アザラシの健康診断
- 2014.10.21
- 海獣チームの日記
海遊館では、担当の獣医が定期的にゴマフアザラシの健康診断を行っています。
その1つが「血液検査」で、血を採って調べることでアザラシたちの健康状態を知ることが出来ます。
では採血の方法ですが、まず餌の時間に検査対象のアザラシがやって来ます。
次に飼育員が餌を与えながら、別の飼育員と獣医がアザラシの後ろに回ります。
後ろに回ったら、飼育員が驚かさないようにそっと後ろ足を掴みます。
そして、獣医が後ろ足の付け根にある血管に注射針を刺して採血を行います。
これだけだと簡単そうに見えますね。
しかし、実はアザラシは体を触られるのが苦手なので、まずは餌の最中に体を触る練習を行い、さらに後ろ足を掴んだり、針を刺す練習をしっかり行う必要があります。
また、アザラシの体にはたくさんの毛が生えているので、体の外からは血管がまったく見えません。
採血をする獣医にもかなりの技術が必要になります。
この方法以外にも検査の際にアザラシを捕まえ、オリに入れて採血を行うといった方法があります。
ですが、この方法では捕まえる際にアザラシや飼育員が怪我をしてしまったり、アザラシが飼育員を怖がって餌を食べなくなってしまう場合があります。
そのため、このようにアザラシに協力してもらって検査を行うことで、安全に健康診断を行うことが出来ます。
このように海遊館では、餌の時間にただ餌を与えるだけでなく、いろいろな体の動きや体に触る練習をして健康診断や毎日の健康チェックに役立てています。
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