以布利通信75「こんなところに...?」

以布利センターではジンベエザメの飼育と調査研究以外にも、様々な生き物の調査や収集も行っています。
そのため、生き物を収容する少し小さめ(と言っても結構大きい)の水槽もあります。
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こちらの水槽内では「瀬戸内海」水槽の担当者から収集を頼まれたイセエビが元気に生活しています。
しかし、よく見ると水槽の壁面に何か白っぽいものがたくさん見えます。
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しかもよく見るとなんだか動いているようです。


水の流れを受けて気持ちよさそうに体を広げている個体、どこかに移動としようと尺取虫のような動きをする個体...。
これは「ワレカラ」という甲殻類の仲間です。
普段は海藻の上などで生活しているのですが、水槽内が快適なのか、とてもたくさんいるうえに、小さな個体もいるので繁殖しているのかもしれません。
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顕微鏡で見てみると、脚の部分の先端が鉤爪状になっており、これでしっかりと海藻などにくっつけるようになっています。
体長1cmほどの小さな体なのに、活きるための工夫が詰め込まれているのがよくわかります。
生き物ってすごいなあと思います。

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