海遊館日記

2015年2月

モヤの変化

今シーズンの冬、海遊館で暮らすワモンアザラシ「モヤ」の体にある変化が起こっています。

では、まず変化が起こる前(約2年前)の写真です。

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では次に変化後の写真。

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どうでしょう?お解かりいただけましたか?

そうです!「モヤ」の顔が、激しくしわくちゃになってしまったのです!

ところがこれは歳をとってお爺さんになった訳でも嫌な事があって、しかめっ面をしている訳でもありません。



実はオスのワモンアザラシは大人になると顔にシワが出てくるのです。

つまりこれは「モヤ」が一人前のワモンアザラシの仲間入りをした証拠なんですね♪

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これからも「モヤ」の成長から目が離せません!


悩殺ショット??

バックヤードで養生中のカワウソ "3きょうだい" たち。

元気です!

▼ちょっとぼけてますが、左からツクシ、スイカ、ワラビです。
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スイカ君がかわいいので、どーぞ!

カワウソ担当者がアテレコしてみました。

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「毎度!」

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「お祈り」

たまたまカメラ持っててよかったー。

次は悩殺ショット撮るよ!

今頃、ジンベエザメ、どこ泳いでるかな?

昨年度(2013年度)、ジンベエザメにデータロガーを取り付けて、放流後、どこを、どれくらいの深さを泳いでいたか、海遊館日記(2014年3月1日)で報告いたしました。(→ 「データ、取ったどぉ~!!ジンベエザメの調査研究編」


今年度(2014年度)も海遊館で飼育していたジンベエザメにデータロガーを取り付けて放流しました。

そのジンベエザメの名前は、"以布利No.2"。

高知県の研究所(大阪海遊館海洋生物研究所以布利センター)で、2008年から飼育研究していたジンベエザメです。

海遊館では一定の大きさに成長したジンベエザメをもといた海に戻しています。


"以布利No.2"も、大きさが6.5mとかなり大きくなったので、そろそろ海に戻っていただこうというわけです。

日本近海でのジンベエザメの回遊経路は、まだ未解明です。

なので、海に戻っていただくついでに、どこら辺を泳いでいるのか、教えてもらおう作戦です。


昨年度と同様にポップアップタグ(データロガー)を取り付けて、6月18日に高知県土佐清水市から旅立ちました。

"以布利No.2"の背鰭にタグが付いているのが、分かると思います。

前回は1ヵ月間だけ追跡を行いましたが、今回は3ヵ月間追跡を試みました。

そして待つこと3ヵ月、今回も無事にデータが取れました。

早々解析した結果、黒潮に乗って東北沖まで北上、秋口に入ってから南下する傾向が見られました。

おそらく黒潮と親潮の潮目である東北沖は、餌となるプランクトンも豊富なので、東北沖まで回遊したと考えられます。

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さらに、水深データを見てビックリ。
昨年度のジンベエザメは600mまで潜っていたのですが、"以布利No.2"はなんと1,560mまで潜水していたことが分かりました。

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そんな、深くて真っ暗で極寒の世界まで、"以布利No.2"は、何をしに行ってたのでしょう?

これは今後の研究課題です。

テクノロジーがさらに進んで、新しいタイプのデータロガーが開発されれば、このロガーを使って、ジンベエザメの深海での行動を解明したいと思っています。


そして来年度ですが、今回の倍の6ヵ月間、追跡調査を行う予定です。

それによって、秋以降に海水温が低くなってきてから、西に向かうのか?南に向かうのか?はたまたハワイを目指して東に向かうのか?その辺が解明されると思います。

ところで、今頃 "以布利No.2" は、どこを悠々と泳いでるんでしょうね?

「きれい」だけじゃない

1月の終わりごろから、複数回にわたってクラゲ採集を行いました。

そして、やってきたカブトクラゲ。

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カブトクラゲは、有櫛動物門(ゆうしつどうぶつ)というグループに属し、一般にはクシクラゲと呼ばれています。

おなじみのミズクラゲやアカクラゲなどは、刺胞動物(しほうどうぶつ)という毒針を持つグループなので、「クラゲ」といいつつもグループが異なります。

ちなみにクシクラゲの仲間には毒針はありません。

クシクラゲの仲間は、櫛板(くしいた)と呼ばれる繊毛の束を持ち、これを波打たせて泳ぎます。

櫛板の列は8本あるのですが、ここに光が当るとそれを反射して、きらきらとネオンサインのようにきらめきます。

きれいでしょ?

今回はカブトクラゲがたくさん採集でき、大きな水槽にいっぱいでとてもうれしいです。

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クシクラゲの仲間は、植食性の動物プランクトンを捕食するうえに、代謝によってアンモニアやリン酸を多量に排出することから、植物プランクトンの現存量の変動に対して影響を持つのだそうです。

また、クシクラゲたちは食欲旺盛で、餌である動物プランクトンを食べる魚と競合することになると、魚の資源量にも影響を与える可能性があります。

実際、カブトクラゲが大量発生し、漁師さんの網が上がらなくなったり、網目がつまったりなんてことも...。

大阪近辺では例年、今の時期にカブトクラゲの出現がありますが、そのあたりも観察しつつ、「きれい」を楽しみたいと思います。

発電機

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現在、朝の9:00。

我々、設備チームの仕事は、朝一番にこれらの発電機を動かすこと。
そうです。海遊館はこの発電機で動いているのです~!?

というのは冗談で・・・、毎日、早朝に行う作業ではありません。


では、何かと言いますと、発電機がきちんと作動するかを定期的に確認しています。

まだ、お客様がいない時間に屋外へだし、1台づつエンジンをかけて点検を行います。

現在、大小あわせて7台ありますが、停電時などの仮設電源用や魚類輸送時のポンプ用電源、採集で僻地に行った際の携帯電話充電用?等々としています。

使用頻度は少なくても、緊急時に生き物の生命を守るための貴重な電気となるので、いつでも動かせる状態でないといけません。

また、魚類輸送時には海水をかぶることもありますのでメンテナンスもしておかなくてはなりません。

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▲緊急時はこの大型の発電機で「ふあふあクラゲ館」にいるクラゲの命を守ります。


▼20年選手の発電機です。外見こそ、お疲れ気味ですが一発始動!現役バリバリです。
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▼新参者のデュアル・レッド・ジェネレーター。
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㊙チューン?を施したこのコンビは、現在、魚類輸送のホープです。

ゴボウと"3きょうだい"

企画展示「体感!熱帯雨林」のコツメカワウソたち。

ワラビ、ツクシ、スイカの "3きょうだい" から、ミミとハチの "熟年コンビ"  にメンバーチェンジしました。

▼熟年コンビ

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"3きょうだい"たち、どうやらお腹の調子をくずしたようなので、大事をとってバックヤードで体調を整えているところです。



そして先日、この "3きょうだい" の父親、ゴボウが死亡しました。

ひとりっ子のゴボウは、母親ツバキの愛を一身に受けて育ち、ちょっとわがままで「ごぼう王子」と呼ばれることもありました。

新潟市水族館に繁殖を目的に出張したり、写真家・佐藤淳一さんの写真展ではポスターで入口を飾るなど、華々しい活躍でした。

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2014年に "3きょうだい" の父親となり、年末ごろから子どもたちと一緒に暮らしていました。


みなさまにはゴボウを愛していただき、本当にありがとうございました。20150220_3.jpg

ミズダコを展示しています

「日本海溝」水槽で、ミズダコの展示をはじめました。

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今回、展示しているミズダコは、そんなに大きいわけではありませんが、タコ類では最大になる種なので、やはり迫力があります。

「瀬戸内海」水槽のマダコとくらべると、一目瞭然。

大阪といえば「たこ焼き」が有名ですが、この食用の「たこ」はアフリカなどからの輸入物が多いようです。

ミズダコなら足1本でもたくさんのたこ焼きができそうですが、寒い海に暮らすタコなので、関西ではあまり市場で見ることはありません。

北海道や東北では、今の時期が産卵期で沿岸に接近するため、今が旬なのだそうです。

どんな味なのでしょうか。

「モルディブ諸島」水槽の新入りさん【その3】

「モルディブ諸島」水槽(サメとエイのふれあい)の新入りさんシリーズ、最終回です。

今回ご紹介するのは!
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▲トラフザメです。

「モルディブ諸島」水槽には、以前からトラフザメがいて、ザラザラしていると大人気でした。

今回は小さなトラフザメが登場です!
体が小さいので、餌を食べられるかな?イジメられないかな?と、色々心配していたのですが、全く心配無用でした!

体の後半から尾にかけてはまだトラ模様(縞模様)があります。
大きいトラフザメと模様の差を比べてみてはいかがでしょうか?
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今回展示した新入りさん3種は、すぐに「モルディブ諸島」水槽に慣れてくれたので一安心です。

まだ急に触られるとびっくりしてしまいますので、触るときはゆっくり、背中を優しく撫でてあげてくださいね!

※生き物たちのストレスを軽減させる為に、生物の交換を行うことがあります。お越しになった際に生物を変更している場合もありますので、予めご了承下さい。

「モルディブ諸島」水槽の新入りさん【その2】

「モルディブ諸島」水槽(サメとエイのふれあい)に新しく仲間入りしたエイの紹介、その2です。

この水槽では初登場の種です!

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▲オグロオトメエイです。

前回ご紹介したヒョウモンオトメエイと比べると、とても地味な色合いをしています。
同じ水槽で飼育しているヤッコエイや、小さなホシエイと間違われる事が多々ありますので、今回は見分け方を紹介させて頂きます!

まず、こちらはホシエイ▼
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この個体は少し白っぽいですが、背中側全体が黒いのが特徴です。
また、体に白いドット柄があるので、探してみて下さい。

そして、こちらがヤッコエイ▼
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目の周りに黒っぽい模様があり、アイマスクをしているように見えます。
また、薄くて見えにくいのですが、体に青い斑点模様があります。

では、オグロオトメエイはというと...
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体に模様は無く、肌色をしています。
そして、尾がとても長くて黒いです!

尾が黒いので、『オグロ』オトメエイという名前が付いています。
現在、「モルディブ諸島」水槽には、4類のエイがいるので、是非探してみて下さい!

ハート見つけましたか?

2月6日(金)~14日(土)の9日間実施したバレンタインイベント。

内容はバレンタインにちなみ、ハート型のものを生物や水槽内等、海遊館内外8箇所に設置したものを探すというもの。

皆さんはすべて探すことができましたか?
ちなみに、全8個のうち1個だけ、ペンギンにもハートマークがありました。

正解を発表します。
場所は「フォークランド諸島」水槽

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さてどこにハートがあるでしょう?
よーく探して下さい。

ヒントです。
ペンギンたちの翼にご注目下さい!

そうです。正解はこのペンギンのIDバンド♪ 個体を識別するための目印です。
1羽づつ体重や摂餌量などを記録するため、このIDバンドは大切です。

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11羽展示しているペンギンの内、このペンギンの右の翼に装着しているIDバンドだけハートにしていました。

今回のようなイベントを通し、お客様にはハートを発見する楽しさだけではなく、今まで気づかなかった生物の新たな魅力を発見して頂けると嬉しいなぁ~と思います。

来年もハートのIDバンドを装着したペンギンが現れるかもしれませんよ♪

ワモン恋の季節です。

最近、ワモンアザラシたちが恋の季節に入ったようです。

普段は、あまり周りの仲間にベッタリとくっつく事の少ないのですが、パートナーを探して自分を必死にアピールします。



この動画で、後ろから追いかけているワモンアザラシが雄の「モヤ」です。

パートナーを追いかけて、アピールしています!

追いかけられているワモンアザラシの名前は「フブキ」で、実はモヤと同じく雄のアザラシです!

この水槽には、雌のアザラシも暮しているのですが・・・。

モヤは必死になりすぎて、追いかける相手を間違えてしまったようです。

今度は間違えないようにアピールしてね・・・

ワモログ☆その17

ワモログ更新します。

今日はワモさんの困った行動について。

ワモンアザラシは、氷上生活に適した体をしているので、前肢にはそれぞれ5本のつめがあります。
このつめをつかって雪を掘ったり、氷の上でもすべらないようひっかけたりするわけです。

海遊館のワモさんたちも日頃から雪や氷を掘ることはよくあるのですが、最近フブキくんは氷以外のあるモノをひっかくことにはまっています。

それは、水中にあるドーム型のアクリルガラス。

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このワモンアザラシ水槽の目玉といっても過言ではない、巨大な丸いアクリルガラスは傷つきやすく、私たち係員も掃除のときにブラシなどがぶつからないよう慎重に作業しています。

それなのにフブキくんは楽しそうに最近せっせと前肢でガラスをこすっています。

真剣に困っています。どうしよう・・・。

ですが、そんな顔面蒼白な係員とはうらはらにこのフブキの行動がお客様には大好評☆
「きゃ~、アザラシがバイバイしてる~!」
「カワイイ!!」

フブキくん、連日大人気です。お客様の喜ぶ姿とガラスの傷の間で私の心はゆらゆらと揺れております。やり続けて欲しいような、やめて欲しいような・・・。
実際の【お手ふりフブキくん】をどうぞ。


ではまた。

ゴマフアザラシ「シゲくん」デビューしました!(その1)

先日、この海遊館日記でご紹介したゴマフアザラシのシゲくんがデビューしました。

今回はそのときの様子をレポートしたいと思います。

シゲくんがデビューしたのは「モンタレー湾」水槽。
カリフォルニアアシカとゴマフアザラシたちが暮らす水槽です。

北海道の水族館からやってきたシゲくんは、アシカをまだ見たことがありません。
果たしてケンカせず仲良くやってくれるのか?私たち係員も期待と不安が入り混じります。

▼バックヤードの柵越しに展示水槽をのぞきこむシゲ。
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「この向こうが気になる~。」

そしていよいよ柵を開けて「モンタレー湾」水槽へ。
周りをキョロキョロと見渡しながら初めての水槽に出て行きます。ではその様子を実際の動画でどうぞ。

入水後、シゲに対してアシカたちは意外と興味が薄く、とてもスムーズに水槽に馴染むことができました。
(もっとナミ・コア・レオの若いアシカが興味を持つかと思ったのに。意外だ。)

自ら他のアザラシたちのいる方へ泳いでいくことも。
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そして水槽の隅々まであちこち泳ぎ回り、自分の吻先で押したりして壁などの形状を確認していました。まるで新居をチェックしているようです。

新しい仲間シゲくんを皆様よろしくお願いします!
トレードマークは太い眉毛のような模様の困り顔です。

「会いにきてね☆」
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「モルディブ諸島」水槽の新入りさん【その1】

先日、「モルディブ諸島」水槽(サメとエイのふれあい)に新しいサメやエイを搬入しました。

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▲ヒョウモンオトメエイです。

ヒョウ柄の模様が特徴で、お客様の注目度が高いです!

エイを触った事のある方はご存知かど思いますが、エイの体にはウロコがほとんど無いため、全体がとてもヌルヌルしています。

しかし、ヒョウモンオトメエイの背中の中心には小さなウロコがあり、触るとザラザラしているんです!

海遊館にお越しの際は、ぜひ他のエイと触り比べてみて下さい!
背中の中心、背骨の辺りにウロコがあります!

水槽に1尾しかいないので、なかなか触れないのですが...
根気よく触れるチャンスを待ってくださいね!

ろ過器の手術

▼「モンタレー湾」水槽のろ過器
写真① 腹痛を起こしたろ過器.JPG

ろ 過 器 : 「はっ、はっ、腹が痛い!ひぃ~」

ナレーター: どうやらこのろ過器、かなり調子が悪いようです。

ろ 過 器 : 「胃薬飲んでも、何しても治らん、な、なんとかしてくれ~!」

ナレーター: ろ過器は、汚れた水を砂に通してきれいしますが、詰まってくると本来の性能が発揮できず、洗浄が必要となります。


洗浄しても詰まりが解消されない場合は砂の入れ替えが必要となります。

このろ過器は、その時期が来ており、オペ(工事)が必要なようです。

▼中の砂を全部取り除いた様子
写真② 中の砂を全部抜きます.JPG

▼新しい砂を入れて、完成!
写真③ 新しい砂を入れて完成.JPG

ろ 過 器 : 「あー快適、快適、これからもバンバン水をきれいにするで!」

ナレーター: 5~10年に一度、この作業が行われます。このろ過器は「モンタレー湾」水槽(アシカ、アザラシ)を担当しており、相当無理をしていたようです。


のぞきこむのは・・・

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ここはペンギンの予備水槽。写っているオウサマペンギンたちは、
実は先日までペンギンパレードで頑張ってくれていた子たちです(^^)

外に出ていたペンギンたちは一度「検疫(けんえき)」といって、
病気になっていないか検査してからみんなのいる水槽へ移動します。
病気に気づかずに戻してしまって、他のペンギンに感染してしまうと大変ですもんね(>_<)
今は検査が終わって、結果を待っているところです。

さて、今日は予備水槽の水換えの日。
水槽の水を抜いて中を掃除している最中、何気なく顔を上げてみました。

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「おい、うるせえぞ...(怒)」

ヒィッ!むっちゃ恐い!(@д@;)
とってもかわいいペンギンですが、よく見ると眼力がすごい(笑)
ゴシゴシ掃除する音が気になったみたいです。

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立ち上がるとのぞいていた子は離れていきましたが、その両脇には直立不動で動かない2羽が。
なぜ同じポーズ(笑)

「飼育員さん!早くみんなのいる水槽に帰りたいです!」
と直談判しにきたみたいで面白かったです(^皿^)

あと少しで検査結果が出るから、もう少し待っててね~(^ω^)ノ

黒い方々

バックヤードで飼育中のアカハナグマのアズキとパプリカ。

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写真ではわかりにくいのですが、現在、「パナマ湾」水槽で展示しているトマトとイチゴと比べると、なんだか黒いんです。

もともとアズキは、母親の異なるトマトと比べたら濃い色をしていましたが、昨夏、バックヤードに来てから冬になるにつれ、黒っぽくなりました。
アズキの娘のパプリカも一緒に黒くなってます。

毎日見ている担当も当初はあまり気づかなかったのですが、たまにこの場所を通る係員が口々に「なんか黒い!」「くろっ!!」というので、気にしだすと確かに黒い。

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部屋の周辺や床などは明るいのになんででしょうか?アカハナグマじゃなくて、クロハナグマじゃん。

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「知らん!」

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ああそうですか。

ところで、爪がのびてますね。展示水槽だとモルタルの岩などを上り下りするので、適度に削られますが、バックヤードだと木などを入れてはいるものの、なかなか効果は薄いよう。

爪を切る練習をしたいと思います。

かみ??

先日、カミクラゲを採集したので展示しています。

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かみ??
紙、神、上??なんだろう?って思っていたら、髪なのですね。


触手が細くて多いので、くしゃくしゃっとなっていたら髪の毛のように見えます。

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大阪周辺ではこの時期に見られることが多く、「春を告げるクラゲ」なんて呼ばれているようです。

春はもうすぐですね!

いつもと違う風景

2月4日と5日は、休館日でした。

4日には、年に一度の電気点検を行うため、必要最低限の電気供給となりました。

照明はほとんど消えるので、館内は外光の入る水槽だけが明るいです。

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多くの飼育係が作業する調餌室(餌をつくる部屋)や予備水槽などは、8階建ての海遊館の7~8階部分に集中しているので、エレベーターが動いていないと大変です。

1階に忘れ物なんかした日にゃ...泣きます。

そんなことを思いつつ、館内を見回ると、「エクアドル熱帯雨林」のカピバラ・かーたんがちんまり座っていました。

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「体感!熱帯雨林」も照明、空調が使えなくなります。
入口、出口の扉は締切。

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ガスストーブで暖をとります。

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でも、ナマケモノ用のヒーターの電源は確保しておきました。
これがなくっちゃね!

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照明が消えて暗くなって、一瞬わーと思いましたが、カーテンを開けるとほら、この通り。

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いつもと違う風景です。
でも、この方々はまったく気にせず、「早く餌ちょうだいよー」と鳴いてました。

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この風景を見ることができるのは飼育係特権なんでしょうね。

お漏らし!?ドライスーツに御注意

私たちが普段、潜水や餌やりに着用しているのはウェットスーツもしくはドライスーツ。

ウェットスーツは、名前の通り中まで水が入ります。一方、ドライスーツは完全防水仕様になっています。中まで水が入ることが無いので、作業着の上からドライスーツを着ています。

しか~し、使っていくうちに生地が劣化していき、たまに目には見えない小さな穴があいてしまっていることも!

それを知らずにこのドライスーツを着て潜ってしまうと・・・。
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穴の場所によってはこうなってしまいます。
決してお漏らししたわけではないですよ。

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うな垂れる係員。本人のため、顔出しは控えますね!?

サーフがんばってます!

2014年8月生まれのカマイルカのサーフくん。

以前にサーフ通信でお伝えしましたが、離乳訓練を始めています。

最初はおもちゃのようにシシャモで遊んでみたり、なかなかスッと食べてはくれませんでしたが、最近ではかなりスムーズに食べるようになりました。

しかも、余裕が出てきたのか「わざとシシャモをくわえたまま他のイルカに見せつけて、奪い取られそうになる手前に飲み込む」というちょっと迷惑な食べ方をすることもあります(困)。

そんなサーフのトレーニングですが、今日とても大きな進歩がありました。

やっと係員の手からシシャモを食べたんです!

まだ恐る恐るですが、やっと「係員はシシャモをくれる」と理解してくれたようです。

ではその決定的瞬間をどうぞ。
最初はビビって1回スルーするサーフくんにご注目!


その後再チャレンジでは1発で成功。

第59回水族館技術者研究会の開催

公益社団法人動物園水族館協会では年に一度、動物園、水族館、海獣の3つの技術者研究会を行います。
今年度は当館が「水族館」の研究会担当でしたので、1月29日~30日に秋篠宮親王殿下のご臨席を賜り、研究会を開催いたしました。

研究会には北海道から沖縄まで、全国各地より約100名の飼育係が集結しました。

↓ 写真は研究会会場の正面
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初めて全国規模の研究会を担当する係員が多い上、普段は着慣れないスーツを着用し、いろいろなことにてんやわんやでしたが、なんとか無事に会議を終了することができました。

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研究会担当スタッフ以外の当館飼育係も談話会や懇親会に参加して、他園館の方との情報交換を行い、よい刺激になったのではないかと思います。

会の開催にあたって、開催会場のホテルの皆様をはじめ、他の業種の仕事ぶりというものを垣間見ることができました。
普段なーんも考えずに利用しているところでも本当に多くの人が関わっているのだというのが改めてわかりました。

いろいろなことに感謝しなくちゃいけませんね。
ありがとうございました!!

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