海遊館日記

2014年11月

ひとり上手と呼ばないで

コツメカワウソの予備室は、小さな部屋にそれぞれ分かれており、その扉はこんな感じです。
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鍵は扉をはさむようにしてかるタイプのもので、手先の器用なカワウソがとびついて開けないよう、ねじでぎゅっとしめてロックするようになっています。
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この鍵、実は曲者でして、開ける時にねじを充分にゆるめていないと、室内に入って作業するために扉を閉めたら、勝手にロックがかかった状態になることがあるのです。

作業が終わって、「さて、退室しましょう」と扉を開けようとしたら、鍵が上がらない!なんてことがありました。

カワウソ予備室は、多くの係員が作業している「調餌室」という台所のような場所の真横ですが、ひとつ壁をへだてているので、叫んでも聞こえにくいのです。

ましてや私、いつもひとりごとを言ったり、歌を歌いながら作業をしているので、みんなに「また、あいつなんかひとりで叫んでるな」と思われている節が...。

そんな時、以前は予備室の窓を開けて「助けてー」と叫ぶと、予備室の真下がカマイルカのいる「タスマン海」水槽なので、イルカの担当者が助けに来てくれました。

「どこから声が聞こえるのかと思って探した!」と笑いながら。

私が閉じ込められるのがたまたまイルカの給餌時間帯だったので、よかったんですけども...。

ところが、ここ数年、運動能力の高いツバキのようなカワウソが増えたので、カワウソの部屋の金網を増やしたところ、窓を開けることができなくなってしまいました。
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ツバキです。

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このとおり。さすがに窓を開けなければ、いくら叫んでも「タスマン海」水槽には届きません。

ということで、閉じ込められたら、チームの誰かが「あれ?なんで、あいつ戻ってこないんだ?」と気づくまで、カワウソと共に待つしかなくなってしまいました。

でも、ねじの締め方、緩め方を充分注意すれば防ぐことが可能ですから!!

そして、普段、静かに作業をしようと思うのでした。

目薬が苦手なあなたへ~アシカのコアくんより~

先日、小さなお子さんを持つお母さんが「うちの子、目薬が苦手で嫌がって大変なの!」とぼやいているのを耳にしました。

そうだ!とひらめいて作った動画がコレ。

題して「目薬が苦手なあなたへ贈る応援ビデオ~アシカのコアくんより~」です。


動画の活用方法としては、目薬が苦手なお子さんに見せて「ほら。アシカさんも頑張ってるよ。一緒にやってみよう!」と促す...など。

いかがでしょうか?

ちなみに、海遊館のアシカのコアくんは、いざというときに目薬がさせるように日々トレーニングをしています。係員がひざを出すと頭を乗せてじっとしてくれるので、その時にポトッと目薬をします。

コアくんは自分が「がんばった!」と思ったときほど、トレーニング後に大きな声でウォー!!っと叫びます。通訳すると「俺はやったぜ!!」って感じです。

やる気度合いがわかりやすくてトレーニングしていてとても楽しいです。耳元で叫ばれると耳がキーンとすることがあります(笑)。そんなこんなで日々がんばっております。

何かのお役に立てれば幸いです。

イルミネーションパレード開催中

先日、11月22日(土)よりオウサマペンギンによるナイトペンギンパレード&イルミネーション点灯式が始まりました。

昨日(11/27)の海遊館日記で、今年パレードに選抜されたペンギンたちを1羽ずつご紹介しましたので、今回はバックヤードでの様子をご紹介。

海遊館では、完全屋内型の水槽でペンギンを飼育しています。

そのため外部から病気を持ち込まないために、ペンギンパレードに登場するペンギンたちは「南極大陸」水槽ではなく、予備水槽で飼育されています。

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「南極大陸」水槽は0~3℃です。最近、寒くなったとは言え、ペンギンたちには外の温度はまだまだ暑い。

そのため、負担を少しでも軽減するため、予備水槽は10℃前後に設定し飼育しています。

今回選抜されたペンギンは26歳(オス)、23歳(メス)、8歳(オス)、4歳(オス)、4歳(メス)の合計5羽。

中でも、26歳のペンギン(K116)は海遊館のオープン時から飼育しているおじちゃんペンギン。左翼に背中側から紫・黒・黒・緑色のバンドを装着しています。

まだまだ元気、若いペンギンには負けません。紫外線を浴び、運動不足を解消して、健康を維持してほしいですね。

今年もお客様はもちろん、ペンギンたちも怪我や事故のない、ペンギンパレードになるよう努めたいと思います。

一生懸命がんばるペンギンたちを是非、見に来て下さい。


ペンギンパレードの詳細は以下のとおりです。ご来場お待ちしております!

【ナイトペンギンパレード&イルミネーション点灯式】

《日程》 平成26年11月22日(土)~12月21日(日)の土日祝と12月22日(月)~25日(木)

《時間》 16時50分~(一日1回実施、各回約10分間)

《場所》 海遊館前イベント広場(屋外)

【ペンギンパレード】

《日程》 平成26年12月27日(土)~平成27年1月4日(日)までの毎日と1月10日(土)、11日(日)、12日(月・祝)

《時間》 13時45分~ 、15時45分~(一日2回実施、各回約10分間)

《場所》 海遊館前イベント広場(屋外)

※天候・ペンギンの状態により、予告なく変更または中止する場合があります。

選抜メンバー

寒くなってきましたね!いよいよクリスマスシーズン突入です。海遊館も「ちきゅうたいかんイルミネーション!」が始まりました♪ 

そこで、今年も登場するのがオウサマペンギン。イルミネーションの点灯式を担当します。

今回、その大役に選抜されたのは5羽のオウサマペンギンです。
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総勢25羽のオウサマペンギンの中から選ばれた5羽の精鋭★ 1羽ずつ紹介しますね。 なお、海遊館ではペンギンたちには愛称ではなく番号がついています。

まずは、チームのリーダー的存在の"K230"

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K230は海遊館生まれ、4才のメスペンギン。点灯式のペンギンパレードでは他の4羽をリードして歩きます。

そして好奇心旺盛な"K231"。同じく海遊館生まれ、4才のオスペンギンです。
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お次は"K302"。4年前にアドベンチャーワールドから海遊館にやってきたオスペンギン。
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そしてそして、パレード大ベテランの"K006"。産卵・子育て経験も豊富なメスペンギンです。
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ラストは、マイペースでのんびり屋な"K116"。久しぶりのパレード登場のオスペンギン。
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えっ!?どのペンギンも同じに見えるって!???そんな方にはペンギン達を見分けるコツを教えます。

ペンギン達はフリッパー(翼)の付け根に色つきのバンドをしています。

背中側から色をみて
・紫・茶・赤・白 ⇒ K230
・紫・茶・赤・黒 ⇒ K231
・紫・赤・白・茶 ⇒ K302
・紫・白・白・緑 ⇒ K006
・紫・黒・黒・緑 ⇒ K116
です。

見分けてみるのも面白いですよ。チャンスがあればぜひチャレンジしてみてください!

魅せられて

先日、クラゲ担当が淡路島方面に採集に行ってきました。
ほくほくとした顔で戻ってきたので、「なんかいいもの採れました?」と聞くと「ヒトツクラゲが採れた」と。

ヒトツクラゲ???

「そう、ひとつ、ふたつの"ヒトツ"」
「ってことは、フタツクラゲというのもあるの?」
「あるよ」

という会話があったので、展示直後、だだだーっと見てまいりました。

写真はとてもじゃないけど撮れないので、動画にしてみました。

図鑑で見ると「管クラゲ目、フタツクラゲ科」で、泳鐘(一般のクラゲでは傘と呼ばれる部分、先のとがった鐘形です)が4mmとありますが、ざっと見たところ、大きいものだと1cmくらいあるものもいるようです。なんかイカみたい。

そして、長い触手ですけども、動画できらきらしている部分から短い側枝がでています。
側枝は動画には映っていませんけども、全体的にとてもゴージャス。

ジュディ・オングさんの「魅せられて」の衣装っぽいんです(若い方はわかんないでしょうから、ネットで調べてくださいね)。

これを優雅にひらひらさせるかと思ったら、泳鐘を拍動させてロケットのようにチュチュチュッと激しく動いたり...と見ていて飽きません。

それにしても、担当はこんな小さなクラゲをよく見つけたものだと感心します。

今回が海遊館では初展示、展示期間は短いかもしれないとのことですので、皆様お早めに!


ピラニア、その後

「体感!熱帯雨林」が始まって8ヵ月が過ぎようとしています。

展示を開始した時、100円玉サイズだったピラニアたちは、今、私の手のひらサイズまで成長しました。
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8月19日号の海遊館日記「水玉、その後」では展示開始4ヵ月後で、体側に若干、水玉が残っていましたけども、今はほとんどわからなくなりました。

その分、オレンジ色の部分が広がり、今が一番きれいなのでは?と思います。エクアドル熱帯雨林の成魚と比べて見てくださいね。

こちらがエクアドル熱帯雨林のピラニア。
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しかし、大きくなったなあ...。

成長を追うのは楽しいです!

貝殻アートに挑戦!

「冬ラボ海遊館」では、ただいま期間限定のワークショップを開催しています。

キバウミニナという巻貝を使ったクリスマスツリー作りや、きれいな貝殻を使ってあなただけのフォトフレームを作ることができます。

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★まずは「ツリー」作り。
クリスマスツリーは1日に15名限定です。とっても人気なので、作ってみたい方はお早めにどうぞ!!

このツリーに使っているキバウミニナですが、沖縄県の八重山諸島、中でも西表島を中心に生息する巻貝で、大きくなると10cm以上になります。
開催中の「体感!熱帯雨林」がオープンする前、飼育係が実際に西表島まで行って生物採集をした際に、この貝殻も拾ってきてくれました。

この貝殻をなんとか利用できないものかと、「う~ん、う~ん」と何日間もうなりながら思いついたのが、クリスマスにちなんだツリー作りだったのです。
しかし、その準備が予想以上に大変でして・・・

工程①貝殻をきれいに洗う。
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②塩素に漬け込む。

③きれいに洗う。

④乾かす。
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⑤ツリーらしく緑色にお化粧。

⑥艶出し(ニス塗り)

といった具合に、6つもの工程を経てきました。

中には鼻のもげそうな悪臭を放つ貝殻もあり(もちろん皆様の手元にあるものはきれいに処理済みですのでご安心ください!!) 、日々、準備に奮闘してきました。

こんなに苦労して、ツリー作りにあまり参加してもらえなかったらどうしようと不安でいっぱいでしたが、前半のワークショップを終えた時点では毎日完売しています。

そうだ!私はお客様が喜んでいる顔を見るために頑張ってきたんだ!!と確信しました。
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これから作ってくださるお客様がいらっしゃいましたら、少しでもそういう目で貝殻を眺めていただければとても嬉しいです。

次は「フォトフレーム」作り。
いろんな貝殻を使って、自分だけのオリジナルのフォトフレームを作っていただきます。お母さんやおばあちゃんがボンドをつけて、こどもさんがその上に貝をのせて・・・ぜひご家族で挑戦してみてください!

では、詳細です。
《日 時》:平成26年11月15日(土)~30日(日)の土・日・祝   13:30~15:30 
《定 員》:先着40名/日 (各日ツリー15名、フレーム25名)
《場 所》:海遊館6階「冬ラボ海遊館」
《参加費》:ツリー 500円 、フォトフレーム 1,000円 

口の中に...

先日、コツメカワウソ・ゴボウ(ごぼちん)の定期健康診断を行いました。

カワウソの健康診断は、麻酔をかけて行います。

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今回は採血とレントゲンとスケーリング。スケーリングとは歯のメンテナンスです。人と同じですね。

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これは、獣医が手でとれそうな歯石をとっているところですが、がんこな汚れや歯石には、歯医者さんにあるあのキュイーンっていう機械も使いますよ。

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これはごぼちんの口内ではありません。かなりがんこな汚れの持ち主ですね...。

で、ごぼちんはまだ3歳だし、そんなに汚れはひどくないよねーと話つつ、かぱっと口を開けると...

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頭のてっぺんが写真の左側となりますので、見えているのは上顎の犬歯と門歯です。

右の犬歯の下に、茶色い怪しいものがありますよ。何これ?

これはごぼちんの毛なのです。自分で自分の毛をぬく癖のあるごぼちん、毛が歯茎につまっていたのです。

このままにしておくと、歯茎が腐り、たいへんなことになるので、獣医がきれいに毛をとってもらいました。歯茎のけっこう深いところまで毛が入っていたので、一部は切開して...。

こんなことにならないよう、ごぼちんが毛から気をそらすことができるものや方法を考えていかねばなりません。

とほほ。

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緊急事態発生!その原因は?

ある朝、出勤すると

「予備水槽の水が循環していません」 「ポンプは動いているようですが水が送られている様子はありません」

と連絡がありました。

このままでは酸欠や水が汚れて生き物が死んでしまうかもしれません。

大至急!魚類チームに水槽に酸素の供給と、水温の確認をお願いし、我々は原因究明に入りました。

これが問題のポンプです。
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ポンプは動いているが、水を押し出している様子はなし→空気が入って空回りしている?

強制的に水を送ってやり、ポンプを動かしてみるが効果なし→インペラー(水をかくための羽根車)が回っていない?

こうなれば配管をはずして分解です。ポンプ自体の交換も考えて、予備品の用意や取り外す工具の準備をしました。

インペラーが確認できる状態で再度、ポンプON!→インペラーが回転しました。

では?原因はなに?インペラーの回転が確認できたので、再度組み立ててポンプON!→やっぱりだめです。

最後の手段、ポンプ摘出にかかります。
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周りが水浸しにならないように配管内の水を排水。コンセントの抜き差しで動いているようなポンプではないので、端子ボックスを開けてネジ止めされているコードを1本、1本、外していきます。

基礎(床)にがっちりボルト止めされているポンプを外します。これでようやく摘出、移植となるわけです。
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取り外したポンプを分解してインペラーを見てみると、
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一見、大丈夫のようですが、本来ひとつのものが、
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まぁなんということでしょう!ポッキリ!2分割されていました。
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これでは水を送れませんねっ。

なにはともあれ水温も思ったより上昇せず、生き物も大丈夫でした。
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【イルカ通信11月号~へんな子編~】

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さて、この方、何をしておられるのか。

「タスマン海」水槽には、天井から水が落ちてくる装置があるのですが、その場所で待機しているのです。水が落ちる設定はOFFにしているのに・・・。

飼育している環境では、次に起こること(餌の時間とかトレーニングの順番とか)を予測をされるのは、あまりよくないと考えているのですが、装置がOFFなのにこれをされてしまっては、どうにもこうにもしようがありません。

この方は誰かといいますと、毎度お騒がせの「ミュー」さんですね~。

分かった方は海遊館のイルカツウ。

今朝は、アクアが出す泡をミューが口で受け取ってバフバフつぶしていました。

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トレーニングの自主練はするわ、人のこと大好きすぎるわ、アクリル越しにゴンゴン頭をぶつけながら近寄ってくるわと、見どころ満載なミューさんです。

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「ひゃはは~♪」

大口を開けて笑っているように見えるミューさんはいつも楽しそうです。

カラフルな世界

いつものように作業をしていると、「エクアドル熱帯雨林」水槽で、とても綺麗なものをたくさん拾いました。

それがこちら。
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どうです?とても綺麗でしょ! 赤や黄色、青色の羽です。


この羽、誰の羽かと言いますと...

ルリコンゴウインコのナッツ(右)、ひまわり(左)

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そしてショウジョウトキ
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2種類ともにとても奇抜な色をしていますが、生息地である熱帯雨林は広くて薄暗いので、恋人や仲間を見つけやすくするためにカラフルな色をしているのだとか...。

私たち人間の視覚は、3原色といわれる3つの色(赤、青、緑)の割合によって、世の中のあらゆるものの色を判断しています。

一方、鳥類は赤・緑・青のほかに、人間には見ることができない、もうひとつの原色を認識することができ、4原色で色を判断していると考えられています。

3原色だと100色を、4原色では1億色を見分けると言われています。つまり、ナッツやひまわり、ショウジョウトキは人間が見ている色よりももっとカラフルにお互いが見えているのかもしれません。


最後に、ルリコンゴウインコの羽を接写で撮った写真を。

とても綺麗な写真なのですが、綺麗過ぎて目がおかしくなりそうになるので、まじまじとご覧にならないように(笑)
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自由自在

アカハナグマの鼻。
近くで見ると、こんな感じです。

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先日、健康診断のため麻酔をかける際、イチゴさんの鼻の下、頬を触ると、妙にぷにぷにした感触。

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「なんだ、この感触~!!」と叫んだら、獣医が「だってそこは骨ないもん」とのたまうのです。

ほれっと見せてくれたのが頭部のレントゲン写真(モデルはリンゴくん)。

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確かに骨がない!

ハナグマの鼻が自由自在に動くのは筋肉でできているからなのですね。
こんな顔もするわけだ。

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鼻がものすごく縮んでいるの、おわかりでしょうか?

ガラス越しだと、この縮みっぷり観察できると思いますので、機会があればぜひ!

かかとがニョキニョキ!

ぺンギンたちの爪切りをしていると...

なんだかペンギンとは思えない足をしたオウサマペンギンを発見!!!足裏のかかとの上端がニョキニョキと伸びています!

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横からみるとこんな感じ。

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普通のペンギンの足の裏はこんな感じ。
かかとの部分はなめらかでスベスベですよね。

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なんでこの1羽だけ?かかとがニョキニョキ...?

実はこのペンギンは、海遊館のオウサマペンギンの中で一番体重が重たいペンギンです。

そして24才となかなかの高齢なおじいちゃん。さらに、ここ数ヶ月は抱卵(卵を温めること)であまり動かずじっとしていることが多かったんです。

オウサマペンギンは抱卵の時や立ったまま寝る時などは爪先を上げてかかと立ちしていることが多いのです。

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体重が重たいのでかかとに負荷がかかり、かかと立ちに便利なように?かかとの皮膚がどんどんと角化していったのでしょう。

これが進化なのか、なんなのか...。

おじいちゃんになると眉毛がやたらと長くなる、耳毛が生えてくる、鼻毛が伸びてくる...などなど、人間の老化でみられる現象と同じなのかもしれません。

真相はさておき...、このニョキニョキ、突然ポロッと取れるのです!

以前、同じようにかかとがニョキニョキしていた体の大きな♂ペンギンがいましたが、そのペンギンのかかとの皮膚が突然ポロッと取れて驚いたことがありました(笑)

さて、今回のニョキニョキ。いったいどこまで伸びるのか。

楽しみですね♪

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飼育係の仕事

今回は知られざる(?)水族館の飼育係の仕事についてご紹介してみたいと思います。

飼育係の仕事には「3じ」と呼ばれるものがあります。
この「3じ」というのは飼育係の基本と呼ばれる3つの仕事をあらわす語尾をとったものです。


まず一つ目は「掃除(そうじ)」=名前のとおり掃除をすることです。

そして二つ目は「調餌(ちょうじ)」=生き物たちの餌を作ることです。

最後に三つ目は「給餌(きゅうじ)」=生き物たちに餌を与えることです。

では、この三つの仕事の内容を紹介していきたいと思います。


まずは掃除。
家でも部屋の掃除をするように、生き物たちのいる水槽も掃除します。

中でも水族館の掃除といえば、このように水槽に潜って掃除をする様子を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?

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実は水槽に潜って作業をするには、「潜水士」という国が定めた資格が必要で、海遊館の飼育係は全員この資格を持っています。

さらに海遊館で行う潜水作業の訓練を受けて、それに合格しなければなりません。潜水しての掃除は、特別な資格や訓練を受けて、ようやく作業を行うことが出来るのです。


では、次に調餌(ちょうじ)です。
飼育係は生き物たちのために毎日たくさんの餌を作っています。

餌は鮮度がとても大切で、鮮度が落ちると食べてくれなかったり、お腹を壊す原因になったりすることがあるので、鮮度を落とさないようにすばやく作業を行います。

その量は1日に全部でおよそ300kgにもなります。

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3じの作業の中で、海遊館ではこの「調餌」が最も基本の作業で、担当する生き物によっては、餌を作れるようになって初めて掃除や餌を与えることが出来るようになります。


では、最後に「給餌」です。
飼育係の仕事で一番最初に思いつくのが、この「給餌」ではないでしょうか?

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「給餌」は生き物に接することが出来て、一番楽しい仕事でもあるのですが、この「給餌」の時間は生き物の健康チェックが出来る貴重な時間でもあります。

生き物は体の具合が悪くてもそれを隠していることが多いので、食欲はあるか?いつもと違うところが無いか?など、生き物の細かい変化も見逃さないように、毎日しっかりとチェックをしています。

飼育係はこの「3じ」をしっかりとマスターして初めて一人前になることが出来るのです。

寒いところで暮らすくふう?

昨年、オープンした新体感エリアの「北極圏」ゾーン。

かわいいワモンアザラシに目が行きがちではありますが、昨年、飼育係員が北極海で直接採集したものや、カナダのバンクーバー水族館からお譲りいただいた、北極圏の珍しい生物を展示しています。

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さて、まず皆様をお迎えするところにいるアークティックコッド。コッドとはタラ、つまりは鍋物にしておいしいマダラや、たらこ(明太子)のもとであるスケトウダラなどと同じ、あのタラのことを指します。

そして、アークティックとは「北極の」ということですから、「北極のタラ」というわけ。そのままですね(笑)。

私たちが食するタラの仲間は70~75cm、重さ1.4kgぐらいになるものもいますが、アークティックコッドは最大40cmくらいと小ぶりです。
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さて、このアークティックコッド、北極海という低水温の過酷な状況で暮らしております。

流氷が浮かび、氷点下以下になる海で、なぜこの魚が体を凍らせることもなく生活しているかというと、血液の中に「不凍性タンパク質」という物質をもつためなのだとか。

不凍性タンパク質は、氷の結晶が体の中で大きくなって細胞を破壊しないようにしているのです。

この不凍性タンパク質は冷凍食品などに添加され、冷凍焼けしにくい製品づくりなどに使われているようです。ほほう。

当館での飼育温度は5~10℃とやや高めなので(それでも当館では一番低水温です!)、不凍性タンパク質はあまり活躍していないかもしれませんね。



「カマイルカアーチ子通信11月号~サーフです編~」

8月23日に生まれたアーチの子、名前が決まりました。「サーフ」です。

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たくさんのご応募をいただき、ありがとうございました。
みなさまに愛される存在になれるよう、私たちもサーフをしっかりと見つめていきます!

さてさて、最近のサーフですが、、、

お恥ずかしい話、時々、お腹にある生殖溝(サーフは男の子なので1本線が入っています)から、ちょろっと何かが「こんにちは!」していることがあります。私たちは、「サーフの生殖溝から「ぺ」がでてた!!!」っていう会話をするのですが(察しの良い方はわかりますね)、ときどきのぞかせています。

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お姉さんイルカのアクアとの関係も始まりましたよ!

サーフがお母さんのアーチと泳いでいながら、急にぷいっとアクアのところに寄っていきます。
ついこの間まではサーフが近寄ってきても逃げていたり、近くを泳いだだけでアーチに怒られたりとんだり蹴ったりなアクアでしたが、ようやく、サーフを面倒見る余裕とアーチが「任せてもいいかな」思ってもらえるようになったみたいです。

サーフを背びれの横につれて必死に泳ぐアクアの姿はほほえましくて、アクアがお腹にいた頃から見つめてきた私には孫のようにかわいくて愛しくてたまりません!

アクアが生まれてきたときに面倒を見ていたミューは、サーフに近寄ると怒られています。
きっと出産直後に親子をつけまわしたのでアーチに不安が残っているのでしょうね。

もしかしたら、実の娘に子育てを優先的に覚えさせるためにやらせているとかだったらかなり高度な社会性を持つことになりますけど、実際のところは分かりませんね。

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オトボケ顔もご愛嬌なアクアです。

監視カメラは見た!

ある日のこと。
仕事終わりに予備水槽を映している監視モニターへ目をやると...

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...?

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!?

なんか変な休み方しとる!
逆にしんどいやろ!筋トレか!


おもしろい姿勢ですが、万が一、体調不良であってはいけないので慌てて様子を見に行きます!
「おい!大丈夫かー!?」 ガチャ

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「ん?なんスか?」

仲間と直立不動で、わたし何もしてませんよアピール。

飼育員をしていると時々こんな生き物のおもしろ行動が見れます(笑)
次はどんな変なポーズを見せてくれるのか。これからも楽しみです(^皿^)

私も...

「太平洋」水槽をながめていると、マダラエイが目の前を通過していきました。
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展示中のマダラエイは体盤幅(体の横幅)が1.8mもありとても大きいのですが、ホシエイにも体盤幅1.6mもあるものがいます。
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私の身長よりでかい!

ところで、島根県では「大きなエイ」について、こんな伝説があるのだとか。

・大きな鳥が飛んできて、木の枝だと思って止まったのは、実は大きなエビのひげだった。鳥は自分よりもこんな大きなエビがいるのかとびっくり。
・そのエビが「さて休みましょう」と穴に入ると、「誰じゃ、わしの鼻の中に入るのは!」と声が!!エビが穴だと思って入ったのは、大きなエイの鼻だった。えーっ!?
・そのエイ、エビが鼻で動くものだから、むずむずしてきて、「へーっくしょい」とくしゃみをしたため、エビは吹き飛び、腰が折れたとさ。

なるほど、だからエビの腰は折れてるんだな。そして、そんな大きなエイってどんなエイやねん、とひとりでぐふぐふ笑ってしまいます。

この伝説には大きさは書いてませんでしたが、他の国のものでは島かと思ったら、それはエイの背中で、大きさは10kmくらいというのがありました。ひょえー!

しかし、エイの背中って乗ってみたくなる形ですよね。

先日、遅番で通路を見回っておりますと、こんなところに遭遇。
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なんだ、なんだ?近寄ってみれば。
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カスリハタがちょこん!

マダラエイのひれがまくれあがっているのは、カスリハタが落ちないようにとの配慮なのでしょうか?それともたまたま??

カスリハタずるい!!私も乗りたいのに...

アシカニュース

みなさんこんにちは。

5月19日に生まれたカリフォルニア・アシカのスミレのあかちゃんの愛称が決まりました。

『レオ』です!
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たくさんのご応募本当にありがとうございました。

いろいろな案があって悩んだのですが、「好奇心旺盛で人気者になってほしい」という名付け親の方々の思いと、母親のスミレの『れ』の1文字が入っていることが決め手となりました。

レオくんは、おっとりしているお兄ちゃんのコアくんとは正反対で、とても行動的でやんちゃです。潜水作業をしているダイバーの太ももや頭に抱きつくのが大好きで、お昼寝をしていてもダイバーの姿を見つけると飛び起きて潜ってきます。
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↑(お昼寝中)

まだまだスミレの母乳で育っているので、お食事タイムはひとりで自由行動。

コアくんのトレーニング用の輪投げやボールを勝手に持っていって遊んでみたり、お食事中のスミレにくっいてお乳をせがんだり。自由にのびのび暮らしております。

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↑(寝起き。ぼけーっとしています。)

ガラス越しの人にも興味を持ち始めましたので、ぜひ可愛いレオ君に会いに来てくださいね!

ぽわわわわーん

ジンベエザメのワッチをしていると、「太平洋」水槽のダイバーが作業を終えて、上陸の準備をしています。

お疲れ様―!!

と思ったら、ダイバー君、使っていたホースを片付けて、あれれ?仰向けに倒れこみました。

どーしたんだ!!
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ダイバー君、おもむろにボンベから空気を送るレギュレーターを口からはずします。

気持ち悪いのじゃあるまいか...と腰を浮かしかけた時。

ぽわわわわーん。口からなんか出た!

リングだ!リングだ!

他の水族館では、シロイルカやスナメリが口から泡のリングを出していましたが、海遊館ではダイバーが出してるんです。

時々、「タスマン海」水槽のカマイルカが呼吸穴から出して遊んでいることもありますけど。

「太平洋」水槽のダイバーは1日4回、2~3人が潜水作業をしています。

作業が終わった時にダイバーの調子がよければ、ぽわわわわーんをするかもしれませんよ。

チャンスがあればご声援ください。

困った人たち

「日本の森」にカワウソフォーが戻ってきて、にぎやかになりました。

しかし、それに伴い、とても困っている人が2名。

なぜ困っているのかというと、遅番でカワウソの寝袋であるドンゴロス(麻袋)を入れる際、必ず襲われるのです、この2名の係員。

普通は、最終入館者が「日本の森」を通り過ぎる7:15頃、「日本の森」の前にいくと、カワウソたちは今の時期であれば寒くて、もう寝たいので、「早く~」「おっ、係員来た!」とばかりに待ってます。
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部屋に入る扉をまずあけて、前々室(展示に入る前の前の部屋)で長靴を安全長靴に履き替えます。

穴が開くと、長靴台無しですから。
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次に前室から展示に入るダブルキャッチ(展示に入る前の部屋)に入ると、扉前にはカワウソたちがスタンバイ。

「早く、ドンゴロスくれー!」
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「はい、今行くよ」と展示に入り、寝室にドンゴロスをぽーいとほうりこむ
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と、カワウソたちがどどどっと入っていきます。

が、「困っている人」の場合、ダブルキャッチから寝室に行くまでの2mくらいの間にカワウソに絶叫され、ドンゴロスや自分の足にカワウソをぶらさげつつ移動するのだとか。

それはとても困ったもの...。

どういうわけか、襲われるのは2名のみ、どちらも女性で、カワウソを担当した経験はありません。

おそらく、どきどきしながら行動しているのがカワウソにわかり、おもしろがっているのではないかと思うのですが...。

ちなみに私が同行すると、いつもよりもスムーズに寝室に入れることができたそうです。

そして、係員を威嚇しているのはシュロとこっそりザクロ。

君らなぁ!!困ったものです。



ふがふが、ほりほり

特別企画展「体感!熱帯雨林」で9月から展示しているアカハナグマたち。
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木製のジャングルジムなど木をがじがじかじるので、もっと楽しいもの!と登場したのは「土」です。

「パナマ湾」水槽でも土を置いていますが、ここはもっと大きい容器に入れてみようということでどーん。
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すぐにイチゴがやってきて、ふんふん匂ったかと思うと、
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ものすごい勢いで鼻を土の中につっこみました。そして、鼻を土につっこみ、ドリルのようです(笑)。
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さすが、鼻ぐま!

もっと興奮してくると、前足でだだだっと掘り始めますが、どうもこの鼻で"ふがふが"掘るのが楽しいようです。

ふーっと顔を出すとまっくろくろすけでした。

そして、その汚れた手足を係員で拭こうとします。

係員も泥だらけ。やめてくれー!!

でも、ハナグマが楽しいなら、ね!

リスみたい

ある日のこと。閉館間際に「日本の森」のオオサンショウウオ水槽を横からのぞくと、あれ?いない!!

上からのぞいたら、木の洞の中にちょこっと顔が見えました。
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また、お隣のチュウゴクオオサンショウウオ(愛称チュウちゃん)は暗くなると、うろうろ動き出します。

あまりにも立派な尾なので思わず、写真を撮ってしまいました。
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オオサンショウウオの尾と比べてみてみると、盛り上がってて、リスみたい。
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日本固有種のオオサンショウウオと中国原産のチュウゴクオオサンショウウオの違いは、

「体にイボ状の突起がそれほど発達しない」
「眼が突出してやや大きい」
「地色より斑紋の方が薄い」
「尾が長い」
「頭が扁平」

など諸説ありますが、チュウちゃん、頭が扁平で、体のイボが発達していないのは確実ですが、あとの項目は???です。

昨年、広島の安佐動物公園にいるチュウゴクオオサンショウウオを見せていただく機会があったのですが、うちのチュウちゃんとは模様がかなり異なると思いました。

模様は個体差が大きいので、なんともいえませんが...。

今年、京都大学でオオサンショウウオのDNA研究をされている松井先生にお願いして、このチュウちゃんとお隣のオオサンショウウオの種別鑑定をお願いしたところ、99.9%の確率でチュウちゃんはチュウゴクオオサンショウウオ、オオサンショウオは日本産で交雑種ではないことがわかりました。

ちょうど当館にやってきた時(24年前)のチュウちゃんの写真を見つけました。
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このころから、尾は長くはないものの、今見たくリスのような形ではありません。

やはり太りすぎ??と心配をする担当係員なのでした。

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