大阪湾で出会った生き物たち「クラゲで季節を感じる」

大阪湾では、水面を漂うクラゲを見ると季節を感じることができます。
4月に入ってすぐ見かけたのが写真のカミクラゲとアカクラゲです。
▼カミクラゲ
kamikurage.jpg
カミクラゲは大阪湾では2月頃に傘の高さが1cmほどの幼体を見かけるようになり、春には写真のような傘の高さ10cmほどの成熟した個体が現れます。
▼アカクラゲ
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一方、アカクラゲはカミクラゲより少し遅れて見られるようになり、5月には成熟した傘の直径が20cmほどの大きな個体が現れます。 
それから初夏にはミズクラゲ、真夏にはアンドンクラゲ、お盆の頃にはユウレイクラゲと続きます。

彼らの多くは生まれてしばらくは海底でイソギンチャクのような「ポリプ」という形でくらしています。
そして、それぞれの種類ごとに季節の訪れを正確に感じとり、クラゲの形に変化して私たちの前に姿を現すのです。

実は漁師さんにとってはクラゲは大敵です。
特にアカクラゲやミズクラゲは大発生する事があり、大量に網に絡みつくと、網が引き上げられなかったり破れたり、漁獲物が傷んだりとさんざんです。
これから夏に向け、漁師さんにとってはミズクラゲの動向に目が離せなくなります。
このミズクラゲについては別の機会にお話したいと思います。

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