以布利通信84 こんな所に!?

こんにちは、以布利センターです。
暑い日が続いていますが、皆様体調はいかがでしょうか?
以布利も暑くなってきて、港の水温も25℃を超えています。

そんな中、最近漁師さんたちから「クラゲ採れたで!いるんやったら持っていき!」とお声がけいただくことが多くなりました。
クラゲクラゲとずっと騒いでた甲斐がありました(笑)
普段はあまりクラゲに関心のない漁師さんたちも「きれいな色しちょるね~」と言ってくれるのがこちらのクラゲ。

2408_iburi84.jpg
ムラサキクラゲの仲間です!(一緒に写っているのはクロヒラアジです)
初夏くらいに見られるクラゲなのですが、傷がつきやすくすぐ弱る、水質に敏感ですぐ弱る、輸送方法が確立していない、などの理由もあってなかなか展示ができない種類です。
いつか海遊館で展示したいなぁと思いつつ、きれいな個体が手に入らないのが現状です。
ですが、ひょっこり港を見に行くとなんと!



ムラサキクラゲの仲間ーーーー!
写真!動画!と慌ててスマホで撮影。
しかし、泳ぐのが速い!しかも柄杓もバケツも持っていない!
なんで何も持ってない時に限っていいクラゲが見つかるのか...。

ちなみにムラサキクラゲの「仲間」と言っているのは、ムラサキクラゲ(学名:Thysanostoma thysanura)、あるいはムラサキクラゲ属の一種(和名なし、学名:Thysanostoma cf. loriferum)で、この2種が日本近海で見られます。
2種の違いは口腕の先端の形状などで見分けるそうですが、ぱっと見よくわかりません...。
そのため、以布利のお隣、高知県幡多郡大月町にある黒潮生物研究所のクラゲ博士と連携し、分類や生態について研究を進めています。
今のところ以布利周辺ではムラサキクラゲ属の一種がよく見られるようです。
今後もいろいろな研究施設と連携して、生物の研究を進めていきたいと思います。

この記事もおすすめ!