「日本の森」の水草のお話
- 2020.09.18
- 魚類チームの日記
「日本の森」の水鳥コーナーにセキショウモという水草を展示しています。
この状態になるまで、2年半ほどかかりましたので、その経過をごらんください。
展示開始はちょうど3年前の4月でした。
水鳥コーナーは、水鳥と水中にはフナの仲間とアユを展示していますが、もう少し水中部分を鮮やかにしたいと思い、水草を植えることにしました。
この水槽は底掃除(バキューム清掃)を頻繁に行うため、掃除がしやすいよう、底は大きな石でレイアウトを組んでいます。また、流れも強いことから水草は流れに強いもの、かつ、底砂がなくても大丈夫なものということで、セキショウモという種類を選びました。
そして、このようにマットに植え込んだものを水槽内に入れることにしたのです。
しかし、すぐにフナたちがセキショウモを抜いてしまい、何回かトライしてみましたが、1年目はうまくいきませんでした。
そこで2年目は夏場の水温を少し上げ、照明は水草育成に向いているものに交換するなどの工夫をしてみました。
こちらは2年目の4月のようすです。赤い矢印のところに水草があるのがわかりますか?
7月になると少しずつ伸びてきました。
10月になると、かなり伸びました。
照明も効果はありましたが、水温を高くしたことがよかったようです。水温が高いと魚や水鳥に水草を食べられても、それを上回る成長スピードで生えてくるのです。
これを見た上司はボソッと「サラダバーやな」と言っていました。
魚類もフナの仲間だけでなく、タナゴの仲間なども増やしてみました。
3年目は、底に砂利を敷き、セキショウモを植える範囲を広くして、別の種類の水草も植えることにしました。
こちらは3年目(今年)の7月のようすです。
水草を植えたことによって、水槽内が鮮やかになったのはもちろんですが、水草が密生し、小型の魚たちが隠れることができる場所もできました。また、水鳥や魚が水草を食べることも自然なことですし、全体的に生き物にとって良い環境になったのではないでしょうか。
水鳥コーナーの水中部分をじっくり観察するのも面白いですよ!!
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