2023.08.21
生きもの情報
ワモンアザラシ「ミゾレ」の巣立ちが決まりました。
繁殖を見据えた取り組みです ワモンアザラシのミゾレ 「北極圏」水槽で暮らすワモンアザラシ「ミゾレ(オス、2歳)」を、おたる水族館(北海道小樽市)へ搬出することに決定いたしました。搬出時期は11月下旬の予定です。「ミゾレ」は、2021年4月1日に、海遊館で初めて繁殖したワモンアザラシです。誕生直後に低体温等の症状が認められたため飼育員が24時間体制でケアを行い、その後、日本初の完全人工哺育によって育てられました。2021年8月18日に「北極圏」水槽で一般公開を開始し、以降現在に至るまで同水槽で暮らしています。今回は、繁殖を目的とした「ブリーディングローン」による搬出です。「ミゾレ」が繁殖適齢期を迎える前に海遊館から巣立たせ、新しい環境に適応し、国内での持続的なワモンアザラシの飼育展示を実現するために、おたる水族館と共同で繁殖に取り組みます。「ミゾレ」は誕生以来、全国の方からたくさんの関心や応援をいただいています。巣立ちまでの約3か月間、少しでも多くの方に海遊館での暮らしぶりや愛らしい仕草、飼育員とのコミュニケーションの様子などご覧いただければと思います。なお「ミゾレ」の搬出に伴い、様々なイベントやキャンペーンを実施する予定ですが、詳細が決まり次第、海遊館ホームページで発信いたします。
2023.08.04
生きもの情報
※展示終了いたしました 「クリオネ」の展示を開始しました
飼育員が北極で採集しました! ※展示終了いたしました。「クリオネ(和名:ハダカカメガイ)」の展示は1年1ヶ月ぶりです。北海道大学の練習船「おしょろ丸」が実施した北極航海調査に、6月28日から8月1日までの約1ヶ月間飼育員が同行し、採集しました。本調査ではクリオネの他にも、北極圏に生息する魚類や無脊椎動物を採集しています。これらの生物の展示やイベントの実施につきましては、後日お知らせ致します。調査の様子は「海遊館日記」で紹介しています。今後も更新していきますのでお楽しみに! 場 所 館内「北極圏」 種 類 クリオネ(ハダカカメガイ) ※予告なく展示を終了する場合があります。 クリオネ(ハダカカメガイ) 日本では属名の「Clione」から、一般に「クリオネ」と呼ばれることが多い。貝殻を持たない貝の仲間であることから、「ハダカカメガイ」の和名を持つ。北極圏やその周辺といった低水温の海域に生息しており、翼のような器官「翼足(よくそく)」を羽ばたかせ、海中を漂いながら生活する。同じ貝の仲間である「ミジンウキマイマイ」を常食とし、頭頂部にある口から6本の触手(バッカルコーン)を出して捕らえる。
2023.07.12
調査・研究
ジンベエザメの調査を開始しました。
2023年7月11日(火)、高知県の定置網に入網したジンベエザメに記録装置(データロガー)を取り付け、回遊ルート等、生態解明を目指した調査を開始しました。海遊館では2011年から、ジンベエザメの生態解明を目指し、記録装置を用いた回遊ルート調査「バイオロギング」に取り組んでいます。2022年12月から2023年2月の3ヶ月間は、本調査のさらなる発展のためにクラウドファンディングを実施し、1,000万円を超えるご支援をいただくことができました。今回はクラウドファンディング実施後初となる調査で、高知県の定置網に入網した全長6.9mのオスのジンベエザメに、調査期間を1ヶ月に設定した記録装置を取り付け、放流しました。記録装置は設定期間に達すると調査対象から切り離され、水面へ浮上し収集データを送信する仕組みとなっています。衛星を通じてデータを受信し、解析することで、ジンベエザメが移動した座標、水深、環境といった情報を知ることができます。調査結果につきましては、海遊館ホームページで発信する予定です。
2023.06.16
生きもの情報
ミナミイワトビペンギンが2羽誕生しました
「フォークランド諸島」(マルビナス)水槽内で親鳥が子育て中です 2023年6月10日(土)、11日(日)に、「フォークランド諸島(マルビナス)」水槽で、ミナミイワトビペンギンの雛が計2羽誕生しました。 子育ての様子(6/12撮影)ミナミイワトビペンギンの雛(6/12撮影) 2羽の雛は成長を安定させるため、1羽は親鳥が、もう1羽は「仮親(親鳥ではない別のペア)」が子育てをしています。親鳥・仮親が雛に口移しで餌を与えるなど、子育ての様子を観察できます。雛の成長は順調で、毎朝の体重測定や観察で健康状態をチェックしながら子育てを見守っています。 雛と子育ての様子をご覧いただくことで、生命誕生のすばらしさを感じていただければと考えています。 今回誕生した雛について [ 1羽目 ]孵化日:2023年6月10日(土)性 別:不明 体 重:77.7g (出生直後)276.5g (6月16日) [ 2羽目 ]孵化日:2023年6月11日(日)性 別:不明 体 重:55.5g (出生直後)204.2g (6月16日) 担当者のコメント 海遊館でのミナミイワトビペンギンの繁殖は3年ぶりとなります。これまで毎年のように雛が誕生していたのが昨年、一昨年と途絶え、どうすれば繁殖を再開できるか悩み、試行錯誤を重ねる毎日でした。このように雛の姿を見ることができて、とても嬉しく思います。 ミナミイワトビペンギンについて 和名:ミナミイワトビペンギン英名:Southern rockhopper penguin学名:Eudyptes chrysocome フォークランド諸島など南極周辺の島々に生息し、体長は約50cmでペンギンのなかでも小型の種。岩場を飛び跳ねながら移動することからこの名前が付いた。目の上にある黄色い冠羽が特徴。沿岸の岩場の小石や雑草で巣を作り、メスは1回の繁殖で通常2個の卵を産む。ペンギンの中では気性がやや激しい。小魚やオキアミなどを食べる。IUCN(国際自然保護連合)が定めるレッドリストにて、絶滅危惧種に指定されている。
2023.05.26
ニュース
ミニ企画展「伝えるカワウソたち」開催のお知らせ
7/18 みなさまも宣言してみませんか? 2023年5月26日(金)から、ミニ企画展「伝えるカワウソたち」を開催します。本企画展では、「コミュニケーション」「生息地」「保全への取り組み」の3つのテーマでコツメカワウソの生態を紹介します。コミュニケーションテーマ内「におい」のコーナーでは、コツメカワウソが縄張りの主張や威嚇の際に肛門腺から出す「分泌液」を展示しており、においを体験いただくことができます。海遊館は企画展を通し、コツメカワウソの魅力や保全活動をお伝えしたいと考えています。 ミニ企画展「伝えるカワウソたち」について 開催期間:2023年5月26日(金)~ 2023年10月29日(日) 場 所:海遊館メインビル4F(ビューイングルーム) 料 金:無料(海遊館入館料に含む) 「カワウソの未来のために~みんなの行動宣言~」参加者募集! 企画展をみていただいたお客様に、カワウソや地球のためにできること(行動宣言)を記入していただいた用紙を「カワウソ顔パネル」に展示します。開催期間:2023年7月18日(火)12:00 ~ ※用紙がなくなり次第終了 対 象:小学生以上 場 所:ミニ企画展「伝えるカワウソたち」内 料 金:無料
2023.05.17
生きもの情報
イトマキエイの出産と赤ちゃん死亡のお知らせ
2023年5月16日(火)に妊娠中のイトマキエイ(2022年12月12日報道発表済み)が出産しましたが、赤ちゃんは誕生後に死亡しました。病理解剖と血液検査の結果から、遊泳が上手くできず体力を消耗し、血液のバランスが崩れたことが原因と考えています。 「太平洋」水槽で飼育しているメス(以下「母親」)の妊娠が判明してから、定期的な超音波検査により 胎仔の成長を確認し、母親の腹部の膨らみや行動の変化を記録していました。また、誕生後の赤ちゃんの保護を目的に、水槽内に仕切り網を設置して出産に備えていました。 5月16日の朝8時30分、飼育員が「太平洋」水槽の観察時に赤ちゃんを確認しました。赤ちゃんの遊泳が不安定であったため、ダイバーがサポートしながら見守っていましたが、12時頃から遊泳が弱くなる等の不調が見られました。飼育員と獣医が赤ちゃんを取り上げ、ケアに努めましたが、16時18分に死亡しました。 なお、母親は出産後の経過観察のため、引き続き「太平洋」水槽の仕切り網内で飼育いたします。 (6月2日に仕切り網を撤去いたしました。) 今回、海遊館では世界で初めて飼育下におけるイトマキエイの妊娠から出産に至る知見を得ることができました。この知識と経験を最大限に活かし、イトマキエイの繁殖と保全に役立てていきたいと考えています。 イトマキエイ仔について ■出生日 : 2023年5月16日(火)早朝 ■性 別 : オス ■体盤幅 : 1.03m ※体盤幅...両胸びれ間の長さ ■母 親 : 体盤幅2.04m、2015年から海遊館で飼育 イトマキエイについて 英名Spinetail devilray学名:Mobula mobula 南日本から東シナ海、南シナ海、ハワイにかけて分布する大型のエイで、頭部にある一対の頭鰭(あたまびれ)が特徴。体盤幅約3m。オニイトマキエイやナンヨウマンタに姿が似るが、口の位置や幅の違いにより見分けられる。漁獲による生息数の減少が示唆されており、IUCN (国際自然保護連合)のレッドリストでは「危機(EN)」に指定されている絶滅危惧種。外洋域に生息することや飼育例の少なさから研究が進んでおらず、生態に謎が多い。
2023.05.12
ニュース
5/12~14 「サンゴショーウィンドウ」を開催します。
5月12日(金)~14日(日)の3日間、「グレート・バリア・リーフ」水槽で、海洋プラスチック等を再利用して作られたファッションアイテムを展示する特別企画「サンゴショーウィンドウ」を開催します。 「サンゴショーウィンドウ」展示 「グレート・バリア・リーフ」水槽は、2024年9月のオープンに向けてリニューアル工事中です。「グレート・バリア・リーフ」水槽リニューアル工事のお知らせ【2024年9月オープン予定】今回の企画は、リニューアル工事で魚を移動させ、海水を全て抜いた展示水槽が舞台です。サンゴ礁を背景に、海洋プラスチックごみや漁網などの素材をリサイクルして作られた、海にやさしいファッションアイテムをショーウィンドウ風に展示します。水槽に並ぶアイテムは、ウィンドウに貼られたQRコードをスマホで読み込むことで実際に購入可能です。※展示アイテムの中には一部非売品のものもございます。1990年の開館以来、33年にわたり海遊館を支えてきた展示と海洋保全プロダクトのコラボレーションにより、サンゴ礁の海のかけがえのなさ、保全の大切さを感じていただくきっかけとなればと考えています。 『サンゴショーウィンドウ』について 開催期間:2023年5月12日(金) ~ 5月14日(日) 営業時間:5月12日(金)...10:30~20:00 5月13日(土)14日(日)...9:30~20:00 場 所:メインビル4F 「グレート・バリア・リーフ」水槽 協賛企業: ECOALF(エコアルフ) PORTRUNKS(ポルトランクス) Rideeco(リデコ)
2023.04.27
生きもの情報
「グレート・バリア・リーフ」水槽リニューアル工事のお知らせ【2024年秋オープン予定】
「グレート・バリア・リーフ」水槽リニューアル工事のお知らせ2024年秋オープン予定 2023年5月8日(月)より、「グレート・バリア・リーフ」水槽を閉鎖し、リニューアル工事を行います。 オープンは、2024年秋を予定しています。 「グレート・バリア・リーフ」水槽は、オーストラリア北東海岸沖、面積26万㎢に達する世界最大のサンゴ礁と、そこで暮らす熱帯性の魚たちの生態系を再現しています。 今回のリニューアル工事では、"サンゴの生命力"をテーマに、サンゴ礁の華やかさだけでなく、生命のつながりや再生など、より自然に近いリアルな表現に挑戦し、地球規模の環境保全について、これまで以上にメッセージを発信できる展示への進化を目指します。 また、展示リニューアルに伴う特別企画として、魚を展示水槽からバックヤードに移動し、海水を抜いた展示空間の擬サンゴを舞台に、海洋プラスチック等を再利用して作られたファッションアイテムで彩る『サンゴショーウィンドウ』を3日間限定で開催します。 『サンゴショーウィンドウ』について 開催期間:2023年5月12日(金) ~ 5月14日(日) 場 所:メインビル4F 「グレート・バリア・リーフ」水槽 協賛企業: ECOALF(エコアルフ) PORTRUNKS(ポルトランクス) Rideeco(リデコ)
2023.04.21
ニュース
海遊館公式SNSアカウントのなりすましについて
株式会社海遊館 【お知らせ】 現在、第三者が当社になりすまし、フェイスブックに当社のロゴを無断で使用したうえでアカウントを開設していることが確認されています。これらは当社とは一切関係がありませんのでご注意いただきますようお願いいたします。なお、当社公式SNSアカウントの一覧は、公式ホームページ内のトップページ下部に掲載しております。海遊館公式FB:https://www.facebook.com/kaiyukan/
2023.04.18
生きもの情報
海遊館初!「ツヅミクラゲ」を展示しています
館内「海月銀河」にてツヅミクラゲを飼育展示しています 展示終了しました 「ツヅミクラゲ」の展示は、海遊館では初となります。クラゲ担当飼育員が、兵庫県淡路島で採集しました。 場 所 館内「海月銀河」(くらげぎんが) 種 類 ツヅミクラゲ ※予告なく展示を終了する場合があります。 ツヅミクラゲ 学名:Pseudaegina pentanema 傘径数㎝程度。多くのクラゲは体の構造が4放射相称であるが、ツヅミクラゲは5放射相称の体を持つ。触手は通常5本だが、4本や6本の個体も存在する。太平洋側で冬~春にかけて見られる外洋性のクラゲであり、大阪湾域での出現は珍しい。