奇跡の男

11月末、少し調子をくずしたコツメカワウソのじいさま・ニッキ。

▼ニッキ
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動きが悪いなあと思っていたのですが、ここ数年、あまり動かなかった右後肢に加え、左も動かなくなりました。
夜はヒーターを敷いたドッグケージに収容して、日中は元々いる部屋で息子のオリーブと一緒にしていました。
夜は寝るだけなので、ドックケージが安心と思ったのですが、それが仇に...。
足が不自由なため、排泄がうまくいかず、垂れ流しの状態で、自分の排泄物で体が冷えてしまったのです。
ブログを見ると、昨年の1月にも同じような状態になっておりました。
    ↓ ↓ ↓ 
じいさまの年末年始


しかし、今回はケージ内で頭を大きく振り、痙攣のような動きもみられるようになり...。
22歳という年齢から考えると、いつお別れの時がきてもおかしくはないのですが、できるだけのことはしようと、夜間の介護や日中は給餌回数を増やし、投薬や補液などの処置を行うことにしました。

▼手前ニッキ
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部屋にすのこやタオル、ヒーターを敷いているのに、
わざわざ冷たい床に行くニッキ。▼
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ニッキの行くところにあわせてドンゴロスを敷きます。
そして、着いた先で疲れて寝てしまうことの繰り返し。

そこで、すのこ以外の場所には行くことができないようブロック(オリーブは乗り越えることができます)。▼
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一時は体温が32℃台まで低下し、もうだめかと思ったこともありましたが、救いは少しでも餌を食べようとする気があることでした。
ただ、食べれば当然排便しなくてはならないわけで、その際にはばたばた暴れなくてはなららず、浣腸をすることもありました。

摂餌する量は普段より少ないので体重も低下してきます。
このような状態が3~4日続き、今度は体温が上がってきて、獣医曰く、感染症を起こしているかもとのことでした。

そこで、抗生剤を変えてもらったり、補液量を増やすなど、毎日、刻々かわる状況に一喜一憂の日々。
夜にも補液などするため、一緒にいるオリーブも「なんだ?なんだー?」と思いつつも、ニッキを抱きしめて、あたためてくれました。

▼上がオリーブ
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でもさあ、あんた、乗ってる、乗ってる、ニッキに乗らんといて!
▼上がオリーブ
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ヒーターや飲水容器を入れるとまずは自分が利用するオリーブ。▼
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担当から「あんた邪魔~」と邪険にされても動じないし、オリーブにはニッキだけでなく係員も癒されましたよ(笑)。

状態が悪くなってから10日くらいで、徐々に体温が安定し、摂餌量もだんだん増えてきました。
自分で飲水もできます。
▼右がニッキ
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そして、半月を越し、ニッキも自分のペースがつかめてきたようで、体重は少ないけども体温や摂餌量はほぼ元通りです。

そして、この顔!▼
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私たちはあなたのことを「奇跡の男」と呼ぶわ。

ただ、驚いたことに、体重が減ったら、尾が痩せました。数日でです、びっくり!!

今年の夏の尾
▼手前がニッキ
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現在の尾、違いがわかりますか?▼
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太い尾は重そうで排泄もしづらそうでしたが、尾が軽くなって動きやすくなったのが回復の鍵だったような気がします。
ただ、獣医は尾から採血していたので、「細くなったら採血しにくい!」と申しておりました。

なんとかかんとかで年越しできそうで、ほっとする担当者一同でした。▼
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