タカアシガニがアツい!

先日「日本海溝」水槽に約14kgのタカアシガニを搬入したことをお話しました。
(→「巨大タカアシガニ来る!」

さて、今回はタカアシガニの初期飼育についてです。海遊館では昨年の3月よりタカアシガニの繁殖に取り組んでいます。将来的に水槽内で私たちが育てたカニの幼生(虫でいう幼虫の時期)が大きく成長し、その個体がまた繁殖することを目標にしています。

今年は卵を持った雌を譲っていただくことができたため、卵を採取し、バックヤードで育成することにしました。
卵を持った雌は年中漁獲されますが、卵がふ化するのは12月~4月頃といわれています。

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バックヤードではこのように卵を育成していて、毎日、容器の水換え作業を実施しました。

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こちらはふ化直前の卵です。眼が見えてきました。

カニの幼生は親とは異なる形をしています。ふ化したての幼生は「プレゾエア」と呼ばれ、約10分程度で脱皮をして「ゾエア(Ⅰ期)」に変化します。ゾエアはエビのような形をしていて、水面で浮遊生活を送ります。
今回はプレゾエアを写真に収めることはできませんでしたが、ゾエアⅠ期はこのような姿をしています。
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この後、順調にいけば、「ゾエアⅡ期」へと進み、更にはもう少しカニに近い形だけど、まだ浮遊生活を行う「メガロパ期」、そして、ようやくなじみのある「稚カニ期」へと変化します。ふ化から稚ガニになるまで60日ぐらいかかると思われます。

また、こちらでタカアシガニ幼生の成長記録を報告したいと思います。
上手く成長しますように...

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