この姿は今だけ!
- 2024.05.14
- 魚類チームの日記
小さな口を目一杯開け、こちらを伺うこの黒い魚......名前がわかりますか?
正解は「ハナヒゲウツボ」です!
現在開催中の特別展『いのちぐるぐるサンゴ展』で暮らしていて、皆様もよく耳にする魚だと思います。
実際、水槽を囲まれているのをよく目にします。人気者ですね!
しかし、チラホラ聞こえてくるのが、「え、なんか黒いんやけど〜」
わかります。図鑑やテレビ、ゲームで出てくるハナヒゲウツボって、綺麗な「青」色っていうイメージがありますよね。
実はハナヒゲウツボって歳をとると「黒→青→黄」と体色が変わります。
つまり、まだまだ若いハナヒゲウツボなのです。
ちなみにハナヒゲウツボの名前は鼻のあなが花びらのように開いていることからついたのですが、それも歳を取ると大きくなってきます。
今は残念ながら小さいですが、いずれ大きく綺麗な花が咲くでしょう!
あ、歳をとると言えば......
ハナヒゲウツボって歳をとると体色だけが変わるわけではありません。何が変わるでしょう?
答えはなんと「性別」です!
ハナヒゲウツボはオスとして誕生(雄性先熟=ゆうせいせんじゅく)し、体色が黄色くなってきた頃、メスに変わって産卵するという一生を送るのです。そして、産卵すれば1ヵ月程度で命を落としてしまいます。
何とも儚いですね。
ともあれ、歳をとると体色と性別が変わるなんてすごいですよね。
海遊館で見られるハナヒゲウツボたちも、ずっと見ていれば変化の瞬間に出会えるかも......?
まだまだ小さくて可愛いハナヒゲウツボたちですが、その姿を見られるのも今だけです。
ぜひ、今の姿を目に焼き付けてくださいね。
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