オオバン
- 2019.02.15
- 大阪湾で出会った生き物たち
オオバンは、大阪府では冬になると川や池、港の中などに姿を見ることが多くなる冬鳥です。1月の中頃、天保山岸壁をのぞいてみると、案の定、数羽のオオバンがやって来ていました(写真1)。オオバンの特徴は額にある白い額板(がくばん)です(写真2)。このおかげで遠くからでもすぐ種類を見分けることができます。ちなみに、天保山岸壁では、コガモ(写真3)やヒドリガモなどのカモ類も少数ですが冬から春にかけて見ることができます。
オオバンは、30年ほど前までは大阪府ではめずらしい冬鳥とされていたようですが、近年個体数が急増しているそうです。天保山の近くにある南港野鳥園で聞いても、増えていると教えていただきました。これは大阪府だけではなく全国的にも増えている場所があり、逆に減っている場所もあるそうです。単に繁殖して数が増えたのではなく、渡りをする鳥たちの越冬地と繁殖地の環境変化に伴い、移動場所を変化させているのかもしれません。
天保山岸壁では、オオバンやカモ類は水面にくちばしを当てて何かをついばんで食べているようです(写真3参照)。水面には小さな浮遊ゴミも見られ、一緒に食べてしまわないのか気になります。また、陸に上って採食することもありますので、捨てられた釣り糸が脚にからまるような事もないとはかぎりません。
これから春ごろに彼らが旅立つまで、様子を見守りたいと思います。
(写真1:天保山岸壁のオオバン)
(写真2:オオバンの額板)
(写真3:天保山岸壁のコガモ)
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