大阪湾で出会った生き物たち【真夏の暑さに耐える生き物たち】

海岸には、潮位が高い時にも海水に浸ることがほとんどなく、波のしぶきがかかる程度の場所があります。そんな場所にも乾燥に耐えて生きる海岸動物たちがすんでいます。

海遊館前の岸壁にも、干満差の大きい季節の満潮時のみ海水に浸る場所があり、コンクリートブロックを敷き詰めて人が歩けるスペースも確保されています。
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ここは普段、海水に浸ることはほとんどありません。
下の写真が海水に浸かった時の様子です。
真夏の暑さに耐える生き物たち1b.JPG
以前調査をした結果、5種類ほどの海岸生物が見つかっています。
そこで、連日の猛暑で彼らはどうしているのかと先日様子をうかがいに行ってみました。

まず見つけたのは、コンクリートブロックが一枚はがれてくぼんだ場所にいたカクベンケイガニでした。
▼カクベンケイガニ
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そしてブロックとブロックの隙間にできた空間にも、マルウズラタマキビと、アラレタマキビが見つかりました。
▼マルウズラタマキビ
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▼アラレタマキビ
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いずれも直射日光を避けて影になった場所を選んでおり、ブロックの下は海水がしみ込んでわずかに湿っていました。

驚いたのはシロスジフジツボです。
▼シロスジフジツボ
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フジツボ類は物に固着して自ら動くことができません。見つけたシロスジフジツボは直射日光の下、じっと乾燥に耐えているようでした。

彼らは殻蓋と呼ばれる4枚の板を固く閉じて少しでも水分が逃げないようにしているようですが、それでも30℃をこえる暑さを耐えぬくのは驚異的です。
さらに、彼らのエサは主に海水中のプランクトンで、1年の内でも特定の時期にしか海水に浸らないこの場所でエサにありついた後、次ぎの大潮まで長く飢えに耐えてるのです。



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