魚の病院

今回は魚たちの病院についてご紹介したいと思います。
「動物病院じゃなくて?」と思われるかもしれませんが、海遊館には魚の病院があります。
といっても魚専用、ということはなく、他の動物も診るけど魚も診るよ、という感じです。

魚が病気や怪我をしたときは、海遊館の獣医さんに診てもらいます。

▼今回の患者さんはマダイとタカノハダイです。

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先日、眼が飛び出してしまう病気(ポップアイと呼ばれます)になってしまいました。
この病気は、ストレスや傷などが原因で、眼に空気や水が溜まったり、肉芽腫という細胞の塊ができたこと等により、眼が飛び出すと考えられます。
眼に空気が溜まっていれば注射器で吸いだしたり、薬を投与することで治療できるのですが、肉芽腫ができていると外科的な手術が必要になります。
そこで、眼の周りの組織を見るために登場したのがCT(エックス線を使って体の断面を撮影する検査機器)です。

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人間の検査で使用するものより、コンパクトですが立派な検査機器です。
この機器は大阪府立大学獣医内科学研究グループから共同研究に伴って、お借りしているものです。
検査(撮影)は、魚が動かないように、麻酔をかけてから行います。

▼撮影した画像がこちら
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黒く映っているところ(黄色の矢印)が空気です。マダイもタカノハダイも、どうやら眼に空気が溜まって飛び出してしまったようです。
このまま注射針で空気を抜き、眼は元通り、麻酔から目覚めて元気に泳ぎ始めました。
とりあえずは一安心です。

魚の検査にCT(エックス線を使って体の断面を撮影する検査機器)を使う水族館はとても珍しいですが、どんな生き物でも健康に長生きしてもらうため、大学などの研究機関ご協力のもと、日々、獣医さんと飼育員が連携して飼育管理に努めています。

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