衝撃的...

「太平洋」水槽にはジンベエザメの他にも多くのサメが暮らしています。
そのサメのひとつに、平たく長い尾ビレを持つトラフザメがいます。
さてこのトラフザメ、先日このような姿を目撃しました。
2301_torafu_1.jpg
...え?!ひっくり返って尾ビレを食べられてる?!
実際、お客様からも「サメが共食いしてる!」と連絡を受けたりもしました。写真で見るとなかなか衝撃的ですが、これ、共食いでも前のサメが死にかけているわけでもありません。実は、繁殖行動なのです!

多くの魚類はメスが産んだ卵にオスが精子をかけて繁殖を行います。
しかし、多くのサメは交尾をして繁殖するんです!これはエイの仲間にも見られる繁殖方法です。
オスはクラスパーと呼ばれる交接器を使って交尾をします。交尾をする際、オスはメスのヒレを噛むのですが、この時、噛まれた側はまるで催眠がかかったように動かなくなります。
そう!これがひっくり返って尾ビレを噛まれている、写真のような光景になるのです!

...と言いましたがこの話には続きがあります。
先ほどの写真の動画がこちらなのですが...。


改めて見ると本当に「大丈夫」と心配になる光景ですが、よく見ると...あれ?噛まれている方にもクラスパーがある!
「太平洋」水槽で暮らしているトラフザメは4尾いますが、実はメスは1尾しかいません。
2301_torafu_2.jpg
この写真の3尾いるトラフザメのうち、黒くて大きいのがメスです。
ということは嚙み合っている2尾はオス同士?どういうこと??
相手を間違えてしまったのか、メスをめぐって喧嘩しているのか...。
真相は分かりませんが、繁殖行動はオスとメスで行ってもらえるとうれしいかな?

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