ニュース
2013年08月01日
アデリーペンギンの赤ちゃん誕生に引き続き、今度はジェンツーペンギンの赤ちゃんが2 羽誕生し元気に育っています!
写真:「南極大陸」水槽で子育て中のジェンツーペンギン(7月30日撮影)
平成25 年7 月26 日(金)に「南極大陸」水槽で1 羽がふ化し、まだ小さい赤ちゃんの愛くるしい姿と微笑ましい子育ての様子をご覧いただけるようになりました。
さらに7 月27 日(土)には、バックヤードでもう1 羽がふ化しました。この赤ちゃんは、飼育係員が人工保育で育てており、一般公開していません。
今回生まれた2 羽の赤ちゃんは同じ親鳥から生まれた兄弟ですが、子育ての負担を少なくし大切な生命を守るため、1 羽を人工保育で育てることにしました。
右写真:バックヤードで誕生した赤ちゃん(7月29日撮影)
ジェンツーペンギンは、小石を集めて巣をつくり、通常1 度の産卵で2 つの卵を産み、オスとメスが交替で卵を温め、およそ35 日後に赤ちゃんが誕生します。
子育てもオスとメスが協力して行い、赤ちゃんがお腹をすかせた仕草を見せると、親鳥が口移しで餌を与えます。この様子はとても微笑ましく、親子の愛情を感じさせます。
また飼育係員は、赤ちゃんの健康状態を確認するため、毎日、赤ちゃんの体重を測定しています(体重測定は、海遊館の開館時間前に行います)。まだ小さな赤ちゃんですが、体重測定の際にはかわいらしい姿を見ることができます。
赤ちゃんの成長はやく、ふ化後およそ1 ヵ月で巣から出るようになり、「南極大陸」水槽内をうろうろと歩きはじめます。
海遊館で生まれたジェンツーペンギンの赤ちゃんは、今回の2 羽を加えて計6 羽となりました。
海遊館では、7 月10 日生まれのアデリーペンギンの赤ちゃんも元気に成長しており、ひな鳥らしい可愛らしい様子が見ごろとなっています。
写真:7月10日に誕生したアデリーペンギン(8月1日撮影)
【今回誕生したジェンツーペンギンの赤ちゃんについて】
1羽目の赤ちゃん ※現在、「南極大陸」水槽で一般公開しています
《産卵日》平成25年6月17日(月)
《孵化日》平成25年7月26日(金) 産卵後39日目
《雛の大きさ》体長約8㎝、体重112g(目測、7月29日現在)
2羽目の赤ちゃん ※現在、バックヤードで人工保育中のため一般公開していません
《産卵日》平成25年6月20日(木)
《孵化日》平成25年7月27日(土) 産卵後37日目
《雛の大きさ》体長約7㎝、体重88.8g(目測、7月29日現在)
【バックヤードでは、このようにして赤ちゃんを育てています。】
人工保育の様子。小さなスポイトを用いて魚のすり身を与えます。
体重測定。赤ちゃんの成長は早く、日々大きくなります。 餌の時間以外は、保育器の中で過ごします。
【ジェンツーペンギンについて】
ジェンツーペンギン 英名:Gentoo penguin 学名:Pygoscelis papua
ペンギン科。頭頂部にある白い斑紋が特徴。成長すると体長約75㎝になる。南極半島や南極周辺の島々に生息。小高い丘に雑草や小枝、小石で浅いクレーター状の巣を作り、メスは1回の産卵で通常2個の卵を産む。小魚、オキアミ、イカなどを食べる。
2025.06.04
調査・研究
海遊館クラウドファンディングについてのご報告
海遊館では1990年の開業当初より、オーストラリア北東部に広がる世界最大のサンゴ礁であるグレート・バリア・リーフを再現した「グレート・バリア・リーフ」水槽の展示を通して、その自然環境やそこで暮らす生きものの生態を伝えてきました。昨年11月28日にリニューアルオープンした同水槽の、リニューアルに向けた現地潜水調査などを経て、改めてグレート・バリア・リーフの美しさ、生命の素晴らしさをより多くの方に知っていただきたい、という想いが強くなり、グレート・バリア・リーフやサンゴ礁の未来を守る取り組みとして、2024年6月3日から2024年7月31日まで、クラウドファンディングを実施し、約546万円のご支援をいただくことができました。改めてクラウドファンディングで支援者の皆さまの想いとその温もりを感じました。心より厚くお礼申し上げます。皆さまからのご支援金は、海遊館からの拠出金と合わせて1,000万円をグレート・バリア・リーフの環境保全に向けて活動する現地NPO団体「Great Barrier Reef Legacy」に寄付させていただきました。また、海遊館でも昨年より「サンゴのバイオバンク」を設置し、サンゴの飼育・研究に取り組んでおります。今後とも皆さまの温かいご支援を、どうぞよろしくお願いいたします
2025.05.29
生きもの情報
海遊館初!大型のサメ「シロワニ」の展示を開始しました
海遊館は、「シロワニ」の展示を開始しました。本種の展示は海遊館初です。 左:オス 右:メス シロワニは、全長4mを超える大型のサメの仲間です。大きな歯がむき出しの恐ろしい顔つきとは裏腹におとなしい性格で、サンゴ礁や沖合の浅瀬、水中の洞窟などに生息しています。東海大学海洋科学博物館より、全長2.7mのメスと2.5mのオス、計2尾を「太平洋」水槽へ搬入しました。現在は新しい環境にも慣れ、水槽の中をゆったりと泳いだり、1日2回の「お食事タイム」では飼育員が与える餌を食べる様子をご覧いただけます。 展示場所 「太平洋」水槽 展示個体 ・メス:全長2.7m 2025年5月12日(月)搬入・オス:全長2.5m 2025年5月15日(木)搬入 シロワニについて 英名:Sand tiger Shark学名:Carcharias taurus 全長4mを超える大型のサメ。サンゴ礁や沖合の浅瀬など暖かい海に生息し、日本では伊豆七島や小笠原諸島を含む南日本海域に分布する。日中は海底の洞窟などに潜み、夜間に活動する夜行性で、他の魚類を主な餌とする。恐ろしい顔つきとは裏腹に、性格はおとなしい。胎生で、子宮を2つ持ち、1度の繁殖で全長約1mの仔を最大2尾産出する。胎児は子宮内の他の卵や兄弟姉妹を食べて成長することで知られる。
2025.04.24
生きもの情報
※展示終了しました【海遊館初展示】タカアシガニの「メガロパ幼生」の展示をしています
※展示終了しました「日本海溝」水槽で孵化したタカアシガニの幼生を4/23より、エントランスビル4F、飼育員カウンターにて期間限定で展示しています。 2025年3月7日(金)に、「日本海溝」水槽でタカアシガニの赤ちゃんが生まれているのを飼育員が発見し、バックヤードにて大切に飼育していました。タカアシガニの赤ちゃんは誕生直後は「ゾエア幼生」と呼ばれ、大人とは異なる姿をしています。脱皮を繰り返しながら「メガロパ幼生」を経て、大人と同じ姿の「稚ガニ」に成長します。この度、メガロパ幼生(約3mm)まで成長しましたので、世界最大のカニ「タカアシガニ」の今しか見られない貴重な姿をぜひご覧ください。また、タカアシガニの幼生の成長の様子はブログ「海遊館の舞台ウラ」でも紹介しています。 期 間 2025/04/23~ 場 所 海遊館エントランスビル4F 飼育員カウンター 種 類 タカアシガニのメガロパ幼生(大きさ約3㎜) 5匹程度 ※生き物の状況によっては急遽展示を中止する場合がございます。 タカアシガニ 英名:Japanese giant spider crab学名:Macrocheira kaempferi オスは鋏脚を広げると3m以上にもなる、世界最大のカニ。より大きな分類群である節足動物としても世界最大の種で、主に日本近海に分布するが、台湾などでも漁獲例がある。普段は深海域で生活し、春になると産卵のために浅海域へ移動することが知られている。