クチバガイ

大阪湾の海岸でみかける二枚貝にクチバガイがいます(写真1)。波打ち際にころがっているのを見つけることがあり、死んで打ち上がったもの(死殻)かと思い拾ってみると生きてることが多いのです。同じ二枚貝のアサリは、ころがって見つかる場合はほとんど死殻です。アサリは砂の中に潜り水管だけを出して、流れてくる餌を吸い込んでいます。クチバガイも同じように水管をのばして水中に浮遊する餌を食べているはずです(写真2)。

そこで、アサリがいるような場所を掘ってクチバガイをさがしたのですが見つかりません。波打ち際でころがっているのが本来の生活?と不思議に思っていたところ、先日調査した海岸で、クチバガイがすむ場所がわかったのです。

写真3にクチバガイがいた場所を示します。写真3で、草がきれいに途切れてなくなっている付近が高潮線で、潮が最大に満ちてきてもここまでが限界です。その1mほど下から海側に砂を掘ってゆくと、赤く印をした範囲でクチバガイが見つかりました。一方、アサリがすむのは写真3の水際線あたりより沖です。このことで、クチバガイは海水に浸かる頻度が少なく(つまり餌を食べる機会が少なく)、乾燥や高温にさらされる過酷な環境にすむことがわかりました。しかし、これからの猛暑をどう乗り切るのでしょうか?また、波打ち際でころがっているクチバガイにはどんな意味があるでしょうか?今後、調べたいと思っています。


【写真1】クチバガイ
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【写真2】水管をのばすクチバガイ
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【写真3】クチバガイが見つかったおおよその位置
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