仕事道具

カマイルカのエサの時間や潜水作業などの時に、私たち飼育員はドライスーツという潜水用のスーツを着て作業をします。ダイビングなどでよく着るウエットスーツとは違い、ドライスーツを着るとスーツの中に水が入ってこないため、服を着たまま水の中で作業ができます。そのため、ウエットスーツに比べ、着替える手間を大幅に減らすことができます。また、体が濡れないため、「南極大陸」水槽など冷たい水の中でも体が冷えにくくなります。
ドライスーツを着用するとこんな感じです。

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通路にはいろいろなサイズのドライスーツがズラリ!!

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さて、ある日のこと。動物たちのエサを準備する調餌室では、飼育員が何やら見慣れぬ作業をしています。

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どうやらエサの準備をしている訳ではないようです。まるでお風呂にでも入っているかのようにも見えますが、もちろん違います。どんな作業をしているか前から見てみると...

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何かを水中へ沈めています。

実は沈めているものはドライスーツです。ドライスーツは毎日、何度も使用します。何ヵ月も使用していると、穴が空いて水が浸入してしまうのです。
「濡れない」と思って着ていたドライスーツに穴があると、潜水作業後に体がびしょ濡れになり、テンション↓↓ですよね...(-_- )なので、穴が空いたドライスーツは早急に補修する必要があります。
上の写真のようにドライスーツを水中に沈めると、穴が空いているところから泡が出きます。確実に補修するために、こうやって穴が空いている場所を正確に突き止めるのです。

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穴の場所が特定できたら、専用の道具で塞いで補修の完了です。
ドライスーツは私たちの大事な仕事道具です。快適に作業をするためにもこういったメンテナンスは欠かせないのです。

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