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無脊椎動物

地味にすごい・地味に難しい・それがワムシ

2026年02月13日

みなさま、「シオミズツボワムシ」という生きものをご存知でしょうか?

▼顕微鏡で拡大した写真です!
2602_wamushi_01.jpg
大きさは0.1mm~0.3mmくらい。
とても小さな動物プランクトンです。
(以下、ワムシと呼びますね)

このワムシというのは不思議な生きもので、基本的にはメスのみが生まれ、自分のコピーをぽんぽんつくりだしますが、環境が変わるとオスが生まれ、メスと交尾をくり返して繁殖することもあります。
...要するに、どんな環境にも適応して爆増する繁殖力を持つ、地味にすごい生きものなんです。

ワムシは、まだまだ口の小さい稚クラゲや仔魚・稚魚の最初の餌となります。
つまり、このワムシがいつでも提供できる状態でないと、クラゲや魚類の繁殖はとても難しくなってしまうのです。

基本的には、餌である緑藻のクロレラを与えていれば繁殖するのですが、

▼餌となるクロレラ
2602_wamushi_02.jpg
いざ、育成するとなると...

細菌が繁殖して全滅...
他の生物がワムシ水槽に混入して全滅...
ワムシが増えすぎたけど密度が高過ぎて全滅...

マジ、ムズすぎて滅☆
前述の最強伝説の如き適応力と繁殖力はどこへやら?
意外と繊細で難しいやんか...ということで、海遊館では育成に難航していました。
特にここ一年くらいは試行錯誤の繰り返しでした。

そこで、以下のように工夫してみました。
・小さな容器(ペットボトル)で育成→ある程度成長したら大きな容器に移動
・作業者は肘まで水道水で念入りに洗って、混入物や細菌の混入を防ぐ
・ワムシが増えだしたら、繁殖抑制のために水温を変える など

何回か絶滅のピンチがありヒヤヒヤしましたが、ワムシ育成に詳しい係員にアドバイスをもらったりしながら、この1年ほどはワムシがいなくなることはなくなりました。

▼現在は、こんな感じで育成しています!
2602_wamushi_03.jpg

ワムシはまさに「縁の下の力持ち」。
クラゲや魚類の繁殖の影には、このような小さな生きものの存在と、飼育員の地道な努力があることを皆様に妄想していただけると、ワムシ担当(私が勝手にそう名乗ってます)は大変嬉しく思います☆

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