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「海洋生物研究所「以布利センター」」の記事

以布利通信Vol.116「灼熱の魚採集」

こちらは6F「特設水槽」。アオリイカの他、マイワシやクロホシイシモチを展示しています。クロホシイシモチは以布利センターの地元、高知県土佐清水市では「ゲンナイ」という名前で呼ばれています。6F「特設水槽」に展示しているのは以布利のゲンナイたちです(実はアクアゲートにもいます)。今の時期になるとペアになって岩影に潜んでいるのをよく見かけます。繁殖の際はオスが卵をくわえ、孵化するまで何も食べずに卵に新鮮な海水を送り続ける、いわゆる「イクメン」なお魚です。採集方法は釣りですが、30分釣っても5個体程度しか集まらず(これに関しては私が下手なだけ・・・?)、そして炎天下・・・熱中症警戒アラート鳴りまくり・・・ノルマを達成できないどころか、このままではこちらがスルメのように干からびてしまうわ!!!何とかならんものかと頭を抱えていたところ、前任者は夜釣りで300個体くらい集めたという情報が・・・!夜なら熱中症のリスクも低く、なによりも釣れるというのであれば、やらない手はない!一人だけでは効率が悪いため、人海戦術として他のスタッフにも協力してもらい、夕方くらいにいざ出陣!結果はたくさん釣れました! ちなみに以布利センターの現地スタッフは生まれも育ちもこの辺りなので、釣りがとても上手です!大阪生まれ大阪育ちの私も精進せねば・・・!以布利センタースタッフの「汗の結晶」であるクロホシイシモチ(ゲンナイ)たちをぜひご覧いただければと思います!

海洋生物研究所「以布利センター」

2026.08.30

以布利通信Vol.115「以布利クラゲ調査 その1」

夏真っ盛り。ハンディファンが手放せなくなってまいりました。以布利センターです。さて、今回は以布利センターで実施している、ある調査をご紹介します☆以布利センターでは、3年前より継続してクラゲ調査を実施しています。高知県では全域でクラゲ調査は実施されていますが、以布利周辺に特化した調査記録はないため「この環境でクラゲ調査しないのは、もったいない!」という前任者の行動力により調査が始まりました。調査は、プランクトンネットを使って海中のクラゲを回収する方法をとっています。その際に、海水の塩分濃度や水温も記録として残しておきます。▼こちらが採集で使用するプランクトンネットです!他にもシュノーケリングや、漁師さんの船に乗せていただくこともあり、ハナガサクラゲや、沖合で遊泳する激レアクラゲに出会えることも!前任者は2023〜2025年の調査で61種のクラゲを確認しています。参考までに、大阪湾のクラゲ調査では2021年〜2025年で32種確認なので、以布利港のクラゲ相がかなり豊かであることが伺えます...!そして今回(2026年)は4〜7月までの調査で、18種のクラゲが確認されました。その一部を紹介します。▼ギンカクラゲ台風の後にやってきました。毒が強いので注意!▼コモチカギノテクラゲ「子持ち」の名の通り、若い個体は自分のクローンをポンポン出して増えます!飼育してみると、やっぱり勝手に増えてますね...。▼ハネウミヒドラ日の入り後にポリプからいっせいに離れます。生殖のために生まれるため、クラゲの寿命はわずか数時間。ちょっと切ないクラゲです。他に見つかったクラゲたちも、またブログでご紹介したいと思います!まだまだ分かっていないことが多い、以布利周辺のクラゲたち。どんなクラゲがいるの?どこにいるの?何時になったら出てくるの...?分からないことだらけです!今後も調査がんばっていくぞー!笑

海洋生物研究所「以布利センター」

2026.08.20

以布利通信113「幸運のサワガニ!?」

台風が何度も訪れ、今年は慌ただしく梅雨になり、すっきりとした晴れ間が恋しいです。以布利センターのある土佐清水市で、梅雨の時期になるとよく目にする生きものが「サワガニ」です。サワガニは水温の上昇する春頃から活発になり、通常は森や山の中の川などで暮らしていますが、湿気の多い梅雨時期には、道路などでも見かけることがあります。サワガニは日本全国に生息していますが、土佐清水市のサワガニはある特徴があるとのことで、採集をしてみました。白い!!!海遊館の「日本の森」に暮らしている赤茶色のサワガニと見比べてみると一目瞭然ですが、土佐清水市を含む足摺岬周辺に生息しているサワガニは白い(青い)色をしているようです。日本全体では、赤茶色のサワガニが多く分布しているようですが、土佐清水市のように一部の地域に生息しているサワガニでは、白い(青い)体になる遺伝子を持つサワガニが多く暮らしており、地域によって体の色に差が出ることが知られているようです。初めて白いサワガニを見つけたときは、めずらしい幸運のサワガニかな!?、と胸を躍らせていましたが、そんなこともなく。。。(笑)ぜひ皆さんの住んでいる地域では、何色のサワガニが見られるのか探してみてください!

海洋生物研究所「以布利センター」

2026.07.06

以布利通信vol.110「花よりイモリ」

すっかり春の陽気につつまれる今日この頃、高知県は最高気温が20℃を超える日も出てきており、日中は半袖でも快適に過ごせるようになっています。春を代表する花といえば菜の花ですが、以布利センターの近くでも、美しい菜の花畑が広がっています。花粉症の私は、車の中から眺めるだけで鼻がムズムズしてきたため、写真を1枚撮って退散。。。本日のお目当ては春を感じることができるこちらの生きものでした!枝に隠れたこの生きものは「アカハライモリ」です。アカハライモリはその名のとおり腹側が赤く、皮膚にフグと同じ "テトロドトキシン" という毒をもつことで知られています。高知県のレッドリストでは保全すべき "注目種" に指定されている貴重な生きものです。なぜ、アカハライモリが春を感じられる生きものかというと、アカハライモリのオスは、繁殖期である春になると、尾の付け根が膨らみます。今回観察をした個体もしっかりと尾の付け根が膨らんでおり、繫殖期を迎えたオスであることがわかります。地元の方にお話を聞くと、「昔は春に田んぼに水を張るために用水路の水栓をあけると、うじゃうじゃ出てきたがよ~」とおっしゃっていました。今は昔に比べると、田んぼが減り、彼らを見かけることも少なくなったそうです。うじゃうじゃのアカハライモリに囲まれたかったなと、少し寂しくなりましたが、元気に繁殖期を控えている彼らを見て、彼らのような生きものたちのために少しでも自分ができることをしよう!と、ごみを拾って帰りました。

海洋生物研究所「以布利センター」

2026.04.01

以布利通信vol.106「思わぬ出会い」

こんにちは、以布利センターです。以布利センターでは稀に川で採集を行うことがあります。先日もとある生きものを採集していたところ、思わぬ生きものと出会いました。「コガタノゲンゴロウ」というゲンゴロウの仲間です。一般的なゲンゴロウ(ナミゲンゴロウ)よりも小さく、腹部がこげ茶色をしているのが特徴です。(私はハエも触れないほど昆虫が苦手なのですが、この出会いには思わずテンションが上がりました!)コガタノゲンゴロウは環境省レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類に分類されている、絶滅の可能性が増大している種です。お目当ての生きものではなかったため、少し観察をして、元いた場所へ。センターに帰ってゲンゴロウについて調べてみました。ゲンゴロウの仲間は日本に約130種が生息していると言われていますが、その多くが絶滅の危機に瀕しています。一般的なゲンゴロウも以布利センターのある自然豊かな高知ですら、とても珍しい生きものになってしまっています。今は身近なものが、いつの間にか見られなくなってしまうのかな~と海を眺めました。自然の楽しさと尊さを思い出させてくれたコガタノゲンゴロウありがとう!

海洋生物研究所「以布利センター」

2025.12.28

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