以布利通信44「見えているのに見つからない」
- 2021.11.08
- 以布利センター
先日、海中映像を撮るため海の中を散策してきました。
まずはサンゴの一種、ミドリイシの仲間とその周りにいるチョウチョウウオなど鮮やかな魚を撮影していました。そのサンゴの群落の先には、サンゴの死骸が堆積している場所があります。台風などで太陽光が当たりにくく育成に適さないところに流されたサンゴは死んでしまい、骨格ががれきのように積みあがっているのです。
この場所は生きものの気配も少ないため、普段素通りすることも多いのですが、この日は何か違和感があったので振り返ってよく目を凝らしてみました。
すると...
タツノオトシゴの仲間がいました。分かりますか?
近づくと
育児嚢(いくじのう)が大きく膨らんでいるのでもうすぐ赤ちゃんが生まれるかもしれません。
別の魚も見つけました。この写真の中に隠れています、どこでしょう?
矢印の場所にカサゴの仲間がいます。
近づいても周りと見事に同化していますね。
一見生き物がいないような場所でも、上手に隠れて暮らす生きものがいます。また、サンゴ礫の下にはカニやゴカイなどの無脊椎動物もたくさんいることでしょう。
色々な環境があるからこそ、色々な生きものがいるんだなと改めて実感しました。
皆さんも普段、目を向けない場所を改めて見てみると新たな発見があるかもしれません。
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