調査・研究
2024年05月30日
海遊館では1990年の開業当初より、オーストラリア北東部に広がる世界最大のサンゴ礁・グレートバリアリーフを再現した「グレート・バリア・リーフ」水槽の展示を通して、その自然環境やそこで暮らす生き物の生態を伝えてきました。
同水槽は現在、"サンゴの生命力"をテーマとしたリニューアル工事を進めています(2024年秋オープン予定)。
水槽リニューアルに向けた現地潜水調査などを経て、改めてグレートバリアリーフの美しさ、生命の素晴らしさをより多くの方に知っていただきたい、という想いが強くなり、クラウドファンディングに挑戦することとなりました。
皆様からご支援いただいた支援金は、海遊館からの拠出金を合わせてグレートバリアリーフの環境保全に向けて活動する現地NPO団体に寄付させていただきます。
今回の取り組みを通して、グレートバリアリーフやサンゴ礁のことをお伝えするとともに、海遊館が架け橋となり、ご支援者様一人ひとりの想いを豊かな海の未来につなげていくことができればと考えています。
資金の用途 | NPO団体「Great Barrier Reef Legacy」へグレートバリアリーフ保全活動支援として寄贈 |
実施期間 | 2024年6月3日(月)~2024年7月31日(水) |
目標金額 | 1,000万円 |
形 式 | All in形式(目標金額を達成しなかった場合も実施) |
プラットフォーム | READYFOR |
グレートバリアリーフの環境保全を目的に設立されたNPO団体。オーストラリアのクイーンズランド州を拠点とし、35年以上にわたってサンゴ礁の調査研究や教育普及活動を行う他、近年ではサンゴの保護を目的とした「バイオバンク」事業にも取り組んでいる。
海遊館にまつわる様々な返礼品を準備予定です。
▲カラフルサンゴのECOキーホルダー
▲海にやさしいフラットポーチ
▲ジンベエザメの給餌体験
▲サンゴ飼育員体験
※予告なく内容を変更、または中止する場合があります。
地球と海、太陽、そしてサンゴ
2019年9月、展示水槽のリニューアル計画を進めていく中で、グレートバリアリーフの潜水調査に参加する機会がありました。書籍や写真や映像などで、現地の自然やサンゴ礁の様子は、十分に理解しているつもりでした。
体験したグレートバリアリーフの海中は、太陽の光にあふれ、白い砂地から巨大なサンゴ礁がそびえ立つ壮大な景観に圧倒されます。波が作る光のカーテンがゆらめき、サンゴたちを照らしていました。
壮大な海、太陽の存在...、奇跡の星、水の惑星と呼ばれる地球を実体感して、この自然を未来の世代に届けていきたいと心から思います。
海遊館館長 村上 寛之
2025.06.04
調査・研究
海遊館クラウドファンディングについてのご報告
海遊館では1990年の開業当初より、オーストラリア北東部に広がる世界最大のサンゴ礁であるグレート・バリア・リーフを再現した「グレート・バリア・リーフ」水槽の展示を通して、その自然環境やそこで暮らす生きものの生態を伝えてきました。昨年11月28日にリニューアルオープンした同水槽の、リニューアルに向けた現地潜水調査などを経て、改めてグレート・バリア・リーフの美しさ、生命の素晴らしさをより多くの方に知っていただきたい、という想いが強くなり、グレート・バリア・リーフやサンゴ礁の未来を守る取り組みとして、2024年6月3日から2024年7月31日まで、クラウドファンディングを実施し、約546万円のご支援をいただくことができました。改めてクラウドファンディングで支援者の皆さまの想いとその温もりを感じました。心より厚くお礼申し上げます。皆さまからのご支援金は、海遊館からの拠出金と合わせて1,000万円をグレート・バリア・リーフの環境保全に向けて活動する現地NPO団体「Great Barrier Reef Legacy」に寄付させていただきました。また、海遊館でも昨年より「サンゴのバイオバンク」を設置し、サンゴの飼育・研究に取り組んでおります。今後とも皆さまの温かいご支援を、どうぞよろしくお願いいたします
2025.05.29
生きもの情報
海遊館初!大型のサメ「シロワニ」の展示を開始しました
海遊館は、「シロワニ」の展示を開始しました。本種の展示は海遊館初です。 左:オス 右:メス シロワニは、全長4mを超える大型のサメの仲間です。大きな歯がむき出しの恐ろしい顔つきとは裏腹におとなしい性格で、サンゴ礁や沖合の浅瀬、水中の洞窟などに生息しています。東海大学海洋科学博物館より、全長2.7mのメスと2.5mのオス、計2尾を「太平洋」水槽へ搬入しました。現在は新しい環境にも慣れ、水槽の中をゆったりと泳いだり、1日2回の「お食事タイム」では飼育員が与える餌を食べる様子をご覧いただけます。 展示場所 「太平洋」水槽 展示個体 ・メス:全長2.7m 2025年5月12日(月)搬入・オス:全長2.5m 2025年5月15日(木)搬入 シロワニについて 英名:Sand tiger Shark学名:Carcharias taurus 全長4mを超える大型のサメ。サンゴ礁や沖合の浅瀬など暖かい海に生息し、日本では伊豆七島や小笠原諸島を含む南日本海域に分布する。日中は海底の洞窟などに潜み、夜間に活動する夜行性で、他の魚類を主な餌とする。恐ろしい顔つきとは裏腹に、性格はおとなしい。胎生で、子宮を2つ持ち、1度の繁殖で全長約1mの仔を最大2尾産出する。胎児は子宮内の他の卵や兄弟姉妹を食べて成長することで知られる。
2025.04.24
生きもの情報
※展示終了しました【海遊館初展示】タカアシガニの「メガロパ幼生」の展示をしています
※展示終了しました「日本海溝」水槽で孵化したタカアシガニの幼生を4/23より、エントランスビル4F、飼育員カウンターにて期間限定で展示しています。 2025年3月7日(金)に、「日本海溝」水槽でタカアシガニの赤ちゃんが生まれているのを飼育員が発見し、バックヤードにて大切に飼育していました。タカアシガニの赤ちゃんは誕生直後は「ゾエア幼生」と呼ばれ、大人とは異なる姿をしています。脱皮を繰り返しながら「メガロパ幼生」を経て、大人と同じ姿の「稚ガニ」に成長します。この度、メガロパ幼生(約3mm)まで成長しましたので、世界最大のカニ「タカアシガニ」の今しか見られない貴重な姿をぜひご覧ください。また、タカアシガニの幼生の成長の様子はブログ「海遊館の舞台ウラ」でも紹介しています。 期 間 2025/04/23~ 場 所 海遊館エントランスビル4F 飼育員カウンター 種 類 タカアシガニのメガロパ幼生(大きさ約3㎜) 5匹程度 ※生き物の状況によっては急遽展示を中止する場合がございます。 タカアシガニ 英名:Japanese giant spider crab学名:Macrocheira kaempferi オスは鋏脚を広げると3m以上にもなる、世界最大のカニ。より大きな分類群である節足動物としても世界最大の種で、主に日本近海に分布するが、台湾などでも漁獲例がある。普段は深海域で生活し、春になると産卵のために浅海域へ移動することが知られている。