以布利通信71「ジンベエザメの健康管理 ~以布利編Part1~」

毎日気温が30℃超え、猛暑日が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

高知県土佐清水市にある以布利センターの第2水槽では、現在2頭のジンベエザメを飼育しています。
海遊館で暮らすジンベエザメ「遊」「海」の健康管理については、「ジンベエザメの健康管理」で紹介していますが、以布利センターで暮らしているジンベエザメは、健康管理どうしているの???
今回は、そんな皆様の疑問にお応えすべく、以布利センターのジンベエザメの健康管理について紹介します♪

以布利センターには常駐する獣医師がいないので、月に1回、魚類チームの獣医が往診に向かいます。
とはいえ、大阪から以布利センターまで車で7時間。
たどり着くのに1日かかります。
とにかく遠い...、「○○えもんの○○でもドアが欲しい...」と毎回思います。

健康診断の項目は、
・給餌の確認(ジンベエザメたちのエサの食べ方、エサへの反応などを確認します)
・行動観察(遊泳スピード、遊泳コース:水槽のどこを泳ぐか、泳ぐ方向、他のジンベエザメとの関係性など)
・水中観察(実際に潜ってジンベエザメを近くで確認)
・血液検査
・超音波検査
・糞便検査
・以布利センター職員から、ジンベエザメの近況聞き取り
などなど。

水中観察は、とても大切。
以前からあった傷の治り具合や、新たに傷ができていないか、ジンベエザメに近づいて直接見て確認します。

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 ▲▼写真上が治る前の傷、下が治った傷跡
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ジンベエザメのプロポーション確認のための記録写真を撮影。
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 ▲▼写真上が3月、下が5月に撮影
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また、直接皮膚をさわって、皮膚の張りを確認、粘液が出すぎていないかなどもチェックします。

この他に、ダイバーへの反応を確認することも。
水中にダイバー(人間)が入ると、興味津々で近づいてくるジンベエザメもいますし、逆にダイバーを嫌がって避けることがあります。
ジンベエザメが絶好調の時はダイバーに興味を示す余裕が出ますが、状態が少し落ちると、ダイバーを嫌がったりすることもあるのです。

以布利センターのジンベエザメの健康管理、その他の項目についてはまたブログで報告しますね♪
最後に、以布利のきれいな夕焼けを。
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係員は岸壁になにか魚がいないか確認しています。
きれいな夕焼けより、魚が気になる職業病でしょうか(笑)。

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