ペッ、パクパク

1013日、コツメカワウソ・センティ仔の様子をライブ配信でお届けしました。
ご覧いただいた皆様、ありがとうございました。

その時にもお話させていただきましたが、朝のお母さんのセンティの給餌中に実施している仔の体重測定に加え、10月上旬から離乳訓練を開始しました。

自然界では親が食べている餌を仔がもらって離乳が始まるようですが、仔の歯が生えてきたら、栄養的に母乳だけでは足りないのではないかと考え、当館ではだいたい生後40日頃をめどに離乳訓練を行っています。

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▲歯の様子(10月4日撮影)



離乳食のメニューは、成獣が食べているニジマス、シシャモの身とワカサギの頭をとったもの、それに子猫用の固形餌をくだいたものをまぜ、猫用粉ミルクと整腸剤をちょろりと。

これらをブレンダーでミンチにします。
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訓練は、仔の口を開け、上あごの内側にミンチをつけるところからスタートします。

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あぐあぐ噛んでみますが、そのうちペッと吐きだします。
「何を口に入るねん(怒)!」といったところでしょうか。
訓練の初日はセンティの元に戻ったとたん、口直ししたいのか、乳を競うように飲んでいました。そんなに嫌がらなくてもええやん(笑)。

これを繰り返すうち、仔たちも「食べてみたら、意外といけるんじゃない?」という時期がきます。
そして、自らパクパク食べるようになれば、OK
ここから先はミンチを切り身にし、切り身を魚の輪切りにし、輪切りをだんだん大きくして、最終的には成獣と同じように丸ままの魚、丸ままの固形餌が食べられるようにします。

今は仔4頭の内、2頭は口元に丸めた餌をもっていくとパクパク食べますが、2頭はまだ少しいやいや食べる感じです。



最初のころは口を固く、貝のように閉ざす仔もいて、同じ兄弟でもこんな時期から個性がでるものかと感心します。

また、離乳食を開始して少ししてから、徐々に目が開いてきました。目が開くと、自我が芽生えるらしくで、係員にブッと怒ったり、びょこびょこ動き回る仔もいます。タオルを咬んだり、他の仔を咬んだりも。

歯はまだ小さいですが、時々係員が咬まれて「痛っ」と叫んでいるので、カワウソの歯、おそるべし。

前足の爪はまだあるのが、わかるでしょうか?
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小さい小さいと思っていても仔の成長は早いです。
また、いろいろお知らせしてまいりますね。

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