先輩社員インタビュー海遊館・ニフレル

「(株)海遊館の社員って何をしているの?」
実際の業務内容や1日のスケジュールを
社員にインタビューしてみました。

先輩社員インタビュー

飼育展示部 魚類環境展示チーム
2009年入社 水産学部 卒

現在の仕事内容を教えてください

飼育展示部で、生き物が健康に生きることができるよう環境を整え、その生き物たちの魅力を「伝える」・「知ってもらう」仕事をしています。 現在の担当である「日本の森」エリアには、カワウソ、水鳥、魚類、植物、甲殻類など多くの生き物がおり、日々の管理に加え、どのように展示・飼育すると「日本の森」エリアのコンセプトである「命の源、水の起源、旅の始まり」を魅力的に「伝える」ことができるのかを考えています。 私たち飼育担当だけではとても難しいことですが、漁師さんや養殖業者さん、大学の先生など専門家の方々の力をお借りして、より魅力的な生き物の研究や展示を目指しています。そして「知ってもらう」ために、広報チーム・営業チームと協力し、生き物サロンなどのイベントを考えたり、教育普及活動の一環で地元の小学校へ講演に行ったりもします。また、動物看護士として検査室の整備や診察処置の補助、担当者と獣医師の架け橋として獣医師業務のサポートも行っています。

現在の仕事内容

印象に残っていることはありますか?

飼育をしていて印象に残っていることといえば、やはり命の誕生や死となりますが、今回はちょっと違う視点で、自分の考えが変わったことを紹介します。 私は正直ずっと人間に生物学的な興味はありませんでした。これは決して人に興味がないというわけではなく、生き物が大好きすぎるあまり、どうしても生き物優先で考えてしまっていたのです。振り返ると、以前はお客様より生き物目線で物事を考えることが多く、教育普及活動や、生き物サロンなど、様々なイベントを実施することも、単に生き物の魅力を伝えるための手段だと思っていました。 ですが、自分自身が出産を経験し、子どもの成長を見守る中で、子育てと飼育の間にはつながりがあることを実感しました。生き物のトレーニングも、教育学、発達学、保育などと通じるものがあることに気付いたのです。また、ひとりの母親として、「子どもにどんな刺激を与えたいか」、「どんな施設だったら子どもを連れていきたいか」を考えるようになり、そのような学びの場を親が探していることを知りました。
出産と子育てを通じて考え方に変化があったことで、仕事においても視野の広がりを感じ、より一層、仕事を面白く感じました。現在は、単に生き物の魅力を伝えるだけでなく、どうしたら子どもたちにもわかりやすく説明できるか、将来生き物の保全を支える子どもたちに海遊館が伝えるべきことは何か、そういったことを日々考えて働いています。
私は親になったことがきっかけで、仕事への向き合い方に変化がありましたが、(株)海遊館は自分の視野が広がったり、成長できたり、それらを楽しみながら仕事ができる職場だと思います。

印象に残っていること

仕事のやりがいは何ですか?

一番やりがいを感じるのは、地球に暮らす生き物について多くの人に伝え、知ってもらうことで、野生生物の保全に貢献できること。それを生き物が身近にいる環境でできることです。生き物を飼育している水族館と、野生生物の保全がどう繋がっているの?と思う方もいると思います。
私は学生時代、野生のイルカの研究をしていました。海遊館に出会い、今は水族館の飼育員として働いていますが、今もなお、野生で生きるはずの生き物を自然界とは違う環境下で飼育するということには違和感があり、日々葛藤していることでもあります。しかし、水族館にはそれを上回る意義があると思っています。それは”知らないものは守れない”という考え方です。 
例えば、「オジサンを守りましょう」と言っても誰もわからないから守ってくれません。でも、「日本にはオジサンという魚がいて、絶滅の危機に瀕しています。種が途絶えないように、海遊館では繁殖に力を入れています。」と言われると、意識して行動に移してくれる人も多いと思うんです。様々な環境問題が起きている今、生き物の大切さや保全活動の必要性を認識している人は多いと思います。だからこそ、生き物の事を伝え続け、それを野生生物の保全に繋げることがとても大切であり、私にとって一番のやりがいです。

職場の雰囲気を教えてください

一言でいうと「優しい」です。当社は、勤続11年もあっという間に感じるほど、とても素敵な職場です。 飼育展示部は個性豊かな人が集まりアットホームですし、他部署の方とも廊下ですれ違うだけで声をかけていただいたりと温かい会社です。
また、福利厚生もしっかりしています。私は3年前に出産育児のため休暇をいただきました。休暇中は、部署の様子が傍観できるように、会社からiPadを支給され、社内のメールを見ることができる任意のシステムもあります。もちろん休暇中なので、私からメールを送ったり反応することはしませんが、そういった情報をもらうことで仕事から置き去りになる不安もなく、スムーズに職場に復帰することができました。復帰後も、上司や仲間に助けていただき、身体も精神も、家族、特に子どもにも、無理をさせず働くことができています。現在、飼育展示部は動物だけでなく飼育員も出産ラッシュなので、先輩ママとパパがいっぱいいて、子育てのサポートもバッチリですよ(笑)もちろん男性の方も育児休暇を取ることができます!

職場の雰囲気

なぜ海遊館に?

学生の頃は水族館に就職したいという気持ちはなく、フィールドでの調査や研究という視点で就職先を探していました。 ある学会に参加した際に、水族館でも多くの研究が行われていることを知り、その成果がお客様に伝わり生き物の魅力について知ってもらうことで、野生生物の保全に貢献しているという考えが生まれ、水族館を就職先として選択しました。様々な水族館がある中で海遊館を志望したのは、やはり展示・飼育されている生き物が活き活きしており、環境、行動、繁殖、遺伝子など様々な分野で研究が行われていることを知ったからです。

なぜ海遊館に?

一番大切にしていることは何ですか?

人も飼育している生き物も活き活きとしていること、視野を広く持ち成長し続けることを大切にしています。 飼育をしていると、「生き物優先!生き物第一!」となって視野が狭くなってしまいがちです。もちろん生き物は優先したうえで、海遊館として生き物の魅力をどう見せるか、どう感じていただくかを忘れないように心がけています。また、私たちが不安定では生き物も不安定になってしまうので、飼育展示部のチーム全員が健全であることも大切です。

一日のスケジュールを教えてください

「盛りだくさんな一日」
飼育展示部ではチームで仕事をしています。基本的には「3じ」とよばれる、調餌(餌作り)、給餌(餌やり)、掃除を中心に日々の業務を行っています。社員それぞれに担当水槽がありますが、その日の出勤状況に応じ、担当の水槽と日課作業が異なる場合も多々あります。さらに動物看護士としての仕事も、生き物の状態に合わせて日々変わります。お仕事がまぁまぁ盛りだくさんな1日だとこんな感じです。

盛りだくさんな一日
  7:50
出社
  8:00
ミーティング
  8:10
「日本の森」開館作業(展示エリアの清掃や給餌)、調餌準備、予備室清掃、午前の餌の調餌
  9:05
メールチェック
  9:30
展示生物給餌(体重測定やトレーニング)、展示室内清掃
10:00
予備室給餌(体重測定やトレーニング)、午後の餌の調餌、「太平洋」水槽の給餌
11:00
獣医師の診察処置補助、展示室カワウソの給餌
12:00
休憩
13:00
屋上植物などメンテナンス、展示、予備室の給餌
15:00
獣医師の診察処置補助、予備室・予備水槽の掃除
15:00
「太平洋」水槽の給餌、予備室の給餌
15:45
展示室のカワウソ、水鳥の掃除、給餌
16:10
作業終了、チーム報告ミーティング、日誌記入
16:30
退勤
1日の仕事の流れ

就活生に一言お願いします

就職したら、様々な分野の方と協力して行うプロジェクトがたくさんあります。当社でいうと、飼育担当者も運営や広報チーム等と協力して、教育普及活動や新しい企画の開発などに関わります。長年生き物の研究をしている私にとって、他部署の方との意見交流はとても新鮮で刺激をもらいます。それとともに、生き物以外の分野についてもう少し勉強しておけばよかったと感じることも多いです。なので学生の皆さんには、自分の興味のある分野だけでなく、幅広く知識を吸収してほしいと思います。就職活動においても、専門の分野を主とする職種にとらわれず、自分がどんなことをしてみたいかというビジョンを大切に、広い視点で自分の力を十分に発揮できる就職先を探してみてください。

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