魚類
2025年03月30日
「瀬戸内海」水槽のコブダイ。
約5年前のブログ(「立派!」)と比べると、さらにコブが立派になってまいりました。
こちらは「エクアドル熱帯雨林」水槽のグリーンテラーです。
コブの大きなグリーンテラーは、なわばりを持ち、他の魚が近づくとオラオラしています。
他にコブをもつ魚としては現在、当館にはいませんがナポレオンことメガネモチノウオなどがいます。
コブがボナパルト・ナポレオンの帽子に似ていることから「ナポレオンフィッシュ」と呼ばれています。
では、このコブはなにからできているのでしょう?
触ってみるとぷよぷよしますから、骨ではありません。
ということは??
実は脂肪のかたまりなんです。
哺乳類ではありますが、同じように頭にコブのようなものを持つのがシロイルカ。
これは「メロン」と呼ばれる器官で、脂肪からできています。イルカの仲間はメロンを有し、音や超音波を集めて物にぶつけて反射させることで、大きさや方向などを知ると言われています。
魚のコブは当館のコブダイにしても、グリーンテラーにしても、成長とともに徐々に大きくなり、なわばりを持ったり闘争したりすることから、コブをもつのはオスで、コブはメスに対するアピールになると考えられています。
以前、テレビで日本海のある場所に暮らすコブダイの番組を見たのですが、それは立派なコブを持っていて、多くのメスと暮らしていました。でも、他のオスとなわばりを争い、顔を合わせれば闘争の日々で、年をとると若いものになわばりを奪われてしまう...たいへんな世界だと思います。
鳥類や魚類の一部のオスは派手な色合いをしています。生きものにとって、見た目でのアピールは重要なのです。▲オシドリ(右がオス)
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