ミドリイガイ

イガイ類は二枚貝の仲間ですが、砂に潜るアサリやハマグリのような二枚貝とは違い、足糸と呼ばれる糸を体から多数出して、岩などに付着して生活します。

写真1は、海遊館前の岸壁に沈めたロープを引き上げた時の様子ですが、緑色をしたものはミドリイガイ、それより少し小さ目の茶色っぽいものはコウロエンカワヒバリガイです。どちらも足糸を出してロープや他の個体の貝殻に付着して集団を作っています。

先日、ミドリイガイを付着場所から剥がして水槽に入れてみた時、おもしろい行動が見られました。
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それが写真2です。
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ミドリイガイの貝殻の中から伸びているのは、いわゆる二枚貝の足と呼ばれる部分で、アサリやハマグリなどはこの足を使って砂に潜ったり移動をします。イガイ類は移動することをやめ、付着生活をする道を選んだのですが、一度付着すると移動することのないフジツボなどとは違い、特に小さな個体では付着場所から離れて少しの移動をすることがあるのです。

この時、足を使うことが知られています。私もその知識は持ち合わせていたのですが、付着しているもを見ている事が多く、水槽のミドリイガイの足を見た時、そうだったと思い出しました。生物を見る時、目にしている時の様子だけですべてを判断してはいけないと感じました。
ちなみに、アサリが小さい時には、足糸を出して岩に付着する時期があることを合わせて思い出しました。

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