その後のナンヨウツバメウオ

海遊館日記「夏の終わりの珍客」で、昨年9月に岸壁で発見したナンヨウツバメウオの幼魚(写真1)についてご紹介しました。

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(写真1)


幼魚は、生まれた熱帯や亜熱帯海域から海流に運ばれて偶然大阪湾にたどり着いたと考えられますが、冬を越す事ができず、死滅する運命にあります。このため、海遊館の予備水槽に収容した事をお伝えしました。
今回は、約7カ月経過した現在のナンヨウツバメウオの様子をご紹介します。

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(写真2)


写真2が、ナンヨウツバメウオの現在(撮影3月28日)の姿です。背びれと尻びれがそれぞれ上下に長く伸びる幼魚の体形がまだ強調されていますが、赤褐色だった体色が黄白色に変化し、成魚に見られる暗色横帯がくっきりと出てきました。ただ、ちょっと驚いた事が一つあります。それは、全長を測るために専用容器に移した時のことです(写真3)。写真2と比べると、暗色横帯が薄れ、体が黄金色に変化しています。興奮や緊張によりこれだけ激変する事を知りました。

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(写真3)


さて、測定の結果、全長は約12㎝でした。採集した時(約7カ月前)は全長が約8cmでしたので、約4cm成長した事になります。これから先、どのように変化してゆくのか、大切に飼育して記録していこうと思います。

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