以布利通信70「以布利 黒潮の魚」ブログ版

図鑑「以布利 黒潮の魚 ジンベエザメからマンボウまで」に記載されていない魚たちの紹介、第4回目です。
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今回はカラフルなチョウチョウウオの仲間を2種類を紹介します。
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まずは「スダレチョウチョウウオ」です。写真の個体は2016年9月5日に以布利の港で採捕しました。

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「アミチョウチョウウオ」です。こちらは2016年9月7日に以布利の港で採捕した個体です。

スダレチョウチョウウオやアミチョウチョウウオは高知県では「無効分散」の生き物です。
「無効分散」とは海流の影響などでその生き物の分布域を離れしまい季節の変化などに適応できず死滅してしまうことです。それだけ聞くと少し可哀想な気がしますが、その種の分布域を広げる飽くなき挑戦なのです。「無効分散」することで環境の変化に適応し種の繁栄を目指しているのではないでしょうか。

高知県では越冬が難しいチョウチョウウオの仲間は「無効分散」の代表的な生き物です。この「無効分散」の生き物が見られ始めるのが6月頃からです。なので、6月に入ると今年はどんな生き物が訪れてくれるのかなと楽しみにしています。

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