初めて本物を見ました。
- 2015.06.23
- 魚類チームの日記
先日、東大阪にご在住の方から連絡があり、「駅の近くの恩智川に、カワウソに似た生物がいるので調べて欲しい」 とのことでした。
カワウソに間違えられる生き物には、イタチ、テン、ハクビシン、ミンクなどの他、最近は圧倒的にネズミの仲間であるヌートリアが多いようです。
しかし、昨今、コツメカワウソがペットとして飼育されることもあり、それが逃げ出している可能性もなきにしもあらず・・・と思い、見に行くことにしました。
ご連絡をいただいた方によると、ひと駅歩くあいだに見られるということで、歩くのが苦手な私は内心「えらいこっちゃー」と思いながら現地に向かいました。
到着して駅を降りると、すぐ裏に恩智川がありました。
雨のあとで川は濁っていましたが、50cmくらいのコイが浮かんでいるのが見えました。
そして、歩いて1分ほど(まだ駅舎が見えてます)、橋の下で釣りをしている人の対岸に、なにやら蠢く茶色いもの発見!
その茶色いものは40~50cmくらい、水にちゃぽんと入り、泳ぎ始めました。
水面に頭を出して、あまり体を動かさず、つつつーっとこちら側に向かってきます!
カワウソは、このような泳ぎ方をしません。
そして、上陸。
姿が見えました!!【写真1】
尾を見ると、とても細いし、体の長さも短い。
この生き物は、ヌートリアです。
カワウソと比べると、体型が異なることがわかるでしょうか?【写真2】
意外とあっさりと見つかり、ひと駅分、歩かなくてすみました(笑)。
近くの方に伺うと、(1)ここ数年で増えてきた (2)複数頭いて、繁殖しているようである (3)増水すると、下の写真【写真3】の護岸の上部、白い線あたりまで水がくることがあるが、その時はいなくなる。しかし、水が減ると、またこの周辺に戻ってくる、のだそうです。
しばらく見ていると、、生えている草をむしゃむしゃ食べて、茂みの中に消えていきました。
ヌートリアは、最近は大阪や京都、兵庫など、あちらこちらで見られるというのは聞いていましたが、実際に見るのは初めてでした。
近くで見ることができたので、普段カワウソに接している私たちは、これがカワウソと違う種であるというのはすぐにわかりました。
でも、一般の方は茶色い生き物を見ると、カワウソを連想するかもしれません。
もし、顔が見えたら、ヌートリアは「カピバラ」のような顔をしているのですが、顔がはっきり見えるなんて、それほどありませんね・・・。
体型については、【写真1】、【写真2】を参考にしていただければと思います。
尚、ヌートリアは、特定外来生物なので、見かけても餌を与えたり、捕まえることは法律で禁じられています。
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