたのです。
しかし、このスロープが曲者で、なるべく傾斜が急でないように考えてはいたのですが、ぴーたんも年をとってきたので、とてもすべりやすくなってきました。
そこでなんとかできないか、担当で検討し、トイレから上段に行くのはあまりストレスになっていないため、スロープをとりのぞき、代わりに段を増やそう。そして、そこに土や枯れ草などを入れようということになりました。
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上から見るとこんなふう。
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紫の段が増えました。

また、同時に展示開始時から5年たって、床がつるつるになってきていたので、ざらざらになるよう加工しました。

最初は「ん?」となっていたぴーたんですが、すぐに慣れて、1枚目の写真のように新しい段を使ってくれています。\(^ ^)/

動物たちも(係員も?)年をとってきましたので、適時、暮らしやすいような改良をしていきたいと思います。


ワークショップ「ねんどでサメを作ろう!」開催♪

春休み限定のワークショップ「ねんどでサメを作ろう!」を開催します♪

カラフルなねんどをこねこねして、自分だけのオリジナル作品を作って頂けます☆
びょ~~んとのびるねんどでサメの形を作っていくのですが、お子様だけでなく大人の方も楽しく制作されています(^^)

目の大きなサメ、リアルさを追求したサメ、おとぼけ顔のサメ・・・、
顔の表情やジンベエザメの背中の模様など、出来上がると作った方の個性が出ていて、並べて見比べてみるのも楽しいんです♪

デザインは、ジンベエザメとホホジロザメの2種類です!

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キャンディ瓶付きなので、好きなキャンディを入れてお部屋に飾って下さいね♪

くわしくはコチラ

お待ちしていま~す☆


ギャップ、大あり!海の孔雀ホウボウ

先日後紹介した「方々を歩く魚たち」の最後に出てきたホウボウ。
「瀬戸内海」水槽に展示しています。

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胸ビレの鰭条(きじょう:ヒレを支える筋のようなもの)のうち、前の3本が指のようになっていて、底を とてとて と歩いています。

ホウボウは指のような鰭条肢(きじょうし)も特徴ですが、やはり目立つのは翼のような胸ビレです。
鮮やかな青い縁取りと水玉がたいへんおしゃれですね。
クジャクのオスが求愛の時に広げる美しい羽を連想します。

でも、鮮やかなのは表(上)側のみで、裏は胸ビレの下にある腹ビレと同じように地味な色合い。
表だけでいいの???

などと思いつつ、ある朝、瀬戸内海水槽の前に座ってぼーっとながめていると、近くにやってきたホウボウとばちりと目が合いました。
すると...。
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ちょっと胸ビレを広げた!!
なんだ、なんだ!と写真を撮っていると...。
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ずんずんと胸ビレを広げてきました。
そのままカメラをかまえていたら、害はないと思ったのか「やっぱり見せてやらないよーだ」
とヒレを閉じて去ってしまいました。残念・・・。


ところで、ホウボウは浮き袋を使って鳴き声(音)を出すことでも有名です。
水槽内に水中マイクロフォンを設置し、声を録音できたので、お聞きください。

※お使いの環境によっては聞き取りにくいこともあります。

野太い声ですなー(笑)。
夜だとお客様通路で聞こえることもありますよ。耳をすませてみてくださいね。

ウリクラゲの撮影はむずかしい...

朝早くクラゲ館を訪れると、クラゲ担当者がウリクラゲの仲間の水槽をお掃除中でした。
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普段は水槽の裏側にはバックスクリーンという、黒や青の板を置いているのですが、スクリーンをはずしたほうがアクリルの汚れを見やすいのだとか。

ところで、私、写真撮影はたいへん苦手です。
特にクラゲは難しくて、撮っても撮ってもうつりこみが激しく、こんなふうになってしまうのです。
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でも、バックスクリーンがない今ならきれいに撮影できるのではないか!ってなわけで、担当に掃除をやめてもらって、ぱちり。
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裏側が見えているのは仕方ないとして、輝いているのはわかりやすいかな?

ちなみに担当が撮影したのはこちら。
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虹色に輝いてますよ。

とはいえ、やはり実物を見ていただくのがよろしいかと思います。
ウリクラゲたちは長期飼育が難しいので、お早めにどうぞ!



あくび?とかひげとか

ある朝、「日本海溝」水槽の前を通りかかると。
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あーっ、と大きな口を開けたユメカサゴが。
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そういえばユメカサゴたち、よく開口しています。
「太平洋」水槽や「グレート バリア リーフ」水槽でも大きな口を開けている魚はよく見かけますが、だいたいは周りに掃除屋さんのホンソメワケベラがいることが多いです。

でも、ここにはホンソメワケベラはいません。
なんで大口を開けているのでしょうか?あくび??それとも威嚇??
不思議だなあと思って、写真を凝視していると、ふと目に入ったのは後ろにいる魚!

あっ。口にびらびらっとした皮弁がある!!
ひげマニアとしてはよく観察しなくては!!

ということで、このイズカサゴを、別の日に写真を撮りにいきました。
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ああ、眼や口の周りに皮弁(皮膚が変化したもの)がたくさん。
なかなかステキなひげ♡
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また、ひげ?をもつ魚を見つけたらお知らせいたします。
ちなみにイズカサゴの撮影に行った際も、ユメカサゴは開口していました。

「大阪湾の魚介類を食す~メバルの巻~」

春は目の前ですが、寒い日はほんとうに寒いですね。
寒い日の波の音はとてもさびしい音のように感じます。
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さて、みなさん。大阪湾の魚、食べたことありますか?
どのようなお魚が漁獲されているか知っていますか?

阪南地区の魚屋さんを訪ねました。
その日のラインナップはこちら。
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大きなタチウオ、シタビラメの仲間のアカシタ(地方名)、ツチオコゼ。
いけすにはメイタガレイにメバル。

どのお魚もおいしいですが、しっかりと味のあるものを食べたいとリクエスト
したところ、メバルが一番いいというのでメバルを選びました。
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手際よくウロコと内臓を取ってもらいました。
お魚の扱いって難しいですが、やってもらえると、魚料理が楽に感じられますね。

メバルは眼がとっても大きな魚。

「瀬戸内海」水槽でも斜め上を向いて比較的じっとしています。
チリメンモンスターでも登場するお魚ですね。

柔らかくてほわっとした口当たりのお魚でした。(表現が乏しいので勉強が必要です...汗)

季節によって獲れるものは違います。
海の様子も変わってきます。

そろそろスナメリたちも大阪湾で目撃され始める頃です♪


☆パタのひな祭り☆

3月3日はひな祭り!女の子のお祭りですね。
女の子のお祭りということでラッコのパタにあれを用意しました!!
あれとは。。。?
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分かりましたか?
そうです。ひし餅です~

飼育員が一生懸命作りました!なかなかの出来栄えにこの笑顔!
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では早速パタに
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なんとか受け取ってくれました~
この後すぐに捨てたとか捨ててないとか。。。 
ひとまず受け取ってくれたので良しとしましょう!

パタのささやかなひな祭りでした☆

ひなまつりのネタをさがそう!

明日は、桃の節句、ひなまつりです。
何かネタはないかなーと館内をうろうろ。

「日本の森」のモモは、まだ固いつぼみでした。
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でも、屋上にある鉢植えのハナモモはもうすぐ咲くかな?
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花が咲いたら、植木鉢ごと持ち上げて、よいしょっと展示しようと思っていますが、過去に、移動中に花を落としてしまい、「日本の森」に着いた頃には花がひとつも残ってへんがな!という不幸なことを経験しているので、注意して運びたいと思います。

さて、他のネタを探して館内を進むと、「太平洋」水槽のアレらがそうですね。
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イトマキエイ、マダラトビエイです。
どこが、ひなまつり?って、ひしもちの形をしていると思いませんか?

ここにはこんな種類も・・・。
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「アクアゲート」のヒメツバメウオです。
ヒメツバメウオもひし形だー!

ひし餅の「ひし」は植物の「ヒシ(菱)」からきていて、ヒシは繁殖力が高いこと、また、ひしの実はたいへん薬効が高いことから縁起物として用いられたという説があります。
ところによって、三角形の餅である地方もあるのだとか。

あと、なんかひなまつりネタない?と魚類のみんなに聞いたら、予備水槽で恐縮ですが、これはどうでしょうか?との声。
シロザケです。
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シロザケ~白酒...。

食べるものに走ってしまう魚類チームでした。




イルカ通信3月号~新しいおもちゃ編~

"環境エンリッチメント"という言葉を聞いたことありますか?
飼育動物たちに精神的・身体的に刺激を与えることを目的として、飼育環境のなかにいろんな仕掛けをする、というものです。

イルカたちにも普段からバスケットボールを入れてみたり、ホースでおもちゃを作ってみたりとさまざまにトライはしているものの、どうしてもいつもと代わり映えのしないもので、すぐに飽きてしまいます。

そこで今回はちょっといつもと違うものを作ってみました!じゃーん!!
写真1 材料.JPG
なんじゃこら?

設置すると
写真2 誰も・・・.JPG

変なもんには近寄らない。
写真3 チラミ.JPG
といわんばかりのチラ見。

でもしばらくすると・・・

どうです、この楽しそうな感じ!?
ずーっとかわるがわる遊んでいるんです。

この様子はおもちゃがセットされていて、イルカたちが遊びたいテンションであれば、みなさんにもご覧いただけます♪


大阪湾で出会った生き物たち 「イトマキヒトデ」

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イトマキヒトデは、大阪湾で普通に見られるヒトデです。
写真のイトマキヒトデは海遊館前の岸壁で採集した個体ですが、場所によっては体表があざやかな青色で赤いまだら模様もはっきりとした個体がいます。
なぜか海遊館前の岸壁ではくすんだ色のものが多いようです。

イトマキヒトデはカニなどの甲殻類や貝類、海藻も食べますが、動物の死がいも食べます。
口のサイズよりもかなり大きなものまで食べますが、その方法は口から胃を反転させて体外に出し、エサをつつみ込んで消化吸収を行います。

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2枚目のイトマキヒトデの写真を見ると、体から白いニョロニョロしたものをたくさん出しているのがわかります。
これは皮鰓(ひさい)と呼ばれる呼吸を行うための器官です。
体表のかたい骨各(石灰質の小さな板がつながっています)の間から内部の膜が飛び出してできたもので、膜内の水圧を変化させて伸ばしたりひっこめることができるようです。
 


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