カワウソぼうしをつくったよ!

5月の最終水曜日は「世界カワウソの日」です。
今年の当館の取り組みとして、5月18日、19日の2日間、小学生以上とその保護者の方を対象として、カワウソを楽しく学べる特別講座を開催しました。

まずは朝も早いのですが、「日本の森」で昨年生まれのこどもたちと、おじさんミウの給餌を見学。
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それからカワウソについてのお話です。
今回はカワウソの顔をぼうしにくっつけるので、目と耳と鼻の位置が一直線上にある=水に入った時に呼吸がしやすく、目も水の上と下を見やすい、ということを学びました。

いよいよぼうしづくり。カワウソの顔のパーツは裏がシールになっているフェルトでできています。
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これをみなさんでちょきちょき切って、麦わらぼうしにはりつけます。
パーツは同じでも、貼り付け方によっていろんな顔ができました!

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次はコツメカワウソが暮らす東南アジアのお話です。
カワウソが暮らすマングローブ林は水場の汚染やエビ養殖などで切り開かれることにより数が減ってしまいました。
これまでのエビ養殖は病気の発生などで生産性が低下すると、新たな場所(マンクローブ林)を切り開いて養殖場をつくっていましたが、最近は自然環境や働く人たち、地域社会に配慮した養殖に変わってきています。そのような取り組みをしているエビ製品には包装にマークが表記されていますので、食する機会がありましたらぜひ探してみてください。
また、東南アジアで生産されているパーム油(アブラヤシ)はポテトチップスやパンなどの加工食品、洗剤、せっけん、化粧品に使われていて、これも私たちの生活にはかかせないものです。このアブラヤシ栽培のために熱帯林はやはり切り開かれ、多くの生き物たちの住処を減らしたり、災害を引き起こす原因にもなっています。

このように東南アジアで起こっていることは現地だけの問題ではなく、私たちも影響をかなり与えているということがわかりました。では、私たちにできることはなんでしょう?
それを参加者のみなさんと考えるために、ゲームを行いました。

2405_kawausohat_05.jpg(ゲーム開始前の写真)

3組にわかれてもらい、1組に1000円を渡します。そのお金で「海遊館商店」に行き、ものを買ったり、自分たちでできることを考えます。
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食器洗剤でも3種類ありますし、海遊館でカワウソの話を聞いたり、おうちで節電に励むなどいろいろなことがあります。さて、みなさんはどれを選ぶかな??

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カードの裏には「自然や動物を守る」「作る人を守る」「買う人を豊かにする」という観点から点数が記載されており、それによって泣いていたカワウソはにこにこ、困っていた労働者もにこにこに、そして、私たちもにこにこになるというしくみです。

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みなさん、悩みながらいろいろ選んで、上手な買い物をしてくださいました。
買い物の前と比べると、買い物後はみなが豊かになったことがわかるでしょうか?
2405_kawausohat_09.jpg(ゲーム終了後の写真)

海遊館商店もにこにこです。

この問題は小学生には難しい内容かもしれませんが、ゲームを通じて何かを感じていただければいいなあと思います。

ところで、この麦わらぼうし、屋上で作業する時に使いたいんだけど、ほしいな~
私、こども用がサイズぴったりなのです。
担当からは「自分でつくれ!」って言われそうです(笑)
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