世界へぴょんぴょん! 国際ペンギン会議参加報告 番外編
- 2023.10.10
- 海獣チームの日記
今回は、番外編。
「世界中でケープペンギンを思う1週間」についてお届けします。
国際ペンギン会議参加中に、参加者にこのような招待状が配られました。
「Join the Worldwide Waddle for African Penguin Awareness Day」
「アフリカペンギン(ケープペンギン)啓発デーのワールドワイドワドルに参加しよう!」
※Waddle(ワドル):よちよち歩くこと、体を左右にゆらしながら短い歩幅で歩くこと
内容抜粋:
日時 10月9~14日
場所 オフィス、教室、ご近所、お庭、学校のグランド、建物の前
(どんな場所でも)
服装 ペンギンのような黒と白の服装、黒と白のアクセサリー
ペンギンTシャツ、ペンギンコスチュームなどなど
ケープペンギンへのサポートを示すために写真をたくさん撮って
ソーシャルメディアにアップしましょう
南アフリカのケープタウンにある水族館「Two Oceans Aquarium」や、ケープペンギンの保全活動を行う#NOOW(NotOnOurWatch )らが発起人となって、10月14日の国際ケープペンギン啓発デーに合わせたイベントが企画され、国際ペンギン会議参加者にも一緒に活動しようと参加が呼びかけられました。
こちらはTwo Oceans Aquariumの方から届いた、今回の活動のポスターです。
ケープペンギンはアフリカ南部の沿岸域に生息するペンギンで、IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストではEN(絶滅危機)に分類され、年々その数が減っているペンギンです。
かつて1900年代初頭には150万~300万羽と推定された生息数は、1950年代には採卵やグアノ採掘のために15~30万羽に減少。
その後も船の座礁による重油流出事故や繁殖地の破壊、海洋環境変化や漁業によるエサ生物の減少、鳥インフルエンザ等の感染症などの影響で、現在の生息数は、南アフリカに10000つがい(成鳥で20000羽)、ナミビアに4000つがい(成鳥で8000羽)にまで減少していると言われています。
個体数の減少が顕著で、このままだと2035年には絶滅してしまうかもしれないと言われています。
WHAT IS HAPPENING? | NotOnOurWatch (africanpenguinnotonourwatch.org)
こういったケープペンギンの現状を広く知ってもらうために、今回の活動が企画されました。
海遊館ではケープペンギンを飼育していませんが、ニフレルには10羽のケープペンギンを飼育、展示しています。
また、ミナミイワトビペンギンはじめ、飼育している4種のペンギンすべて、IUCNのレッドリストに入っています。
日本では、全国の動物園水族館でたくさんのペンギンが飼育され、ペンギンはとても身近で親しみのある動物として認識されています。
ただ、本来の野生のペンギンの危機的状況についてご存じの方はあまりいないかもしれません。
まずは、ケープペンギンのことを知ってもらうために、海遊館日記とニフレルのキュレーターブログがコラボでこの取り組みとケープペンギンを取り巻く状況をお伝えすることとしました。ニフレルのブログもぜひ読んでくださいね!
\ニフレルキュレーターブログはこちら!/
今回、国際ペンギン会議に参加して、一番強く感じたことは、フィールドで保全活動や研究活動をしている人たちが動物園水族館に求めているのは、なによりも野生のペンギンの現状を伝える「教育普及」という役割である、ということです。
このことについては、また会議の詳細を紹介する際にも触れようと思います。
そして、私たちもこの活動に賛同し、14日の朝(海遊館がオープンする前に)ペンギンのよちよち歩きWaddleを行う予定です。
その様子は後日紹介したいと思います!
#NOOW Waddle参加への呼びかけ
みなさまもよかったら、ケープペンギンを思ってよちよち歩きをしてみてください(^▽^)/
※公共の場所を歩く際は、十分にルールを守ってくださいね。
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