ニュース
2012年12月04日
平成24年12月7日(金)から、館内7階「パナマ湾」水槽にて、9月6日(木)に生まれたアカハナグマの赤ちゃん(3頭)とその母親を展示します。
3頭の赤ちゃんの母親の愛称はアズキです。海遊館では、「アズキ」を含め、アカハナグマの出産そのものが今回初めてであったため、「アズキ」が出産、育児に専念できるよう、8月31日からバックヤードに移動させていました。「アズキ」は出産後、赤ちゃんへ授乳もしており、また初めての出産にも関わらず上手に子育てを行っています。
現在、母子ともに健康で、赤ちゃんは3頭ともに順調に生育しています。赤ちゃんは、まだ母親のおっぱいを飲んでいますが、最近ではリンゴなどの果物も食べるようになりました。
なお、赤ちゃんの愛称は飼育係員がそれぞれ「パプリカ」「アセロラ」「ローズ」と付けています。
アカハナグマは、すばやく木に登ったり、枝に逆さまにぶら下がって移動したりと樹上で活発に行動する生き物ですが、赤ちゃんも最近では小さいながらもバックヤードの金網に登ってぶらさがったり、器用に移動したりと、とてもかわいらしい動きをみせてくれています。
海遊館は、平成23年2月にアカハナグマの展示を行うため、「パナマ湾」水槽内に木の洞や擬木を追加しました。海遊館では、かわいらしい赤ちゃんがこの展示水槽で元気いっぱいに遊んでいる様子をご覧いただくとともに、生命の尊さを感じていただけたらと考えています。
【アカハナグマの赤ちゃんについて】
誕 生 日 平成24年9月6日(木)
誕生頭数 3頭(性別不明)
愛 称 パプリカ、アセロラ、ローズ
誕生時の大きさ 全長約15㎝、体重約200g(体重は9/14計測)
現在の大きさ 全長約45cm、体重約780g(12月1日現在)
両 親 父親:愛称「リンゴ」
(2歳、平成22年9月18日生まれ)
母親:愛称「アズキ」
(2歳、平成22年5月17日生まれ)
展示開始日 平成24年12月7日(金)
展示場所 海遊館7F「パナマ湾」水槽
【アカハナグマについて】
アカハナグマ 英名 Ringtailed coati 学名 Nasua nasua
アライグマ科の中型のほ乳類で、全長約130cm、体重約5kgになる。体は赤みを帯びた茶褐色で、よく動く長い鼻とバランスをとるための縞模様の長い尾が特徴。前あしの爪は長く尖っており、その爪を利用して木に登ったり、土を掘ったりすることができる。昼行性で、樹上でも地上でも活発に活動する。雑食性で、自然界では、果実、小動物、昆虫などを食べる。ハナグマの仲間は、中南米の森林に生息する。
2025.06.18
生きもの情報
ミナミイワトビペンギンの雛が3羽誕生しています
展示水槽で子育ての様子をご覧いただけます。 2025年5月29日(木)、6月7日(土)、6月9日(月)に、「フォークランド諸島(マルビナス)」水槽でミナミイワトビペンギンの雛が3羽誕生しています。「フォークランド諸島(マルビナス)」水槽で飼育しているミナミイワトビペンギンたちは、4 月下旬より繁殖期を迎え、複数形成されたペアから3ペアで1羽ずつ、計3羽の雛が誕生しました。 現在は、親鳥がそれぞれの巣で子育てをしており、時折、雛に口移しで餌を与える等の様子をご覧いただけます。 先に生まれた雛たちの成長も順調で、5月29日生まれの雛は体重が1kgを超え、6月7日生まれの雛も500gを超えました。飼育員は毎朝の体重測定や観察で健康状態をチェックしながら、子育てを見守っています。 ミナミイワトビペンギンの親子(6月11日撮影) 【ミナミイワトビペンギンの雛について】 【1羽目】・孵化日 : 2025年5月29日(木)・性 別 : 不明・体 重 : 75.3g(孵化直後)1.1kg(6月18日時点) 【2羽目】・孵化日 : 2025年6月7日(土)・性 別 : 不明・体 重 : 64.1g(孵化直後)556.2g(6月18日時点) 【3羽目】・孵化日 : 2025年6月9日(月)・性 別 : 不明・体 重 : 49.7g(孵化直後)235.8g(6月18日時点)
2025.06.13
生きもの情報
カリフォルニアアシカの赤ちゃんが誕生しました
2025年6月12日(木)に、「モンタレー湾」水槽でカリフォルニアアシカの赤ちゃんが誕生しました。海遊館でのカリフォルニアアシカの誕生は、今回で19頭目です。 2025年6月11日(水)より、「モンタレー湾」水槽で暮らすメスの「アスカ(15歳)」に出産の兆候を確認し、飼育員が24時間体制で観察を実施していたところ、6月12日(木)午前8時00分、無事に出産を確認しました。母子ともに健康で、「モンタレー湾」水槽では授乳など子育ての様子をご覧いただけます。誕生した赤ちゃんがすくすく育ってくれるよう、成長を見守っていきたいと考えています。尚、赤ちゃんは状況に応じてバックヤード等に移動させることがあり、ご覧いただけない場合がございます。予めご了承ください。 親子の様子(6/12撮影) 今回誕生した赤ちゃんについて(2025年6月12日時点) (6/12撮影) ・生年月日:2020年6月12日(木)・展示水槽:海遊館7階「モンタレー湾」水槽内・体 長:60㎝(目測)・体 重:9.4㎏(実測)・性 別:オス・親:母親 アスカ(15歳)、父親 不明 カリフォルニアアシカについて 英名 : California sea lion学名 : Zalophus californianus北太平洋東岸のみに生息。成長するとオスは体長約200cm、体重約300kg、メスは体長約170cm、体重約100kg になる。オスは全身こげ茶色で、メスはやや淡いこげ茶色。四肢が発達し、水中遊泳だけでなく、陸上歩行にも 役立っている。 一夫多妻で、1頭のオスが約30頭のメスや子どもを率いて「ハーレム」と呼ばれる群れを作り生活する。 妊娠期間は約1年間。通常1回の出産で1頭の子どもを産み、生後約1年間授乳を続ける。 カリフォルニアアシカの担当飼育員からのコメント カリフォルニアアシカの繁殖は季節性があり、受精時期は1年間でごく僅かな期間に限られます。交尾などの繁殖時期にみられる行動の観察だけでは、出産日を特定することが非常に困難な生きものです。今回、母親により一層安心して出産に臨んでもらえるよう、飼育員と獣医師が連携を密にとり、定期的な超音波検査や体重測定等により、出産日の特定に尽力しました。そのこともあり、出産当日は多くの飼育員に見守られ出産を迎え、飼育員一同、歓喜の渦に包まれました。今後もアスカが安心して子育てができ、赤ちゃんが健康にすくすくと育ってくれるよう、担当飼育員全員で協力してケアを行っていきます。
2025.06.12
調査・研究
ミナミイワトビペンギンの人工繁殖研究が、 日本動物園水族館協会最高の賞「古賀賞」を受賞しました
葛西臨海水族園と共同で取り組んでいるミナミイワトビペンギンの人工繁殖研究が、両園館が加盟する日本動物園水族館協会(JAZA)の最高の賞である「古賀賞」を受賞し、2025年5月22日(木)に開催された同協会の総会にて表彰されました。海遊館では2011年より、野生下において絶滅の恐れがあり、また、日本国内での飼育個体数も減少傾向にある本種の繁殖生態の解明と人工繁殖技術の確立を目指した研究を開始しました。2016年からは葛西臨海水族園と連携し、同年に本種では世界初となる液状保存精液を用いた人工授精に成功しました。 2017年には両園館で共同研究契約を締結し、さらなる研究の発展を目指して冷凍保存精液による人工繁殖に着手しました。2022年に葛西臨海水族園で誕生した雛が冷凍保存精液を用いた人工授精による個体と判明し、本種では世界初となる繁殖成功、さらに2024年には、海遊館で誕生した雛が世界2例目の成功を収めました。 日本動物園水族館協会(JAZA)総会の授賞式の様子(豊橋総合動植物公園提供) この度、14年にわたる研究の実績が認められ、日本動物園水族館協会より「古賀賞」を受賞しました。古賀賞は、希少動物(繁殖が難しく、世界的にも重要な種)の繁殖にとくに功績のあった動物園や水族館に対して贈られる、日本動物園水族館協会の最高の賞です。1986年の制定以降、これまでに37件の授与があり、本件が38件目となります。 海遊館と葛西臨海水族園は、本研究で培った技術を用いて、館内繁殖による国内のミナミイワトビペンギンの継続飼育や、将来的には野生下のペンギン類保全へ貢献できればと考えています。研究の発展のため、これからも取り組みを続けてまいります。 人工繫殖研究について詳細はこちら 2024年に海遊館で誕生した冷凍保存精液による人工授精で誕生した雛 人工授精の様子