サッパのちょんまげ

12月になってすっかり寒くなり、朝起きるのがつらい時期になりましたね。
今日は「チリの岩礁地帯」で生活している魚に着目してお話をします。

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「チリの岩礁地帯」にはカタクチイワシが多くいますが、よく見てみるとマイワシ、マサバ、ヒイラギ、サッパ等、多種多様な魚たちが生活しています。

ゆったり見ていると、頭部にちょんまげのようなものをつけている魚が目につきます。

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このちょんまげ探しに目が慣れてくると、どうやらサッパのみにしか付いていないようです。このちょんまげのようなものは、実はサッパに特異的につく寄生虫です。調べてみると「サッパノギンカ」といい、昔は「サッパヤドリムシ」と呼ばれていたようです。
ヤドリムシというだけあって、サッパを宿主として生活しています。
また、サッパの体長に比例して、サッパノギンカも大きいのでかなり栄養を吸われているのかなと思いました。

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宿主であるサッパから外れているサッパノギンカがあったので、見てみると
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体長は2-3cm位で、脚が14本確認できます。
脚をよく見てみると、かぎ爪状になっているので、宿主であるサッパから離れないような体の特徴が確認できます。
実際にサッパノギンカが付いていた魚を見てみると、サッパノギンカの頭部を中心に脚が差し込まれた痕が見られました。
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あまりサッパの栄養を吸わないでよ~と思う飼育員でした。

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