道すがらの植物たち

海遊館の最寄り駅は大阪メトロ中央線の「大阪港駅」です。駅から海遊館に至る道筋にもいろいろ興味深い植物がありますので、紹介いたします。

まずは「クチナシ」です。

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クチナシは東南アジアに広く分布する常緑低木で、その実は染料や漢方薬に使われます。「クチナシ」の名前は実が熟しても裂けないので口が開かないが変じて「口無し」となったという説があるようです。「口無し」ってなんか怖い雰囲気を感じるのは私だけでしょうか?「口裂け」と混同している??

館内「日本の森」のクチナシは少し見つけにくい位置に植えていますが、特に朝方はクチナシの甘い香りが漂っています。街路樹として植えられているのは品種はちがいますが、「日本の森」と同様、やはり甘い香りをしています。


次は、観覧車のほうから海遊館に向かって、道路沿いを見渡してみてください。立ち並ぶのは「クスノキ」です。

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クスノキは大木となることが多く、大阪では門真市の三島神社(みつしまじんじゃ)にあるものが高さ25m、幹の周りが13mで最大!樹齢は1,000年を超えるのだとか。そこまで育つにはまだまだですが、海遊館ができて30年以上、毎日見ながら出勤している者としては、大きくなったなーと思います。幼虫がクスノキの葉を食べるためか、アオスジアゲハが飛んでいるのもよく見かけます。

こちらは大阪文化館前の道路わきに並ぶ「ヤマモモ」。こちら側には皆様、あまり通る機会はないかもしれませんね。

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ヤマモモは高知県の花ということで、高知に出張に行く際には土産物としてジャム、アイスクリームなどの加工品を見かけます。実自体は梅雨前の短い時期にしか採れないのだとか。ヤマモモの木は雌と雄が分かれていて、実がなるのは雌のみです。でも、そばに雄の木がないと受粉できません。ここにあるヤマモモの内、海遊館寄りの1本(写真の手前に写る木)と、もう少し先にある1本のみが雌の木なので、根元にはたくさんの実が落ちています。

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きっとヒヨドリなどの鳥たちの餌になっていると思います。

最後に私の推し植物、私たちの通用門前に生えている「マツバギク」です。

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数年前はこのあたり一面に植えられていましたが、今は残り少なくなってしまいました。マツバギクは名前に「キク」とあるものの、菊の仲間ではありません。また、別名「日照り草」とも呼ばれ、日中のみ開花するのが特徴です。確かに昼間は写真の通り花びらを開いていますが、暗くなると閉じます。

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先日、早朝に出勤する機会がありましたが、薄暗い中でぽやーっと開きかけのマツバギクたちを見るとほほえましくなりました。
海遊館にお越しの際は道すがらの植物たちもお楽しみいただけると幸いです。

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