換羽中のペンギンは...

先日に続きまして、今回もジェンツーペンギンの換羽(かんう。羽毛の生え換わり)のお話です。
「南極大陸」水槽のエサの時間を見てみると、他のペンギンたちは我先にと飼育員の方へ集まってきていますが、換羽中のペンギンは離れたところでじっとしています。

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実は換羽中のペンギンはエサを食べません。
ペンギンの羽毛には防水性があり、冷たい水から体を守ってくれます。けれども換羽中は羽毛の防水性がなくなってしまうため、水に入れなくなってしまい、エサである魚やオキアミを捕ることができなくなります。
なので、換羽前のペンギンはたくさんエサを食べて脂肪を蓄え、換羽中の絶食に備えるのです。
水槽の中でも同じで、自然界と同じように換羽前にはたくさんエサを食べ、換羽が始まるとエサを食べなくなります。

個人的には一部の羽毛が抜けているだけでも、水中で俊敏な動きができなくなるためエサを捕れなくなったり、他の動物に食べられる危険が増えたりする、なんてこともあるのかな、と考えたりもしています。
ジェンツーペンギンの換羽はおよそ2週間。しっかり太った体も換羽が終わることにはスリムになっています。今年の換羽も無事に終わるよう、ボサボサのペンギンを見たら応援してくださいね。

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