「はじめまして!」のスズフリクラゲ

私はクラゲ担当になってから、ある事をするのが習慣になってしまいました。それは「ポリプ」を探すことです。クラゲの多くは、ふわふわと泳ぐ姿になる前に「ポリプ」という姿で底生生活をします。
ポリプは色んな所にいます。砂や岩、海藻、時には貝や甲殻類の殻に引っ付いたまま水族館にやってきて、水槽内で勝手に増えていくこともしばしば...。なので、私は水槽の掃除をしている時や新しく生き物が搬入された時にすかさずチェックして、見つけたものを別の容器に移して飼育します。これは育ててみないとクラゲかどうかはわかりません。クラゲ好きとしては、クラゲのポリプだと嬉しいのですが、他の刺胞動物の可能性もあるのです。そんなわけで、毎日ポリプとにらめっこしています。

そして先日、ある水槽から採取したポリプからクラゲが生まれました!
ポリプの長さは大体5㎜程でした。ちょこっと横から生えているクラゲが見えています。かわいい...。

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クラゲを拡大すると!

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これはスズフリクラゲの仲間かと思われます。ちなみに大きさは0.5㎜ほど...。肉眼で見ると生き物なのかどうか認識するのも難しいですが、顕微鏡を使って観察するとしっかりクラゲの形をしているのがわかります。触手にはたくさんの刺胞塊(毒の入った袋)が房状についていて、これが鈴を振っているように見えることからその名がつきました。

私自身、初めて出会ったクラゲなのでこれからの成長を楽しみにしつつ、新たなポリプ探しも続けていこうと思います!

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