なにしているの?
- 2018.11.29
- 海獣チームの日記
「モンタレー湾」水槽で朝のアシカのお食事タイムが終わった頃、ゴマフアザラシも食事の時間になります。食事の最中、飼育員が何やらお尻のあたりをモゾモゾしています。
いったい何をしているのでしょうか。
実はゴマフアザラシの体温を測っているところなのです。私たちと同じように体調を崩した時には体温が上がることがあります。
特に高齢のゴマフアザラシについては、小さな不調も見逃さないようにほぼ毎日体温を測っています。
私たち人の場合、多くの方は脇に体温計を挟んで体温を測ると思いますが、水中で暮らし、なおかつ皮下脂肪の厚いアザラシの体温を測るには、直腸温を測ります。
最初の写真は専用の体温計を肛門に差し込んでいるところだったのです。
肛門は後ろ脚の間、ちょうどしっぽの下側にあります。体温計は20cm程度差し込むのですが、うまく差し込むにはちょっとコツがいります。奥に入らないからと無理に差し込むと腸管を傷つけてしまうこともあるので、手の感覚に気を付けて慎重に行います。もちろんゴマフアザラシが体温測定を嫌がらないように、トレーニングできていることも重要です。
食事の時には体温測定の他、採血や爪切りなども行っていたりします。エサを与えている様子だけでなく、こういった健康管理にも注目してみてください。
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