オンブバッタ異変(海遊館日記番外編)
- 2013.11.25
- 魚類チームの日記
少し暖かい日に海遊館界隈の樹木の植え込み周辺を歩きますと、小さなバッタが見つかることがあります。
11月も下旬になり、かなり寒い日も多いんですけれど、夏よりもこの時期にこのバッタを見かけることが多いような気がしますね。
これはオンブバッタ。のように見えますが、つかまえて翅(し:いわゆる羽のこと)をめくってみると、後翅が赤い(写真では見えません)。オンブバッタに近縁な別種のアカハネオンブバッタらしいのです。

アカハネオンブバッタはもともと琉球や中国大陸に分布していて、大阪にはいないバッタですが、海遊館付近ですっかりふつうのバッタになりました。
つまり、「移入種」。
通勤途中などで海遊館の近所でオンブバッタ類を見かけるたびに翅をめくってみるのですが、昨年からみなアカハネばかりです。
後翅が透明なふつうのオンブバッタは、かつては確かに海遊館近辺にもいたのですが、今や全く見つからなくなりました。アカハネオンブバッタに駆逐されてオンブバッタがいなくなっちゃった、のかどうかはよくわかりません。
それにしても、オンブバッタといえば日本の代表的な普通種。その絶滅を心配しないといけない日が来ようとは...。
(写真は昨年撮影。)
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