Project Talk

節目をかたちにするまで
周年プロジェクトの舞台裏

当社は、比較的入社年数の浅い若手社員が、全社的なプロジェクトに参加して活躍できることも特徴の1つです。
2025年に天保山ハーバービレッジ35周年・ニフレル10周年という節目を迎えるにあたり、
さまざまな部門の若手メンバーが集まり、プロジェクトがスタートしました。
企画、制作、現場、それぞれの立場から何を考え、どう形にしていったのか。
今回は、プロジェクトに関わったメンバー同士の対話を通して、その舞台裏を振り返ります。

  • 総務部
    人事チーム
    (2023年入社)
  • 経営企画部
    経営企画チーム
    (2019年入社)
  • 施設部
    施設整備チーム
    (2016年入社)
  • ニフレル事業部
    管理運営チーム
    (2023年入社)

Q.今回のプロジェクトで、それぞれどのような役割を担当されたのか教えてください

  • 天保山ハーバービレッジ35周年・ニフレル10周年という大きな節目にあたり、周年コンセプトを社内に浸透させ、組織としての一体感を高めることを目的とした記念品制作プロジェクトを担当しました。
    具体的には、周年記念品の企画から配布までを担当しています。旧「グレート・バリア・リーフ」水槽で30年以上展示されていた擬サンゴをアップサイクルし、オリジナルの植木鉢として再生。周年にふさわしい花言葉を持つ観葉植物と組み合わせ、記念品として配布しました。

  • 35周年事業を通して、お客様にどのような想いを届けたいのか、またどのような周年にしたいのかを、社員全員が共通言語として認識できる状態をつくることを目的に、周年事業全体の軸となるコンセプトおよびキャッチコピーの策定を担当しました。
    キャッチコピーは「こころが、フフフ」。
    「いつもより“ちょっと”わくわくする場所になる」という想いを込め、見過ごしがちな小さな幸せを感じてもらいたいという気持ちを、「ちょっと」という言葉に託しています。

  • 周年ロゴのモニュメント製作設置と、屋外の植栽装飾の製作設置を担当しました。
    ロゴデザインをどう立体にしてつくるのか考えるところから、設置までを担当しました。また、周年に関連した屋外装飾をどんな方法で行うか、そのアイデアを練るところから、作り方を決め、設置するところまでを担当しました。30周年の際に屋外装飾を担当したのですが、今回も施設部に屋外装飾の担当が割り振られ、プロジェクト担当から相談を受けたところから始まりました。

  • 前任者の異動に伴い、プロジェクトの途中から参加する形にはなりましたが、関連施策を担当しています。
    具体的には、「生きものフフフ・キュレータートーク」や月替わりステッカー、ユニフォームリニューアルなどに携わりました。

Q.立場の違いから見えてきた、35周年プロジェクトの進め方

  • 記念品づくりで大切にしていたのは、「当社らしさ」がきちんと伝わること。周年テーマの「こころが、フフフ」を軸に、植物を育てるわくわくや、日々の成長に気づく小さな発見を感じてもらえたらと思っていました。
    ただ、最初からアイデアが固まっていたわけではなくて、「当社らしさ」は正直かなり悩みました。そんなときに、飼育部門の社員から旧水槽で使っていた擬サンゴが残っていると聞いて、一気に道が開けた感覚がありました。

  • そのエピソード、いいですよね。
    現場や他部署のちょっとした一言が、企画の方向を決めてくれることってあるなと思って。

  • 本当にそうですね。
    アップサイクルして植木鉢にする、という発想は、多職種が関わっていたからこそ生まれたものだと思います。色味の再現など苦労もありましたが、結果的に一つひとつ違う表情を持つ、当社らしい記念品になりました。

  • 「当社らしさ」という点でいうと、コンセプトづくりでも同じことを感じていました。
    周年事業のコンセプトやキャッチコピーは、プロジェクトメンバーがまず納得していないと、社内にも広がらないと思っていて。意見がきれいに揃うことよりも、違和感や疑問をちゃんと出し合うことを大切にしていました。
    アイデア出しも、ワークショップ形式にすることで、議論が単調にならないよう工夫しました。
    企画全体を通して、「こころが、フフフ」をお客様にどう体験してもらうかをずっと考えていました。
    35年間長く海遊館を応援してくださっている方も、たまたま来館した方も、同じようにフフフとした気持ちになれること。そのためには、自部署だけで完結しない企画づくりが必要でした。

  • 確かに、「まず自分たちが納得しているか」は大きかったですよね。
    コンセプトが腹落ちしていないと、記念品づくりの方向性もぶれてしまうと思っていました。

  • 制作側の立場からすると、今回は「期間限定のものをつくる」という点が新鮮でした。
    普段は恒久的なものが多いので、強度やコストとのバランスには悩みましたが、せっかくのお祝い事なので、まずは自分たちが楽しむことを大切にしたいと思っていました。
    また、途中経過をこまめに共有していただけていたので、宝探しのアイデアから、自分のイニシャルになるアルファベットを見つけてもらう仕掛けを考えたのも、そうしたやり取りの中から生まれたものです。生きものの選定では、飼育員経験のある方にも助けてもらいました。

  • ニフレルの場合は、「ニフレルらしさ」という共通認識があったので、職種が違っても大きな迷いは少なかったですね。ただ、予算やスケジュールの調整が必要な場面はありました。

  • その中でも、妥協しない姿勢が印象的でした。

  • ありがとうございます。
    館長の言葉でもある「妥協しない」を大切にしていて、少し立ち止まりそうになる場面でも、コンセプトをより多くの方に届けたいという想いを軸に進めてきました。多職種で進めるからこそ、最初に目的や伝えたい想いをしっかり共有すること。その重要性を改めて学びました。

Q.35周年・10周年プロジェクトを通して見えてきたこと

  • 今回のプロジェクトを通して一番うれしかったのは、記念品をきっかけに、実際に行動が変わっていったことでした。
    多くの社員が自席に観葉植物を置いて、日々育ててくれている様子を見ると、当初の目的だった一体感の醸成につながっていると実感します。

  • 植物の話題で、社員同士の会話が生まれているのも印象的でしたよね。

  • そうなんです。同じものを育てる楽しさを共有できている感じがありました。
    「最近の趣味になっています」と声をかけてもらったこともあって、制作側としては本当にうれしかったですね。

  • プロジェクト全体を振り返ると、ゼロから始めたコンセプトの議論が、少しずつ一つの想いに集約されていった過程が印象に残っています。
    それぞれの視点から出たアイデアが重なり合って、チームとしての一体感も日ごとに強まっていきました。

  • 制作の立場としても、その流れはすごく感じていました。
    設置が終わった直後に、ファミリーの方がモニュメントの前で記念撮影を始めてくださったときは、「ちゃんと届いている」と実感できて、正直感動しました。

  • ニフレルでも、月替わりステッカーやユニフォームを通じて、お客様との会話が増えたと感じています。
    「この柄は何ですか?」という質問から、ニフレルのコンセプトを伝えるきっかけが生まれましたし、ステッカーを集めてくださる方が増えたことで、来館促進にもつながりました。

  • こうして振り返ると、どの場面でも「否定から入らない」という空気があったことが、(株)海遊館らしさだと感じます。
    議論ではルールとして設けていましたが、実際には自然とできていました。多様な意見を歓迎できる文化が、プロジェクトを前に進めていたと思います。

  • 本当にそうですね。
    プロジェクト初参加の私でも、安心して意見を出せる雰囲気がありましたし、「まず受け止めてみよう」というみんなの姿勢が、アイデアの幅を広げてくれました。

  • このプロジェクトを通して個人的には、自分の強みやどういう仕事が好きなのかを改めて知ることもできました。
    一見、普段の業務とは離れているように見える経験でも、やりきることで次につながるんだなと実感しています。

  • 私は部署を越えて協力することで、企画の質が大きく高まることを学びました。
    今後は、環境への取り組みなど、海遊館らしさを活かしたプロジェクトにも関わっていきたいです。

  • 私も、感性にふれる体験を、より多くの方へ、結果として残せる形で届けていきたいと思っています。