ムラサキイガイ

現在、大阪湾環境学習プログラムの一つとして「付着生物調査」を行っています。
このプログラムは、今年2月に地元中学生がカキ殻で作った付着基盤(写真1)を海遊館前の岸壁に吊るすことから始まりました。約100日経過後の5月、生徒たちと基盤を引き上げてみると、なにも付いていなかったカキ殻には大量のムラサキイガイが付いているのがわかりました(写真2、3)。
付着基盤を室内に持ち帰り、生徒たち自身でさらに詳しく調べてもらいましたので、詳しい結果はまた別の機会にご紹介します。(写真4)

ムラサキイガイは、生まれてしばらくは親とは違う形の幼生として水中に漂う生活をします。幼生は何らかの刺激を受けると仲間同士密集して物に付着する生活に移りますが、まだその仕組みはわからないことが多いようです。ただ、海遊館周辺の海には小さなムラサキイガイの幼生が大量に漂って、すみ家を探していることだけはよく実感できました。
 今年度の一連の大阪湾環境学習プログラムは、日本財団による「海と日本PROJECT」の一環として実施しています。

▽写真1:海に沈める前の付着基盤(2017年2月)murasakigai_1.JPG


▽写真2:約100日経過後、付着基盤を引き上げたところ(2017年5月)murasakigai_2.jpg


▽写真3:付着していたムラサキイガイ。殻長約5mm~約13mmの小さいものがほとんど。
ムラサキイガイは大きくなると殻長5cm以上になる。
murasakigai_3.JPG


▽写真4:カキ殻についた生物を詳しく調べているところmurasakigai_4.JPG

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