生きもの情報
2020年07月01日
母子ともに元気で、一般公開中の「モンタレー湾」では、時間や場所によってほほえましい子育ての様子や愛くるしい赤ちゃんの姿がご覧いただけます。
海遊館で誕生したカリフォルニアアシカの赤ちゃんは、今回で16頭目です。
現在、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、飼育員たちは勤務日数や時間などを制限しながら予防管理に努めており、普段とは異なる環境のなか、今まで以上にチーム一丸となって生き物の飼育管理に励んでいます。
2020年6月23日(火)午前より、出産の兆候を確認し、直後から飼育員が24時間体制による観察を実施していたところ、翌日6月24日(水)17時43分、無事に出産を確認しました。出産したカリフォルニアアシカは愛称「スミレ」(体重106kg、年齢18歳、出産4回目)、父親は「ミッチ」(体重221kg、年齢10歳)です。
スミレはベテランお母さんらしく落ち着いており、前あしを使って赤ちゃんを優しくなでるような仕草や、口先で赤ちゃんに乳を飲むようにうながすなど、とても大切に子育てをしています。
誕生した赤ちゃんがすくすく育ってくれるよう、成長を見守っていきたいと考えています。
尚、赤ちゃんは状況に応じてバックヤード等に移動させることがあり、ご覧いただけない場合がございます。予めご了承ください。

生年月日:2020年6月24日(水)
生まれた場所:海遊館7階「モンタレー湾」水槽内
体長:約70~80㎝(目測)
体重:9.48 Kg(実測)
性別:不明
食肉目アシカ科。北太平洋東岸のみに生息します。成長するとオスは体長約200cm、体重約300kg、メスは体長約170cm、体重約100kgになります。オスは全身こげ茶色で、メスはやや淡いこげ茶色です。四肢が発達し、水中遊泳だけでなく、陸上歩行にも役立っています。一夫多妻で、1頭のオスが約30頭のメスや子どもを率いて「ハーレム」と呼ばれる群れを作ります。自然界では5~6月が交尾の時期で、妊娠期間は約1年間。通常1回の出産で1頭の子どもを産み、生後約1年間授乳を続けます。メスは3~4歳、オスは5歳前後で性的に成熟し、繁殖に関わります。
『 新型コロナウイルスの感染拡大により、普段と異なる勤務体制や感染対策の徹底など、日々緊張が続いています。スミレの出産が始まった時、出勤している飼育員全員で監視モニターに映るスミレの姿を食い入るように見つめて応援し、出産した瞬間は全員で喜び合いました。その後、数時間もたたないうちに授乳を確認することができ、スミレが慣れた様子で子育てをする姿に、生き物の強さと逞しさを改めて感じました。お客様には子育ての様子をご覧いただくことで、母子の絆の強さを感じていただきたいと考えています。』
2025.11.20
ニュース
水中からメリークリスマス!「サンタダイバー」が登場します
2025.11.19
生きもの情報
飼育員が人工保育した絶滅危惧種の海鳥「エトピリカ」の展示決定!!
~12/1(月)より「アリューシャン列島」水槽にてご覧いただけます~ 2025年12月1日(月)に、同年4月9日よりリフレッシュ工事中の「アリューシャン列島」水槽が再オープンします。これに合わせ、バックヤードで飼育員が人工保育したエトピリカの幼鳥(1羽)がデビューします。今回デビューするエトピリカは、2025年8月25日にバックヤードで誕生しました。誕生直後から飼育員が親代わりとなり、エサやりや体重測定を行って育てています。10月20日からは飼育員が一緒にプールに入って遊泳訓練を重ね、成鳥と同じように泳げるようになりました。現在は水鳥らしい姿になってきましたが、成鳥に比べてクチバシが小さく黒ずんだ色をしており、まだまだ幼くあどけない姿をご覧いただけます。▼飼育員による遊泳訓練の様子 【エトピリカの幼鳥について】 ・産卵日 : 2025年7月18日(金)・孵化日 : 2025年8月25日(月)・性 別 : 不明・体 重 : 54g(孵化直後)→ 610g(2025年11月19日時点)※生きものの状況により予告なく展示を中止する場合がございます。 エトピリカの担当飼育員からのコメント まずは「アリューシャン列島」水槽という新しい環境に早く慣れてほしいです。またバックヤードでしっかり遊泳訓練しましたが、まだまだぎこちない泳ぎ方でとても愛らしいので、たくさんのお客様に幼鳥の間だけの魅力をご覧いただきたいです。 【エトピリカについて】 英名 : Tufted puffin学名 : Fratercula cirrhata北太平洋の亜寒帯域に広く生息する海鳥で、現在、日本国内では北海道の一部地域でのみ繁殖が確認されているものの、その数は少なく、環境省レッドリストにて絶滅危惧IA類に分類されている。
2025.10.31
調査・研究
ジンベエザメの身体測定を実施しました
11月1日(土)の "計量記念日" を前に、10月31日(金)に「太平洋」水槽で飼育展示中のジンベエザメの全長・胴回りの計測を行いました。 結果は以下のとおりです。 全長 胴回り 推定体重 推定年齢 海(かい)/オス 5 m 30 cm昨年(4 m 70 cm) 2 m 60 cm昨年(2 m 30 cm) 1,100 kg昨年( 700 kg) 8~9 歳 遊(ゆう)/メス 6 m 20 cm昨年(6 m 20 cm) 2 m 70 cm昨年(2 m 60 cm) 1,800 kg昨年(1,800 kg) 18~19 歳 「海」は、昨年 10 月 2 日の搬入時に比べ、全長で 60 cm、推定体重で 400 kgも大きくなりました。「遊」は全長には変化ないものの、胴回りが 10 cm 大きくなっています。全長から体重を推定しているため、昨年と同じ推定体重になりますが、増加している可能性が高いと推察されます。 海遊館では、まだ詳しい生態がわかっていないジンベエザメの生態研究や健康管理の一環として、定期的に身体測定を行っています。飼育員が水槽に潜ってエサを食べている最中のジンベエザメにメジャーを当て、全長と胴回りを実測し、推定体重を割り出しました。 計量記念日を通して生きものたちが元気に成長する様子を紹介し、海遊館の健康管理の取り組みや、自然環境について興味をもっていただきたいと考えています。